こんにちは。瞑想の習慣化達成まで、残り40日程度になったUme(@ume_study)です。
前回、前々回の記事で紹介した本では、共通して「習慣」の大切さについて書かれていました。自分を変えるためには、何事も継続して行うことが重要だということで間違いないですね。
「習慣」といえば、誰にとっても欠かせないのが毎日の食事ですが、みなさんはどのぐらい知識をもっているでしょう?
食事が原因の「生活習慣病」が増えているように、日本でもダイエット関連の本や食品が注目され、健康に気をつける人が増えています。ビジネスマンにとって、常に最高のパフォーマンスを発揮できるように身体を整えることは、基本中の基本ですよね。
そこで、今回は『筋トレビジネスエリートがやっている最強の食べ方』という本を紹介します。
著者は、元々110kgの肥満体形で、インチキダイエットにも引っかかった経験があるそうです。そのため冒頭では、
ダイエット業界やメディアはこれからも、科学的根拠のないふざけたダイエット情報を世にばらまき続けるだろう。インチキダイエットに踊らされないために必要なのは、消費者が本物の知識、「最強の食べ方」を身につけることだ。
と熱く述べています。この本でもまた、僕の大好きな「科学的根拠」という言葉が出てきましたね(笑)
今回の記事の献立は、世界一シンプルな「栄養とカロリーの考え方」を中心とした、運動とカロリー消費の関係やオススメ食品の紹介となります!
まずは前菜として、誰もが聞いたことのある「カロリー」の話から始めましょう!
カロリーと栄養素のシンプルな考え方
- 摂取カロリー < 消費カロリーなら「痩せる」
- 摂取カロリー > 消費カロリーなら「太る」
- 摂取カロリー = 消費カロリーなら「維持」
食べた以上にエネルギーを消費すれば痩せ、消費できなければ太る。どんなトリックを使おうと、この原理原則はひっくり返せません。
この「消費カロリー」には、基礎代謝という「何もしていなくても消費するカロリー」の値も含まれます。
「○○なら一日にどれだけ食べてもOK!」のような、カロリーに触れないダイエットが何度も流行りましたよね(笑)
2014年にカナダの研究チームが低脂肪食、糖質制限など11種類のダイエット法についてメタ分析を行ったところ、「どのダイエット法でも、結局カロリーが大事」という結論が出ています。
しかし痩せるためにカロリーを減らそうと思っても、栄養価が偏ると健康的に痩せることはできません。
本書では、例として「朝バナナダイエット」を紹介しています。
朝食をバナナにすれば、一日の総摂取カロリーを抑えることができます。しかし偏った食事でタンパク質の摂取量が減ると、身体は筋肉を分解してエネルギーにしてしまいます。すると体重が減っても、脂肪よりも筋肉が減ってしまい、ブヨブヨの身体が出来上がるのです。
筋肉が減ると基礎代謝が悪くなるので、消費カロリーが減って太りやすくもなります。ついでに髪や爪、肌も劣化するというおまけつき。
つまりカロリーだけではなく、カロリーの元である栄養素も考えたダイエットをしなければ健康的に痩せることはできないのです…。
栄養素といっても、ビタミンにはAとBとCと…のように普段の生活で全ての項目について考えていたらキリがありませんよね。
だからこそ、この本では1日に摂取する総カロリー数を、三大栄養素の割合である「マクロバランス」でシンプルに考えることを重視しています。
「三大栄養素」とは「タンパク質・脂質・炭水化物」のこと。人間が体を動かすエネルギーの元となるので、他の栄養素に比べ大量に摂取する必要があるのですね。
あらゆる栄養素を3つのマクロなグループに分けることでシンプルになり、毎日負担なく続けやすくなります。
では実際に、自分の摂取すべきカロリー数と栄養素を計算してみましょう!
