こんにちは! 社会人一年目の小野寺です。
働き始めて最近悩んでいることが、「自分の言いたいことが上司や同僚に正しく伝わらない」ことです。
この問題を解決するために、Yahoo!アカデミア学長である伊藤羊一さんが書いた『1分で話せ』を読んでみました。
伊藤さんは、ソフトバンクアカデミアに所属し、孫正義さんにもプレゼン力を認められた方。「人は相手の話の80%は聞いていない」から、少しでも相手の頭に残り、相手に動いてもらうためには、「1分で話せるように話を組み立て、伝える」ことが大切だと説いています。
一体、どんな点に注意してプレゼンをされているのでしょうか。
結局大事なのは、「相手を動かせるか」
そもそも「なんのために」みなさんはプレゼンをしていますか? 「想いを伝えるため」「商品を買ってもらうため」と人それぞれ目的は違うかもしれません。
しかし伊藤さんは、「相手を動かすことができるか」を基準にプレゼンを磨くべきだといいます。
大事なのは、(中略)「相手に、自分が伝えたいことがしっかり伝わり、動いてもらう」ために、必要なことをすべてやるという姿勢です。目的を見失わず、やるべきことをすべてやって、相手を動かしましょう。この姿勢があれば、1分どころか、一瞬で相手の印象を変えることができます。(p.144)
では、具体的な伝え方を紹介していきましょう。
「相手を動かす」プレゼン5つのコツ
伊藤さんは、下図の三段ピラミットを意識して、プレゼンを作ることを勧めています。
このピラミットを作る際に意識することが以下の5つです。
- 聞き手と前提を共有する。
- 主張(結論)=「相手にして欲しいこと」を明確にする。
- 主張を説明する根拠を3つ用意する。
- 具体例を用意して、相手の左脳を動かす。
- 「〜だから、〜だ」と読んで、意味が繋がっているかチェックする。
一個一個説明していきましょう。
①聞き手と前提を共有する
丁寧に話をしているのに噛み合わないことってありませんか? そんなとき、意識するべきなのは、相手との間で話の前提が合っているかどうかです。たとえば、「新聞は最新の情報を扱っている」という主張は、インターネットがない時代であれば納得できるかもしれませんが、今の時代では違和感があるでしょう。
こうした前提のずれを避けるためには、
- こんな事例において
- 今の時代において
- このコミュニティで
のように意識的に前提をそろえることが重要です。
②主張(結論)=「相手にして欲しいこと」を明確にする
話をしていて、「結局、何がいいたいの?」とツッコまれることってありませんか? その場合、多いのは主張(結論)が抜けていることです。
結論とは、相手に動いて欲しい方向を表したものです。(中略)プレゼンは相手に「動いてもらう」ために行うもの。だから、どちらに向かうか、動いてもらう「方向」を出すのが結論です。(p.47〜53)
前述した通り、いいプレゼンかどうかを決めるのは、「相手を動かしたかどうか」です。そのため「相手にやって欲しいこと」を明確にすることが重要なのです。
③主張を説明する根拠を3つ用意する
自分の主張を受け入れてもらうためには、根拠(理由)が必要です。伊藤さんは3つ根拠を用意することを推奨しています。
3つ用意する理由は、根拠が1つだと説得力が弱く、論破されたり、反論されて主張が通らなかったりするためです。
④具体例を用意して、相手の左脳を動かす
ここまでの準備で、ロジカルに相手に伝える準備はできました。ただ、正論を伝えても人は動かない場合があります。
そこで伊藤さんは「相手の頭の中にイメージを描いてもらって、そこに自分を当てはめてもらうこと」を重視しています。
つまりビジュアルを見せたり、「たとえば」と比喩を使って具体例を示したりするのです。
具体例を示すと、話を聞いている相手がそこに自分のイメージを当てはめて考えやすくなります。
⑤「〜だから、〜だ」と読んで、意味が繋がっているかチェックする
最後に、作ったピラミットに対して、「〜だから、〜だ」と読んでみて、根拠と主張が本当に意味が通じるのかを確認します。
自分で意味が通ると思っていても、聞いている相手が理解できないと意味がありません。聞き手の反応を想像しながら、「意味が繋がっているか」をチェックしましょう。
実践してみた感想
いかがでしたか。僕自身も以下のようなピラミット構造を実際に作ってみました。
やってみて感じたメリットは、
- 主張が整理される
- 可視化することで、客観的に修正できる
です! 慣れないうちはなかなか時間がかかりますが、相手に理解してもらうためにも継続して実践して行きたいと思います。