「仕事ができる人」の7つの共通点とは?

「仕事ができる人」の7つの共通点とは?




 今回ご紹介するのは、陰山孔貴さんの『できる人の共通点』です。

 30代でメーカーの会社員から経営学者に転身した陰山さん。研究の傍ら、各界で活躍する300人もの人たちにインタビューをしていく中で、「できる人」たちはみんな同じような言動をしていることが見えてきたといいます。

 彼らの共通点とは、以下の7つ。

  1. 「学ぶことがあたりまえ」だと考えている。
  2. 人生に起きるすべての経験に「意味づけ」をしている。
  3. 独自の「ルール」を決め、習慣化している。
  4. 「運」を大切にしている。
  5. 「試行錯誤」の末に新たな価値を生みだす。
  6. 明確な「判断基準」を持ち、不必要なことはやらない。
  7. すべては「直観」から始まっている。

 「できる人」には、これらの考え方や習慣がすべての土台となっており、彼らを動かすシステム(行動原理)となっているといいます。

 それでは早速、それぞれのポイントについて簡単にご紹介していきます。

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「仕事ができる人」の7つの共通点

①「学ぶことがあたりまえ」だと考えている

 できる人は、「日常で起こることのすべてが学び」であると考え、情報だけでなく、人や体験から学ぶことを大切にしています。しかも、そこには「必死に努力している」という認識はまったくなく、ごく自然に、「学ぶのはあたりまえ」だと考えているのだといいます。

 それができるのは、「自分には特別な才能がない」と思っているから。自分の弱点や能力の低い部分を自覚しているからこそ、謙虚に学び続けることができるのです。

 また「できる人」は、他人と比較することなく、あくまでも「自分の基準」が第一で学び続けているため、どれだけ結果を出していても現状に満足せず、常に未来を見据えています。

 初めから飛び抜けて優れた能力を持っていたわけではなく、「学ぶことがあたりまえ」のスタンスを持っているからこそ、後天的に「できる人」になっていったのです。

②人生に起きるすべての経験に「意味づけ」をしている

 「できる人」はキャリアのどこかで、必ず大きな挫折を経験しているといいます。しかし、そこに「ポジティブな意味づけ」をしているため、失敗談をノリノリで話すことができるそうです。

 彼らは、失敗した事実を「点」で捉えて絶望するようなことはしません。「どんな経験も人生にとって意味がある」と考え、新たな解釈を加えることで、点と点をつなぎ、一本の線として結んでいくのです。

 「悩みは絶望すべきことではなく、希望の種である」と著者は言います。なぜなら悩みとは、現状に問題意識があるから、成長を望むからこそ生まれるものだからです。そんな前向きさを持つことが成功への第一歩かもしれません。

③独自の「ルール」を決め、習慣化している

 できる人たちは、「特定のルール」を持ち、「これ」と決めた習慣を日々実践してるといいます。たとえば「1日1冊本を読む」「週に7人以上の新しい人に出会う」「飲み会の二次会には行かない」など、「小さな習慣」を大切にしているのです。

 それは、仕事に役立つとか、健康によいからといった表面的な理由だけではなく、「物事を継続することで、内面が磨かれ、自分の価値を高めることにつながる」と考えているからです。

 どんな小さなことであれ、継続するには意志力が必要です。自分でルールを決め、それを守る。単純なようで、これをきちんとできる人は少ないでしょう。だからこそ、これが継続できれば、自分の内面を磨くことにつながるのです。

④「運」を大切にしている

 できる人にその理由を尋ねると、往々にして「運が良かった」という答えが返ってくるそうです。どんな成功体験も、すべてが実力だとは考えていないのです。

 一方で、「運がすべて」とも考えていません。「やれることはやって、最後の決め手が偶然にもたらされた」というような絶妙なニュアンスがあるのです。

 できる人たちが「運」以外に大切にしているのが、「準備」と「思い切り」です。必ずうまくいく、という思い切りがあるからこそ、爆発的な行動力が生まれ、徹底した準備を行うことができます。

 そうした執念が状況を変え、決定的なチャンスをもたらしてくれるのです。

 ただやみくもに突っ走るのではなく、理想のカタチを追及し、妥協することなく緻密な調整を続けていった後に、勝負をかける…まさに「人事を尽くして天命を待つ」という言葉がぴったりですね。



⑤「試行錯誤」の末に新たな価値を生みだす

 できる人は既存のやり方に縛られず、それぞれのフィールドで「新たな価値」を生み出しています。

 彼らに共通するのは、新たな価値を生み出す源泉は、ひらめきの才能というよりも、トライ・アンド・エラーをやめない忍耐力、探究心にあると考えていることです。

 「革新的なアイデアをいかに効率よくひらめくか」などとは考えず、もっと泥臭く、シンプルにトライ・アンド・エラーを繰り返して、「最後には自然と新たな価値にたどり着く」というパターンがほとんどなのだそうです。

 革新的な仕事をするには、「試行錯誤をやめないこと」が第一の条件だということです。

⑥明確な「判断基準」を持ち、不必要なことはやらない

 できる人たちは明確な「判断基準」をもっており、特に、「やらないこと」をハッキリと決めているそうです。

 たとえば「部下に指示を出したら、結果が出てくるまで一切口を出さない」「集中したい作業の時期は、人の誘いに一切応じない」などです。

 これは「何に集中して、何を手放すか」、いわゆる「選択と集中」を徹底しており、自分のあり方、仕事の方向性をきちんと持っているということです。

 自分の強みも弱みも理解しているからこそ、「〜しない」という明確な判断基準を持つことができます。

 彼らが世の中や環境に対して柔軟でいる一方で、譲れない強い主張を心に持ち続けることができるのは、こうした美学や哲学とも言うべき価値観があるからでしょう。

⑦すべては「直観」から始まっている

 最後の共通点は「直感」です。著者曰く、できる人に過去の大きな決断について、「どうしてそれをしようと思われたんですか?」と聞くと、「なんとなく」「直感で」と返ってくることが多いそうです。

 ただし、その「直感」とは、完全にあてずっぽうの「山勘」とはニュアンスが異なるといいます。

 いろいろ理由づけもできるし、ロジックで説明もできるけど、必ずしも合理的に考えたわけではない。日々の判断の積み重ね、失敗や成功の蓄積、「○○だから□□になった」といった内政を繰り返してきたからこそできる、精度の高い判断のことを「直感」というのです。

 すべてがなんとなくの直感から始まり、そのひらめきや決断を人にわかりやすく伝えるために「理屈(ロジック)」を利用する。このように、「できる人」たちは直感から始まって、あとから理屈で整えていくというスタイルの人が多いといいます。

これからの「できる人」に求められる資質

 以上7つの共通点を紹介しましたが、終章では「これからの時代のできる人に求められる資質」について紹介されています。

 多様化していく社会のなかで、私たちが身につけるべきスキルや考え方とは? 「これからのできる人」になるために必要なことや、その身につけ方が知りたい人は、ぜひ読んでみてください!

 本書は、キャリアに悩む社会人や学生にエールを送る一冊です。

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