文章の基本を勉強したことはありますか?
企画書やプレゼン資料、日々のメールはもちろん、最近はブログやSNSを利用したWebマーケティングの重要性も高まり、Web上でテキストコンテンツを作る機会が増えてきています。
日本語の文章であれば日本人なら誰でも書けると思われがちですが、文章の基本を理解した上で、わかりやすく読みやすい文章が書ける人は意外にも少ないもの。
だからこそ文章力は、ライターだけでなくすべてのビジネスパーソンがしっかりと学習して身につけるべき重要なスキルと言えます。
文章の基礎を学んだ経験がなく、文章力に不安のある方にオススメしたいのが、今回紹介する『文章力の基本』です。
本書は、累計27万部を突破した文章力の教科書的1冊であり、3月1日〜全国約500店舗のTSUTAYA BOOKSで展開されている「美女読書フェア」の対象書籍です。(※一部展開されていない店舗もあります)
今回はモデルでライターの佐藤瀬奈さんと一緒に、わかりやすい文章を書くための4つのテクニックを紹介します。
1. 読み手に頭を使わせない
この点は、美女読書の執筆の際に最も注意しているポイントの1つです。
なぜなら「頭を使わずに、読むそばからスラスラ分かる文章」でないと、ほとんどの読者は途中で離脱してしまうからです。スキマ時間に軽い気持ちで読まれることが多いWeb上の記事であればなおさらです。
意味のつながりが分かりづらい文章や、結論がなかなか出てこずに何が言いたいのか分からない文章は、それだけで読者の読む気を削いでしまいます。
では、具体的にどんな点に注意すればわかりやすい文章になるのでしょうか。
2. 主役は早く登場させる
読みづらい文章になる原因の一つに、「主語がわかりづらい(もしくは説明もなく省略してしまっている)」場合が挙げられます。
本書では例として、歌手・高橋真梨子さんのウィキペディアでの文章を紹介しています。
火曜サスペンス劇場の主題歌として同番組のターゲットである主婦層から絶大な支持を受け、自身では最大のヒット、番組の主題歌としては岩崎宏美の聖母たちのララバイに次ぐ売上を記録し、さらにはカラオケチャートでも40-50代女性の中で1位となった「ごめんね…」や〜
(2009年7月1日15時現在のウィキペディアより)
この文章の主語は「ごめんね…」という曲なのですが、そこに至るまでに延々と修飾語が続いているため、読み手は何の話なのかわからないまま読み進めなければなりません。
これでは意味が把握しづらいどころか、読みながら頭を使わなければならないのでストレスになります。
書き手と読み手は、少しでも早くその文章の主役(主題)を共有すべきなのです。
3. 修飾語は直前に置く
書き手はすべての内容を把握した上で書いていますが、読み手は書かれた順に言葉を受け止めて理解するしかありません。
そのため「どこに掛かるのかが分からない修飾語」が長いこと放置されていると、誤読を招く原因となります。
修飾語は、なるべく被修飾語の直前に置くようにしましょう。
原文:山田は5オーバーでかろうじて優勝の翌週に予選落ちという不名誉を免れた。
改善:先週優勝した山田は5オーバーで、予選落ちという不名誉をかろうじて免れた。
原文は、一瞬「かろうじて優勝」したのだと誤解してしまいます。最後まで読みきらないと全体の文意を把握できない文章というのは、読み手に「頭を使わせる文章」なので好ましくありません。
読み手の目線を意識して、頭からスラスラと読み進められる書き方を心がけましょう。
4. 読点は、意味の切れ目に打つ
勘違いされがちですが、読点(、)は、息継ぎのための記号ではなく、1つの文の中で、意味の固まり(意味の切れ目)を視覚的に示すものです。
読点が的確な位置に打たれていれば、読んでみてから意味の切れ目を考える手間を省いてくれるので、文意を理解しやすくなります。
また文章の構造もわかりやすくなるので、読み手もテンポよく読み進められるようになります。
例えば「原因」と「結果」、「理由」と「結論」の間には読点を打つべきです。
原文:私は小説が好きなので新しい小説を手にするだけでワクワクする。
改善:私は小説が好きなので、新しい小説を手にするだけでワクワクする。
「ワクワクする理由」と「結論」を読点によって分断することで、文章の構造が一目でわかります。
本書では、「読点を打ったほうがよい場所」が10パターンも紹介されているので、きちんと学びたい方はぜひ手にとってみてください。
まとめ
読みづらい文章を書く人は、「相手が最後まで読んでくれる」と思い込んでいるフシがあります。
しかしほとんどの場合、読み手は他人の書いた文章にそこまで興味を持っていないので、一行でもわかりづらい文章が出てきたら簡単に離脱してしまいます。
最初から最後まで読者の興味を離さない文章を書くには高度なテクニックが必要ですが、それ以前に重要なのは、「文意を理解させるために読み手の頭を使わせない」という基本が押さえられているかどうかです。
本書には「自然な正しい表現で書く」「簡潔に書く」「表記とレイアウトにも心を配る」など、文章の基礎となるノウハウが網羅的に紹介されています。
文章の基本を学んだことがない方は、ぜひ学習の参考にしてみてください。
モデルプロフィール
・名前 :佐藤瀬奈
・生年月日 :1989.6.23
・出身 :埼玉県
・職業 :モデル、ライター
・やりたい仕事:今後はライターとしての場をもっと広げていきたいです!
・Twitter :@senapuu
・Instagram :@senapuu
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