「ポスト平成」のキャリア戦略〜20代のうちに知っておくべき3つのこと

「ポスト平成」のキャリア戦略〜20代のうちに知っておくべき3つのこと


 こんにちは。ゲンゴローです。

 「このままこの会社で働き続けていいのかな?」

 そう不安に思ったことはないでしょうか。

 時代はめまぐるしく変化しています。親や上司の意見に従順になってはいけない、自分の価値観・キャリアを見直し続けることが必要なのではないか、などと考えている今日この頃。

 そんな中、『ポスト平成のキャリア戦略』に出会いました。

 本書は、塩野誠さんと佐々木紀彦さんによる対談形式で構成された一冊。これからの日本人には「ポスト平成」のキャリア戦略が必要だとして、ハングリー&ノーブル(貪欲で高貴)な仕事人生を送るためのヒントを、20代、30代、40代以降の年代別に紹介しています。

 塩野さんは、ゴールドマン・サックス、起業、ベイン&カンパニー、ライブドア等を経て、現職である経営共創基盤の取締役マネージングディレクター・パートナー、JBIC IG Partners代表取締役CIOを務められています。経営者、コンサルタント、サラリーマン、専門家と多彩な「顔」を持ち、多分野で活躍されている方です。

 佐々木さんは、東洋経済新報社で自動車、IT業界などを担当され、2014年7月からは経済情報に特化したニュース共有サービス「NewsPicks」編集長をされています。

 「LivePicks」というニュース配信ではホストをされていて、難しい時事ネタを噛み砕いて解説したり、スマートな議論のまとめ方をされたり、とても魅力的でいつも楽しみに観ています。仕事が忙しいときでも、LivePicksで興味のある配信がある日は早々と仕事を切り上げてとっとと帰宅しています。

 今回は、そんな佐々木さんが、

 「この話を20代のときにぜひ聞きたかった」
 心底そう思える本が出来上がりました。

 
 と自信を持っておすすめするのが本書、『ポスト平成のキャリア戦略』です。



工夫がちりばめられた一冊

 本書には、以下のような特徴があります。

 まず、対談形式なのでサクサク読むことができます。まるでお二人の議論を目の前で聞いているような感覚になります。自分は年末年始に、帰省中の電車と飛行機の中で読んでいました。

 また章の始めには、「本章の10ポイント」がまとめられているので、忙しくて全部読む時間がない人でも要点をすばやく把握することができます。

 さらに各章の最後には、議論で取り扱った分野に関するお2人のオススメ本が紹介されています。本書を読んで興味をもった分野について、知識・思考を掘り下げるための役に立つでしょう。

 「AIを知るための10冊」で紹介されている士郎正宗氏の攻殻機動隊シリーズは、個人的にもオススメです。AIやIoTの導入が進んだ近未来を描いたSF漫画なのですが、そう遠くない未来に、作中のような世界が実現してしまうかもしれません。物語を通して未来を垣間見ることができる作品となっています。



20代のうちに知っておくべき3つのこと

 今回は年代別のなかで、20代のうちに知っておくべきことについて紹介したいと思います。

①本気で失敗して「根拠のないプライド」をリセットする。

 偏差値の高い大学を卒業していたり、大企業に勤めていたりすると、どうしてもプライドが高くなりがちです。しかし20代のうちに「私の方が学歴が高い」とか「一流企業の花形部署にいます」といった根拠のないプライドを捨てきれずにいると、その時点でもう伸びないと塩野さんは言います。

 成功する人には「コーチャビリティ(Coachability:指導可能であること)」があって、いろんな人の意見やアドバイスをいったん受け止めて、何でも「イエス」と言うのではなく、自分に必要なものを咀嚼する能力に優れているそうです。

 余計なプライドがある人は「コーチャブル」になれないため、20代のうちに本気で挑戦して、失敗を経験することで「根拠のないプライド」をリセットすることが重要なのです。

塩野:失敗した時に備えて、「実はあそこは手を抜いていたからね。てへ」という言い訳を用意している人は、一生懸命やらないんですよ。一生懸命やって、失敗して、無力さを知らないと一流にはなれません。

