仕事の基本は上司に聞くより本書で学べ!
4月から新社会人になったばかりの若者の多くは、「早く仕事ができるようになりたい!」「同期の誰よりも優秀な成績を収めたい!」のような向上心にあふれていることでしょう。
仕事での成長スピードや周囲からの期待値を高めるには、いかに早く仕事の基礎を固め、「期待されるアウトプットを確実に出せる能力」を身につけられるかが大切です。
職場でゼロからトライ&エラーしながら学んでいくことも大切ですが、本書『頭がいい人の仕事は何が違うのか?』を読んで基礎を網羅的に学んでおけば、成長スピードを格段に高めることができます。
というのも、およそ「仕事ができる・できない」を判断する際の基準となるすべての要素が、わかりやすくまとめられているからです。
基本というのは意識していなければつい疎かになってしまうものなので、新入社員に限らず、若手・中堅ビジネスパーソンが襟を正すためにも役立つでしょう。
今回は、merモデルの宮崎葉さんと一緒に、「頭がいい人」と「惜しい人」にはどんな違いがあるのかについて紹介します。
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1. 仕事は「目的」を押さえることから
頭がいい人は、目的から逆算して仕事をする
惜しい人は、言われたことをそのままやる
新入社員のうちは、自分で仕事を創ることよりも、上司や先輩から仕事をお願いされることの方が多いでしょう。そうしたときに最も重要なのは、仕事の「目的」を押さえることです。
たとえば多くの人は、コピーを依頼されたらそのままコピーをして終わりですが、頭のいい人は「そのコピーが何のために必要なのか」という仕事の目的から逆算して、自分が求められている仕事を適確に理解します。単にコピーをとることがその仕事の本質ではないことを知っているからです。
本書では、役員会議用のプレゼン資料のコピーをお願いした際、頭のいい人は例えば次のような対応をするといいます。
「役員会議用の資料ですね。このままコピーすると小さい文字がつぶれるかもしれませんし、白黒コピーだったらカラーの部分がみにくいかもしれません。データでいただいて印刷したほうが見やすいと思いますので、データをいただけますか? あと、わかりやすいようにページ番号を追加しておきましょうか?」
重要なのは、「コピーを頼まれたら常にこのような細かい提案や質問をするべきだ」ということではなく、目的から逆算して、何が必要なことで何が不要なことなのかを見極め、状況に合わせてアウトプットを変えることが、頭のいい人の仕事だということです。
上記の例では、「役員会議のための資料」という目的があったために、完成度を上げることが必要と判断したのです。
「惜しい人」は仕事の目的を意識していないため、普通の簡単なミーティングで使う資料に必要以上に手間をかけたり、一刻も早く必要なときに資料の体裁にこだわって時間をかけるといった、ピントがずれた努力をしてしまうのです。
2. PDCAサイクルを侮らない
頭がいい人は、「計画」と「確認」を大事にする
惜しい人は、やみくもな「行動」で空回りする
「PDCAサイクル」は、「言葉は知ってるけど実践できていない」ワードの代表格でしょう。なぜなら実際の仕事では、実行(D)だけでどうにかなる場合が多いからです。
しかし求められる仕事の「質」や「量」というのは、仕事の「目的」によって決まるものです。仕事の全体像を把握することなくいきなり実行(D)からはじめてしまうと、どうしてもやることに無駄が多くなります。
本人は「終わりよければすべてよし」と思っているかもしれませんが、そのプロセスに携わっている人たちからの期待値はぐんぐん下がっていきます。
仕事がうまくいかない人に限って「忙しい時に、いちいちPDCAなんて言ってるヒマはないよ!」と感じているようです。しかし、忙しいからこそPDCAを行うことに意味があります。
PDCAの中でも特におろそかにされがちなのが、終わった仕事を改めて見直す、確認(C)と改善(A)です。
確認(C)自体が済んだ仕事の結果を変えることはないので、確認(C)に時間をかけて一時的に効率を落とすことを嫌がる人は多いでしょう。
しかし頭がいい人は、確認(C)によってさまざまなノウハウを拾い上げられることを知っているので、それを「投資」と考えます。
一つ一つの経験をムダにすることなく確実に財産に変えていくことが、自分の価値を高めることにつながるのです。
3. 「報連相」の本質を理解できているか?
