こんにちは! 美容部員ライターの塩おにぎりです。
実は最近、漠然とした不安を抱えています。「私の仕事って、AIに奪われるんじゃない?」と…。
これまでは、「なんだかんだ言って、まだまだ先のことだよね!」と甘く考えていました。
しかしついに美容業界でも、AIの肌分析に基づいて、その日の肌コンディション、天候に合わせた美容液を調合してくれる機械が開発されたのです!(美容成分のドリンクバーのようなイメージ)
美容部員のスキンケアアドバイスよりも正確で信憑性がある、と話題で「これは、うかうかしていられない!」と危機感を募らせています。
とは言え、根っからの文系で科学知識はゼロ! 「普通の雇われ人は、一体どんな対策をすれば良いの…?」と半泣きになりながら、本書を読みました。
私のように、
- 今はまだAI・BIの知識はないけれど、勉強して理解したい!
- 未来がどうなっていくのか知りたい!
- キャリアプランを考え、将来の備えをしておきたい!
という方、「仕事」「働き方」の視点からAIとBIについてご紹介します。ぜひ、一緒に学びましょう!
AI、BIとは?
AI(Artificial intelligence)は、人工知能のこと。もっとも身近な例では、Amazonの「おすすめ商品」やスマホアプリの画像認識機能などがあります。
BI(ベーシックインカム)は、老若男女問わず、毎月生活できるだけのお金を無条件で支給する、という社会制度のことです。
人工知能(AI)と社会制度(BI)、どんな相互関係があるの? と疑問に思う方がいらっしゃるかもしれません。しかし「仕事」「働く」という視点で考えると、
- AIはdoingーー「どのように働くのか?」という働き方について
- BIはbeingーー「なぜ働くのか?」という理由・動機について
私たちに問いかける、新しい価値観への扉となっているのです。
AI発展後、あなたは
「どのように働くか?」
まずAIは、私たちが「どのように働くか(doing)」を考えるきっかけを与えてくれます。
なぜなら、AIの圧倒的な処理能力によって、私たちの仕事に求められる成果は大きく変化していくからです。
これまでの「手順を覚え、速く、正確に実行する」といった作業は、すべてAIに代替されていき、人間は必然的に「どのように働くか」を考えなければならなくなります。
そこで求められるのは「察知し、寄り添い、共感する」という対応力です。これは人間ならではの価値(生身の身体、五感、感情、有限な命など)に基づいた能力であり、AIの弱点であるとも言われています。
つまり、
- 作業労働ーーAI
- 感情労働ーー人間
と分業するのが主流になっていくのです。例えば、美容部員のスキンケアアドバイスでは、以下のような分業が考えられます。
AI
- 肌の水分、油分状態の調査、分析
- 生活習慣と肌環境の相関性の分析
- 商品セレクト(商品特徴の提示)
美容部員
- 肌荒れで落ち込んでいるお気持ちに共感し、寄り添う接客
- 自分が肌荒れから復活した体験談をお話する
- 実際にスキンケアのタッチアップをしてさしあげる
あなたのお仕事では、どのような働き方が想定できますか?
BI実現後、あなたは
「なぜ働くのか?」
一方、BIは「なぜ働くのか(being)」を考えるきっかけを与えてくれます。
AIに対して抱いていた私の不安は、「AIに仕事を奪われて、お給料を貰えなくなったら食べていけなくなる!」というものでした。
つまり、働けなくなることよりも、お金が無くなる心配の方が大きかったのです。
でも、BIが実現すればどうでしょう? 生きるためのお金が保障されれば、そうした心配は無用になります。食べるために稼ぐ、という「労働」から解放されるのです。
それは同時に、
- 「なぜ、働くのか?」
- 「なぜ、この仕事をしたいのか?」
という働き方や生き方の本質を考えるための、心理的・時間的な余裕が生まれるということでもあります。
多くのビジネスリーダーが「好きなことを仕事にしよう」「自分がやりたいことをやろう」というメッセージを発信しているのは、こうした社会の実現を予見してのことかもしれません。
働かずとも生活費が得られるとしたら、あなたは何のために働きますか?
やりたいことを見つけるために
AIの発展とBIの実現によって、私たちは、職業・時間・場所をこれまで以上に自由に選択し、働けるようになります。
ただ、そうは言っても、これまでずっと「お金のために仕方なく」働いてきたという人にとっては、「なんでも自由に決められます! 何をやりたいですか? どんな仕事がしたいですか?」と聞かれても、「逆に悩む!」という方も多いのではないでしょうか。
「自分がやりたいこと」を見出す方法として、著者の波頭さんは、経験を積み、選択肢を広げることを推奨しています。
例えば…
- インフルエンサーのオンラインサロンに参加してみる。
- 小さく副業を始めてみる。
- 興味がある部署へ異動願いを出してみる。
- 異業種の会社でボランティアをする。
etc…
無理に転職、起業をせずとも、今の暮らしを続けながら模索できる新しい道は、たくさん用意されています。実際に行動するのは、なかなか勇気が必要かもしれません。
しかし、私たちが身をもって経験したことは、身体性のないAIと差別化する上でも重要になります。また経験を積み重ねる中で、「得意なこと」「周囲に貢献できること」を見つけられるかもしれません。
「やりたいこと」が思いつかずに悩んだときは、まず「やってみたかったこと」を楽しみながら経験してみましょう。そうして様々な経験をしていくなかで、「やりたいこと」は自然と見つかっていくはずです。
「やりたいこと」の見つけ方については、こちらの記事も参考にしてください。
AI・BI実現後の新しい価値観を
インストールしよう!
実は『AIとBIはいかに人間を変えるのか』という本書のタイトル、当初は『AIとBIはいかに世界を変えるのか』だったそうです。しかし、あえて「世界」を「人間」に変えた。そこには、波頭さんの願いが込められているのではないかと思います。
私たち1人1人が、「やりたいことができて幸せだ」「この仕事に生き甲斐を感じている」と言える国を、自分たちの力で創って欲しい、という願いです。
本書の編集者(幻冬舎・箕輪厚介さん)の「この本を読んで、AIとBIが実現された世界の価値観をインストールしてほしい」というコメントからも、同様の想いが感じられます。
新しい時代を生きる私たちは、何のために働き、どのように生きていくのか? それを先取りし、想像させてくれる1冊です。