「失敗を恐れるな!」とはよく耳にするものの、その恐怖心を取り除くのは簡単なことではありませんよね。
なぜ失敗するのが怖いのか。それは「失敗をしたらそこで終わりだ」と考えてしまうからではないでしょうか。
しかし「人生のなかで一度しかないチャンスはほとんどない」と教えてくれるのが、『「失敗」を「お金」に変える技術』の著者、稲村徹也さんです。
この本は、前半部分で著者が体験してきた失敗談を語り、後半部分で実際に失敗をお金に変えるための「スキル」と「マインド」を披露するという構成になっています。
今回は、本書の肝である「失敗」を「お金」に変える方法についてご紹介します!
失敗には2種類ある
「失敗」には大きくわけて2種類あると著者はいいます。一つは、「無知」だから引き寄せてしまった失敗。どのような結果を招くかという予測がまるで不可能なケースです。
もう一つは、「無謀」だから引き寄せてしまった失敗。これは楽観的すぎたり、憶測だけで動きだしたりして、よくない結末にまっすぐ進んでしまうケースです。
この2通りの失敗を回避するための手段として、本書では「学び」の重要性が繰り返し語られています。
「失敗」を「お金」に変える方法
本書でいう「学び」とは「実学」のこと、つまり実社会やビジネスで、すぐにでも活用できる学問のことを指します。
学校の勉強ができなかったとしても、ビジネスの風向きを読むスキルや、ビジネスを有利に展開するための交渉術などの「実学」が身についていれば、それだけで「成功」する可能性が高まります。
そして実学は、「失敗」の直後や、失敗寸前のピンチに陥っているときこそ、効果的に学ぶことができるのです。
こうした学びをもとに行動するようにすれば、上記2種類の失敗は、
- 知っているから引き寄せることができた成功
- 計画的だから引き寄せられることができた成功
へと変えることができます。
「失敗」という、一見するとマイナスでしかない事実が、「お金を引き寄せるスキル」を生み出す「素材=種」になるのです。
そのため本書では、「学び」=「お金を引き寄せるスキルを身につけるための学問」とも定義しています。
そして「失敗や挫折を覚えておき、それを利用して成功への片道キップをつくり出す」ことの重要性を説いています。
自分が失敗を通して得た「学び」は、他の誰かにとっては価値のある情報になるかもしれません。
今は簡単に情報発信できる環境が整っているため、失敗した経験談や、失敗によって学んだことを発信することで、「お金」に変えることができるかもしれません。
ボツになったアイデアは記録しておくべきだ。ボツになったアイデアの山が、別の人のインスピレーションの源となる場合もあるからだ。
失敗を恐れる必要はない
「私は失敗したのではない。成功しない方法を1万回試しただけだ」ーー発明王トーマス・エジソンのこの言葉はあまりにも有名です。
失敗を失敗のまま終わらせず、成功するための「素材=種」と捉えるためには、エジソンのこの言葉を今一度深く胸に刻むべきでしょう。
失敗は自分にとっての学びになるだけでなく、他人にとっての学びにもなり、それはお金に変えることができるものなのです。そう考えると、失敗に対する恐怖心をやわらいでくるのではないでしょうか。