「マクロ管理法」の計算式
「マクロ管理法」とは、自分が摂るべき「カロリー」と「3つの栄養素」の量を知り、管理していく食事法のことです。
まずは「三大栄養素」について少し詳しく知っておきましょう。
- タンパク質…身体のあらゆるパーツの材料になる重要な栄養素(1g=4kcal)
- 脂質…関節の健康や脳の働き、ホルモン分泌に必須の栄養素(1g=9kcal)
- 炭水化物…身体や脳を動かすためのエネルギーとなる栄養素(1g=4kcal)
この3つをどのようなバランスで食べれば、健康的に痩せられるのでしょうか。
電卓を準備して、自分の理想的な栄養素を計算してみましょう。
①自分の1日の基礎代謝を計算
先ほど書いたように、基礎代謝とは「何もしていなくても消費されるカロリー」のこと。次の式で算出することができます。
- 男性:10 × 体重(kg)+ 6.25 × 身長(cm) – 5 × 年齢(歳) + 5=基礎代謝
- 女性:10 × 体重(kg)+ 6.25 × 身長(cm) – 5 × 年齢(歳)- 161=基礎代謝
これはアメリカで30年以上使われている、もっともポピュラーな計算式です。
では、計算結果をメモして次に行きましょう。
②普段のアクティブ度に合わせて消費カロリーを計算
普段の生活で使われるカロリーは運動量によって異なるので、以下の3つのパターンに分けて計算します。
- アクティブ度が低い人(基礎代謝 × 1.2)…座り仕事メインで運動は歩行と階段くらい
- アクティブ度がやや高めの人(基礎代謝 × 1.55)…立ち仕事や重労働で1日中動きまわる
- アクティブ度が高い人(基礎代謝 × 1.725)…立ち仕事や重労働が多く、加えてジムにも行く
これで1日の消費カロリーが算出できました。
ちなみに牛丼並盛が約771kcalです。アクティブ度が低い人が3食牛丼を食べると、摂取カロリーが上回って太っていく可能性が高いですね。
では、自分が摂取すべきカロリーはどれくらいなのか、目的別に計算してみましょう。
③目的に合った1日の摂取カロリーを設定
ここでは②で出した消費カロリーを使います。
- 体重、筋肉を増やしたい人…消費カロリー × 1.2
- 現状を維持したい人…消費カロリー × 1.0
- 引き締め、ダイエットをしたい人…消費カロリー × 0.8
これで1日の目標摂取カロリーが計算できました。
もちろんバナナだけで満たしてはダメです(笑) 3つの栄養素をバランスよく摂っていきましょう。
④それぞれのマクロ栄養素の割合を割り出す
最後に、それぞれどのマクロ栄養素を、どれくらいの割合で摂取すれば良いのか算出します。
- タンパク質は体重の数値の2倍(g)
- 脂質は③で出したカロリーの25%(kcal)
- ③から上二つを引いて、残りを炭水化物で摂取
計算ばかりの道のり、お疲れさまでした!
自分が摂るべき、3つの栄養素の量がわかりましたね。あとは自分に合ったマクロ栄養素に沿って食事をするだけです。
「マクロ管理法」で理想的な食習慣を!
とはいえ「いちいち栄養素を確認するなんで面倒くさいな…」と感じる人も多いかもしれません。
しかし最近はコンビニの商品はもちろん、飲食店のメニューにも栄養素が記載されている場合が増えてますし、痩せたい、体型を維持したいという目標があるのであれば、自然とカロリーや栄養素を気にする食習慣ができていくでしょう。
ちなみに、自炊する時には「カロリーSlim」というウェブサービスを利用することがオススメされています。
このサービスでは食材や料理名で検索することで、簡単にカロリーや栄養素を計算することが可能です。そして足りていない栄養素が一目で確認できるようになっています。
ちなみにピッタリ数値を揃えるのはストレスなので、タンパク質と炭水化物は±10g、脂質は±5g程度の誤差は許容してもいいそうです。
参考までに、著者のオススメ食材を一部載せておきます。
- 鶏むね肉(100gあたりタンパク質22.3g、脂質1.5g、炭水化物0g、108cal)
- サツマイモ(1個あたりタンパク質2.4g、脂質0.4g、炭水化物63g、264cal)
- アボカド(1個あたりタンパク質3.5g、脂質26.18g、炭水化物8.68g、262cal)
インチキダイエットに騙されるな
最後に、余談になりますが、本書で紹介されているインチキダイエットに騙されないための基礎知識について紹介します。
①ランニングより筋トレ
体重を気にした人が始めがちな運動といえばランニングですが…実はランニングでの消費カロリーはおおよそ「体重(kg)× 距離(km)」。例えば、60kgの人が10km走って600kcalです。
ちなみに体重を1kg減らすには7200kcal消費しなければなりません。つまり120km。東京マラソン3回完走してようやく1kgの減量なのです!
コスパ悪すぎて、気が遠くなりますね…。
ここでマッチョ社長の十八番! 筋トレの出番です。ツイッターや他の書籍でも語られているように、著者は大の筋トレ好き。もちろんこの本の中でも、筋トレのメリットを熱く語っています。
筋トレをすれば「基礎代謝」が上がるので、普段使うカロリーが増えます。また筋トレは行っている最中だけでなく、その後にもカロリーを消費してくれます。
これをEPOC(運動後過剰酸素摂取量)といい、ランニングやウォーキングではあまり得られない効果なのです。
そして筋トレにより分泌される成長ホルモンは、脂肪の分解を促進してくれます。
さあレッツ筋トレ!
②健康そうな不健康食品に注意
「身体に良さそう」という理由で生野菜のサラダを食べるようにしている方、何も気にせずにドレッシングをかけていませんか? ドレッシングの中には砂糖や油が使われていて、それだけで数百kcalも摂取してしまう可能性があるので注意しましょう。
野菜ジュースも飲まないほうがマシ…なんて商品もたくさんあるそうです。「野菜エキスのちょっと入った砂糖水」を、他のカロリーを削ってまで飲みたければどうぞ。
また「プロテイン6000mg配合ドリンク」みたいな数字のトリックにも注意が必要です。6000mgと聞くと多く見えるけど、たったの6g。これだけで1日のタンパク質を摂るなら20本飲まなければならないのです。
「カロリーSlim」で調べれば、低脂肪牛乳の方がタンパク質が多いことに気づけると思います。
マクロ管理法に慣れてくれば、こうしたトリックに引っ掛からなくなるかもしれませんね。
長くなってしまいましたが、お付き合いありがとうございました。
それでは、また次の記事でお会いしましょう。