「沈黙」の活用法!会話やプレゼン上手が使うテクニックとは?

「沈黙」の活用法!会話やプレゼン上手が使うテクニックとは?

 

 大学を卒業してから現在まで、ずっと営業として働いています。最初の3年ほどは全く芽が出ませんでしたが、あることをし始めたことできっかけで、社内の営業成績トップにまで成長することができました。

 その「あること」とは、「沈黙」です。

 つい自分のことばかり話してしまう方や、自分の話を聞いてもらえないと感じている方、あるいは恋愛において意中の人と楽しくお話をしたいと考えている方に、ぜひ知っていただきたい「沈黙」の力について書かれているのが、『「沈黙」の会話力』です。

 あなたは自分が話をするときに、何を意識していますか? もし「何も思い浮かばない」という方は、ぜひこの記事を読んで「会話が上手な人」がもれなく使っている「沈黙」のテクニックを身につけてください。

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「沈黙」=気まずいではない

 「沈黙」と聞くと、話すことがない状態や盛り上がりに欠けている状態を想像する人が多いかもしれません。沈黙の空間を居心地悪く感じてしまう人は、つい自分から沈黙を破る言葉を発してしまいがちです。

 このような方はまず、「会話が途切れる=恐怖、気まずい」という概念を捨てることをおすすめします。

 なぜなら本書で提案する「沈黙」は、恐れるべきものではないからです。むしろあなたの味方となり、人とのコミュニケーションを円滑にする潤滑油となります。沈黙を上手く使うことで、人に「あなたの言葉を注意深く聞かせる」ことができるからです。

 たとえば、みのもんたさんが司会を務めていた「クイズ・ミリオネア」というテレビ番組をご存知でしょうか。1つの問題に対して4択で解答が用意され、問題を解けば解くほど賞金が上がっていくというテレビ番組です。挑戦者が答えを選択した後の、みのもんたさんの長い沈黙が印象的で、視聴者は正解か不正解か、ドキドキしながら次の言葉を待ったと思います。

 このように重要なことを言う前や、聞いてほしい内容を言う前には、「沈黙」を使うことが効果的です。沈黙によって緊張感を高め、相手の注意を引くことができます。

 また身近な例として、プレゼンテーションが上手な人ほど「間=沈黙」を多く使っていることに気づきます。うまいプレゼンターは「えー」「あのー」といった意味のない言葉は使いません。一文一文をつなげて話すのではなく、一文ごと、単語ごとに区切って「沈黙」を作り出しながら話すことで、聞き手を引きつけているのです。



売れる営業は話さない

 営業の際、相手を説得しようと思うと、つい多くの言葉を並べてしまうものです。納得してくれる要素を提示すればするほど、説得が上手くいくはずだという考えが根本にあるからでしょう。

 もし信頼関係が築かれている間柄であれば、このやり方でもうまくいくかもしれませんが、初対面の営業マンに一方的に話されることは不快でしかありませんよね。商談を成功させるには、「説得がうまくいく状況」をつくりあげることが重要であり、実はここにも「沈黙」が一役買ってくれるのです。

 「説得がうまくいく状況」とは、端的に言うと「信頼」を勝ち取った状況です。信頼とは「自分のことをわかってくれている」という思いから生まれる感情なので、必然的に「沈黙(=相手の話を聞く)」ことが重要となります。

 たとえば最近、私は勉強がてらエステサロンに足を運んで様々な営業を受けてみているのですが、先日、全く契約するつもりのなかったエステサロンで気がついたらクレジットカードの署名をしていました。そのエステサロンは、私の生活習慣を事細かにヒアリングするだけでなく、専用の機械を使って脂肪の質、セルライトの量を分析してくれて、「私専用」で様々な機器をオーダーメイドしてくれました。

 このエステサロンの方が、カウンセリングの際に使っていたのが「沈黙」です。私の身体の悩みや、理想の体型への質問を投げかけたあとは「うん、うん」とじっと聴いてくれているのです。そして私が話し終えると、「それでしたら……」と悩みにあった返答をしてくれます。

 このやり取りの中で生まれたのが「信頼」です。これは「私が話している間」に生まれたものですから、相手からすると「沈黙」によって生まれたことになります。

 他のエステサロンでは、体脂肪率やウエストを測ってくれて、人より多いだの少ないだのと教えてくれるのですが、私は別に体脂肪率やウエストを気にしているわけではありませんでした。肩こりによる発達した肩筋をどうにかしたかったのです。契約したエステサロンの方との違いは、圧倒的な沈黙量の差にあったのです。