頭がいい人は、上司が安心する「報連相」をする
惜しい人は、上司に都合良く「報連相」をする
「報連相」という言葉も、仕事の基本すぎてあまり重要にとらえていない人は多いのではないでしょうか。
部下の立場からすると、解決できないトラブルが起きない限りは、上司に報告しなくても滞りなく進むことが多いため、わざわざ報告しなくても問題ないと考えてしまったり、報告よりも仕事の質を高めるために時間を使うべきだと感じる場合もあるでしょう。
しかし上司は組織の成果を最大化することが目的なので、滞っている仕事に優先的に注意を向けたり、人員が足りていないところにリソースを集中させたりと、チーム全体を適切に動かさなければなりません。
そのためには誰がいつ何をしていて、仕事の進捗がどうなっているかを知っておくことはもちろん、「問題が起きていない」「スケジュール通りに進んでいる」ということも大事な情報なのです。
自分の仕事だけでなく、このように上司の目線で立って考えられるようになると、「報連相」の重要性に気づくでしょう。
頭のいい人は(中略)上司の目線に立って、上司が何を知りたいかを考えて、伝えることができています。惜しい人は、報連相は自分のためだと思っています。自分が困ったときに助けてもらいたがったり、自分が仕事を完了できたときに褒めてもらおうとして、報連相を行います。
4. 無駄のない仕事の進め方を意識する
頭がいい人は、なるべくその場で終わらせる
惜しい人は、後で落ち着いてやろうとする
頭がいい人は、「いかに仕事をこなしていくか」という観点で常に考えているため、できるだけ無駄のないように効率的な時間の使い方をします。
例えばメール。すぐに返信すれば完了できるメールには、その場で返信することを習慣にしています。重要度の低い要件でも、いずれ返信が必要ならその場で終わらせてしまった方が効率的だからです。後回しにすると、結局そのメールを読み直さなければならないので、無駄に時間がかかってしまいます。
また、もしその場ですぐに片付けられないような仕事だとしても、頭がいい人は「途中から途中までやる」ことが習慣になっているといいます。
「時間がかかる仕事はまとまった時間がないとできない」と思われがちですが、実際は、手をつけてしまえばその仕事への心理的な不安や抵抗が減るため、効率が良くなる場合が多いのです。
頭がいい人は、「区切りごと、作業ごとに、作業を完結させる」という発想とは別に、「この数分で、ちょっとだけ先に進んでおく」という感覚も持ち合わせています。
惜しい人は、こういう中途半端な仕事んお進め方にはやる気がわきにくく、無駄だと感じやすいです。しかし、実際にやってみると、「速さ」も「量」もかなり改善されていきます。
「新企画の提案資料は時間をかけて丁寧に作りたいから、まずは事務作業から片付けよう!」と思っていたとしても、事務的な仕事は次々と降ってくるので、いつまで経っても重要度の高い仕事に手をつけられないという自体に陥りがちです。
自分で仕事の時間を管理できない立場にいるうちは特に、「まとまった時間などとれない」と考えて、まず手をつけて途中までやることを意識してみましょう。
たとえば「企画書を1文だけ書く」のような細切れの作業をスキマ時間に行うだけで、仕事のスピードは大きく変わっていくはずです。
モデルプロフィール
・名前 :宮崎葉
・生年月日 :1994.8.29
・出身 :兵庫県
・職業 :学生、merモデル
・Twitter :@you_yopi
・Instagram :@you_miyazaki
ご協力いただいたお店
・店名 :「café 1886 at Bosch」
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