青学駅伝選手たちが実践!「勝てるメンタル」の鍛え方とは?

青学駅伝選手たちが実践!「勝てるメンタル」の鍛え方とは?



 こんにちは。伊藤航です。本日紹介するのは『青学駅伝選手たちが実践! 勝てるメンタル』です。

 「青学駅伝」といえば、今年の箱根駅伝で惜しくも5連覇を逃してしまったことが記憶に新しいでしょう。

 私は前々から、長距離を走る選手たちのメンタルの強さの秘密を知りたいと思っていました。なぜなら、スポーツを通して身につけた心技体は、必ず仕事にも応用できるからです。

 私自身、学生時代に9年間続けてきた野球を通して、ピンチの局面で活用するマインドセットを学ぶことができ、社会人になってからも大いに役立っています。

 本書の著者である青学陸上競技部監督の原晋氏は、次のように述べています。

 実は、青学大は革命を起こしているわけでもなんでもなく、「当たり前のことを当たり前に徹底」したことで、常に優勝を狙えるチームを作ることができたわけです。

 青学陸上競技部は医学的根拠に基づいた指導法によって、選手のメンタルではなく、自ら「あやつる」力を鍛えることを大切にしているそうです。

 この記事では「本番に強くなるメンタル術」をご紹介します。早速、その方法を見ていきましょう。

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勝てるメンタルはどう作る?

 スポーツに限らず、どの世界でも第一線で活躍する人たちというのは、基本的に自制心が強く、強い意志を持ち、大事な場面で緊張してあがることはほとんどありません。

 しかしハーバード大学医学部客員教授の根来秀行氏は、そんな彼らでさえも「本番になるとどうも練習通りの実力が出せない」「大事な局面で、体が固まってしまって動かないことがある」と、悩みを訴える場合があると言います。

 そんな時にアドバイスするのが、「医学的に体の生理機能を整え、科学的にメンタルにアプローチする」という方法です。

 体の二大制御システムである「自律神経」と「ホルモン」の働きを理解してもらい、その上でメンタルへのアプローチを行うのです。

 ここでは、人の生命活動に欠かすことができない「自律神経」にフォーカスを当ててみたいと思います。

 自律神経は、「交感神経」と「副交感神経」という2つの相反する神経で構成されています。交感神経は、緊張・興奮をつかさどる神経であるため、「不安」「心配」「恐怖」「怒り」「落ち込み」といったストレスを受けると、働きが高まります。

 逆に、副交感神経の働きが上がると、体はどんどんリラックス=弛緩の状態へと変化します。このように心身を「落ち着かせる」ために働くのが、副交感神経なのです。

 したがって、副交感神経を引き上げる習慣をつけることは、ポテンシャルを引き出しやすい状態に心身を整えることと同義となります。

ネガティブなループを断ち切る「5・5・5呼吸法」

 自律神経のバランスを整えるために、誰でもすぐ簡単にトライできるのが「呼吸法」です。

 厳しい状況下でも、すぐに心身のコントロールを取り戻すために、アメリカの軍隊、警察の特殊部隊などで取り入れられているのが「tactical breathing」という呼吸法です。

 「5・5・5呼吸法」とは、これを覚えやすくアレンジしたものです。

 この呼吸法を行うと、短期間で脈拍や血圧が下がるのが確認されています。パニックになりそうなほど気持ちが不安定になったときや緊張したときに、平常心を取り戻すことができます。

 やり方はとても簡単。「息を吐いたあと5秒間息を止め、5秒間息を吸う。再び5秒間息を止める」……という連続動作を続けます。シンプルで覚えやすい呼吸法なので、どんな時でも場所でも、実践できるでしょう。

  1. まずは息をゆっくりと吐ききる
  2. 5秒間息を止める
  3. お腹を膨らませながら5秒間息を吸う
  4. 5秒間息を止める
  5. お腹をへこませながら5秒で息をゆっくりと吐く
  6. 5回程度繰り返す

 これは今年(2019年)の箱根駅伝の往路で大きく劣勢となった後、復路に臨むにあたって「レースの前の緊張を和らげるため」に、青山学院大の選手にもトライしてもらった呼吸法だと書かれています。

 その結果、劇的な猛追で復路優勝を果たせたのですから効果は実証済みです。



「行動」を変えると「運命」が変わる

 本書では「呼吸法」以外にも「睡眠」の大切さや、呼吸と瞑想を融合させた「マインドフルネス」についても解説されています。

 また、私にとって「今後の生きる指針にしたい」と思ったほど感銘を受けたページがありました。以下、ハーバード大学医学部客員教授の根来氏の言葉を引用します。

 「ビヘイビアヘルス(Behavior Health)」という言葉をご存じでしょうか。アメリカには、古来より「You are what you eat(あなたは食べたものでできている)」という、日々食べたもので、健康にもなり、病気にもなる。ということを的確に表した言葉があります。

(中略)

 私達は、日々の行動を意識、無意識はあるにせよ、全て選択しています。その結果、毎日の考え方や行動の選択が、私たちの体全体に生物的変化をおこし、その積み重ねが長期的には大きな変化となって、それが「今」の自分をつくり上げています。

 ビヘイビアヘルスとは、この、行動や習性を正しく変えることで、自分で自分を変えていく方法と考えると分かりやすいと思います。

 心理学者で哲学者でもあるウィリアム・ジェイムズの言葉で、「心が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば運命が変わる」という言葉があります。

 「勝てるメンタル」は、生まれ持っての資質ではなく、日々の行動の選択により、自ら培っていくものです。

 まずは本書を読むという「行動」を第一歩として、次なる行動へとつなげ、自身の手で、結果を出せる「勝てるメンタル」を引き寄せていってください。

おわりに

 本書を読んで、「メンタルはあやつることができる」という新たな気づきを得ることができました。

 先日、ハワイ在住のベストセラー作家、アラン・コーエン氏の講演会に参加したところ、彼も「リラックスの重要性」を繰り返し主張していました。

 「勝てるメンタル」を手に入れるためには、「緊張を強いられる場面でも、いかに副交感神経を上げて、リラックスできるか」が鍵を握っているのです。

 私は劣勢に立たされると周りが見えなくなり、テンパってしまう傾向がありますので、そんなときこそ「5・5・5呼吸法」を活用していきたいと思います。

 あなたもここ一番の勝負をするときに、今回紹介した呼吸法を思い出してみてください。

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執筆者プロフィール

わっくん
読書家。東京都府中市生まれ、静岡県三島市育ち。ビジネス書を中心に1,000冊以上の叡智を習得。岩田松雄リーダーシップスクール第1期生。

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