明日から使える沈黙活用法

①ツァイガルニック効果

 ツァイガルニック効果とは、人は「達成できたことよりも達成できていないことや中断していることの方を良く覚えている」という効果です。

 日曜の夜に「掃除もできていないし、読もうと思っていた本も読んでいない……」と思うのは、このツァイガルニック効果が働いています。食器を洗った事実や漫画を10冊読んだといった「完了した事実」には目が向かなくなってしまうのですね。

 「答えはCMのあと!」というテレビのお決まりの言葉も、この効果を利用しています。人は謎が提示されるとツァイガルニック効果により中途半端なままでいられなくなり、その答えを知りたくなります。その結果、答え知りたさに番組を最後まで見てしまうというわけです。

 またプレゼンテーションのはじめに、「(このプレゼンテーションでは)○○を解決するための “ある方法” をご紹介します」のように言うことで、聞き手側はその答えを探すようになり、最後まで集中して話を聞いてくれるやすくなります。これもツァイガルニック効果によるものです。

②質問と沈黙の繰り返しで思考を促す

 相手に何か考えてほしいとき、質問することで思考を誘発することができます。

 たとえば新卒の子が取ったアポイントにあなたが同席したとします。しかし練習に付き合ったはずの会社説明さえも覚束ない調子で、結局半分以上はあなたが商談を進めることになってしまいました。

 こんなとき、あなたならどのように声をかけるでしょうか? もし「今日の打ち合わせはなんだ!全然話せてなかったじゃないか!」と言ってしまうと、その子の思考はそこで止まってしまいます。しかしここで「今日の打ち合わせはどうだった?」と聞くと、新卒の子も出来が悪かったことは自覚しているはずですから、反省の言葉を口にするでしょう。

 さらに「ではどうすれば失敗しなかったと思う?」と聞くと、「前日の準備が足りなかった」など自分で考えた原因を提示するはずです。

 このように「質問」と「沈黙」を繰り返すことで、相手に思考を促し、更にいうと思考を誘導することも可能となります。

 冒頭お伝えした、私が営業トップの成績を収めたときに使ったのもこの手法です。当時人材エージェントをしていた私は、各人事担当者の課題を聞くことに徹したのです。

 クライアントのお話を聞いている中で、担当してほしい業務に対して、人材に求める要件が高すぎるケースが多いことに気がつきました。「どうせならあれもこれもできる人がいい」となってしまい、オーバースペックの人材を求めてしまっていたのです。

 もちろん転職市場には、何でもできるハイスペック人材がゴロゴロといるわけではありません。エージェント側の私としては、要件をなるべく下げて紹介しやすくしたいと思っていました。

 そんなとき、要件をしっかりと聞いた上で、「現在お困りのことは何でしょうか?」と尋ねて沈黙をすると、あとは先方が自ら考え、本当に必要な人材要件を口にするようになったのです。「質問」と「沈黙」を繰り返すことで、相手の思考を促し、必要な回答を得ることができました。

③「なぜ」という言葉を使わない

 仕事をしていると「5W1Hを意識しろ!」と言われる場面がありますが、この中に1つだけ気をつけなければならないものがあります。それは「Why」です。

 「いつから仕事が始まるのか?(When)」「この仕事は誰と一緒なのか?(Who)」など、「なぜ(Why)」以外の「W」は答えがほぼ決まっており、頭を使わずともすぐ答えることができます。しかし「なぜその仕事をするのか」という問いは答えが決まっているものではなく、論理的に考えなければいけません。そのため人は「なぜ(Why)」という言葉を連発されるとストレスを感じてしまいます。

 そのため、楽しく会話をしたいときや初対面の人と雑談をするときに「なぜ」を繰り返してしまうと、相手はストレスを感じ、心地よい会話にならなくなってしまいます。

 質問するときは「なぜ」を使わずに、あえて「誰と(Who)」「いつから(When)」などに言い換えてみてください。相手はストレスを感じずに、もっと会話をしたいと思ってくれるはずです。

 私も本書を読み終わった次の日から、会話の中で「なんで?」を使うのをやめてみました。代わりに「誰と?(Who)」「どこで?(Where)」に置き換えたことで、テンポよく会話が進むようになったと感じています。

 ぜひ、あなたも日々の会話の中から「沈黙」を使った会話法を取り入れてみてください。

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