どうも、大関です。
今回、僕が読んだのは『一番伝わる説明の順番』(著 田中耕比古)です。この本を読もうと思った理由は、主に2つあります。
- 説明することに対して苦手意識がある。
- 人にわかりやすく説明するコツを学びたい。
私は、自分の中では仕事の詳細が理解できたとしても、それを人に言語化して説明することが苦手です。
説明したことが相手にうまく伝わっておらず二度手間になってしまったり、違う解釈をされてしまったりといった失敗が何度もありました。
原因を考えてみると、うまく頭の中が整理ておらず、伝えるべき内容がまとまっていなかったせいだとわかりました。
説明する順番を意識しよう
説明力を上げるために必要なのは、説明する順番を意識すること。そして伝わる説明のコツは、相手の頭を整理しながら話すことだといいます。
説明上手な人は、相手の思考を整理しながら話すことができていますが、説明下手な人は相手の思考を整理できず、説明するごとに聞き手の頭を混乱させてしまいます。
説明下手な人の特徴として、次の3つのパターンが紹介されています。
- 何をどの順番で説明するのか整理できていない。
- 説明する相手の理解レベルを意識していない。
- 自分が何を言いたいのか決まっていない。
これらができていないまま説明をすると、聞き手だけでなく、自分の頭の中も混乱してしまいます。
説明上手になるためには、3つの項目を解決していくことが必要です。
今回は、第2章から説明の順番について紹介していきます。
わかりやすい説明の順番とは?
まず説明には、「自分主導の説明」と「相手主導の説明」の2つのパターンがあるそうです。
「自分主導の説明」とは、自分の主張や何かしらの結論がある場合に行う能動的な説明のことです。
「相手主導の説明」とは、「何か相手から説明を求められる質問をされた」という類の受動的な説明のことです。
今回は、自分主導の説明について取り上げます。著者がいう基本的な説明の順番がこちらです。
- 前提を揃える
- 結論・主張・本質
- 根拠・理由・事実
- 補足情報
- 結論・相手に促したいアクション
それでは、順番にみていきましょう。
①前提をそろえる
プレゼンテーションなどで人に話すときには、まず結論から話す。そのあとで理由や根拠を述べる、ということは、これまでにあなたも耳にしたことがあると思います。
しかし、わかりやすい説明をするために一番はじめにすべきは、相手との情報の前提をそろえることだそうです。
大学教授や専門家の説明が一般にはわかりにくいのは、相手の理解度に合わせた説明ができていないからです。
たとえば、専門用語。同じ業界の人に話すのであれば問題ありませんが、ほかの業界の人に話すときには、共通知識のない相手でも確実に理解できる表現や言葉を使うべきです。
専門外の方に向けた説明で、著者がおすすめするレベル感は、小学・中学生に話すことを想定することだそうです。
具体例やたとえ話、比喩などを使って話すことが、わかりやすい説明をするうえでは必要になります。
②結論・主張・本質
相手との話の前提がそろっている場合は、結論から話しはじめてもよいそうです。
ここでは相手に伝えたいことを述べますが、その主張を受けたあとに取ってもらいたい行動(提案を承認してほしい、アドバイスをもらいたいなど)も含めて伝えるようにすると、相手もどういう意識で聞けばいいのかわかり、結論を理解しやすくなります。
また結論や主張を伝える際には、「要するに〜」「一言で言うと〜」などのように一言に要約してみましょう。
結論や主張の内容を説明したり、補足するのはこのあとの項目になります。
③根拠・理由・事実
②とは違い、ここでは客観的に述べることが大事です。相手を説得する場面でなくても、主観に基づいた説明だけでは、納得してもらうのは難しいでしょう。
では、結論や主張を裏付けるために何が必要かと言うと、調査結果や公表されている事実を取り入れることです。情報を集めたり、調べるのは時間のかかることですが、結論や主張を強くするためには避けては通れないものです。
④補足情報
②、③の情報に関して、より相手の理解を深めるために必要な情報です。
⑤結論・相手に促したいアクション
再度、結論・主張を述べます。また説明だけで終わるのではなく、結論・主張から相手に促したいアクションまで伝えることも大切です。
まとめ
本書を読んで、わかりやすい説明をする上で大事なことは、相手が何を聞きたいのか、相手がどの程度理解しているのかを意識することだとわかりました。
これは口頭の説明に限らず、文章で説明する際にも同じことが言え、①〜⑤の順番を意識することで、わかりやすい文章が書けるようになると感じました。
今後、書評を書いていく上でも生かしていきたいと思います。