佐々木:わざと本気を出さずに、すかした態度を取る。それをかっこいいと思う。一生懸命な人を「寒いよね」と嘲笑したりする。そういう若い人は多いです。私の体験上、とくに慶応出身者はそういう人が多い(笑)。そうして本気の失敗をしないまま、中途半端なプライドを保ったまま30代になってしまう人が多すぎます。

 本気の失敗をしないまま20代を過ごすと、30代で挫折したときに心が折れやすくなると言います。できるだけ早い段階で挑戦と挫折を経験し、自分をリセットしてしまいましょう。

②「逃げる=負け」ではないと知る。

 ブラック企業で働いている人にぜひ読んでいただきたいのがこのパートです。一度就職すると、その会社が自分の仕事の全てだと感じてしまい、どれだけ辛くても「辞める」という選択肢が思い浮かばなくなってしまう場合があります。

 また前述の「プライド」が捨てきれない人は、「逃げる=負け」と考えてしまい、自分が壊れるまで今の場所に居続けようとしてしまいます。

 しかし「仕事を変えるくらいで、人生が終わるわけではありませんから」と塩野さんは言います。ご自身も6回の転職を経験されているのでとても説得力があります。

 私も毎日深夜まで働いていた経験がありますが、その際、同じ部署の上司から「自分の身は自分で守れよ」と言葉をかけてもらいました。最後に自分を守れるのは自分だけです。自分の命より大切な仕事はありません。

③師匠となる存在を見つけて、超える。

 20代では、自分をリセットするだけでなく、師匠を作るとよいと塩野さんは言います。会ったことのある・なしに関わらず、「ああいうふうになりたいな」という人を探すのです。

 ここで大事なのは、「師匠とはあくまで超えるべき存在である」ということです。憧れるだけではダメで、「昔は偉大だと思ったけれど、いつの間にか超えちゃったな」と思えるようになるのが理想的です。

 その意味で、上司との出会いはとても大切だと言います。

塩野:上司との出会いはとても大切です。仕事の全体感を教えられず、細切れのパーツだけ発注されている人はやがて病んでいきます。優秀な上司とは、仕事の全貌を伝えて「あなたは全体のうちのここをやっている」と明確に示す人です。

 私にとっての師匠は、かつて同じ部署にいた上司です。仕事を完璧にこなすのはもちろん、趣味でも世の中から高く評価されており、かつ人格的にも優れているスーパーマン。師匠を超えるだけでなく、自分の背中をみて、師匠と思ってもらえるような自分を目指したいですね。

今後の世界で、生き残るためには

 本書を読んで、今後生き残るためには、「時間があるときに準備しておく」ことが重要だと感じました。

 準備の一環として、最近は自分は興味のある分野について掘り下げて勉強しています。テクノロジーに関心があり、特に人工知能・仮想通貨に興味があるので、関連書籍やネットニュース、有識者のSNS等を読んで知識を蓄えたり、実際にテクノロジーに触れたりして理解を深めています。

 具体的には、人工知能を用いたロボアドバイザーによる資産運用や、ビットコインをはじめとする仮想通貨の取引をはじめました。2017年からやっているので、2018年も継続していこうと思っています。

 今まではインプットが中心だったので、今後は情報収集や実際に触って得られた知見をSNS等で発信していこうと考えています。

 周囲から「人工知能・仮想通貨のことなら、あいつに聞くといい!」と思われるくらいのレベルまで持っていくことが目標です。

 「知的に分野横断であるべき」と塩野さんは言います。「自分は文系だからテクノロジーのことはわからない」といった、既存の文系理系の枠組みに囚われず、何事にも好奇心をもって学ぶ姿勢を忘れないようにしたいと思います。

 今からでも遅くありません。皆さんも自身の「キャリア戦略」を立てましょう。

執筆者プロフィール

ゲンゴロー
「美女読書 編集室」第1期メンバー
石川県生まれの26歳。研究機関に勤務。
趣味は空手とダンス。

ブログ:「ぎりぎり攻めたらいーやん」


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