今回ご紹介する『そもそも文章ってどう書けばいいんですか?』の著者によると、「文章力は自転車に乗るのと同じ」で、一度身につくと低下することはなく一生もののスキルになるといいます。
これを身につけないなんてもったいない…! しかし「文章の書き方」は、教えてもらう機会がとても少ないスキルの一つです。小学校で習うのは作文用紙の使い方のみで、あとは「さぁ、書けー!!」という感じ。今思えば、なかなか乱暴な指導ですよね。
本書では、この一生もののスキルが
- ビジネスメール
- 報告書などのビジネス文書
- エントリーシート
- ブログを書く上でのポイント
に分けて簡潔にまとめられており、文章の書き方をあらためて学ぶのに最適な1冊となっています。
しかもマンガ付きのストーリー形式になっているので、読むことが苦手という人もサクサク読めます。内容は、WEB制作会社に勤める「文章を書くのが大の苦手」なモモが、同僚の佐々木さんとのやり取りの中で、文章を書くための基本やコツを学んでいくというもの。
この記事では、本書から学んだ3つのポイントをご紹介します。
①読み手を意識せよ!
どの章でも登場するのが「読み手」の存在です。「誰が」「いつ読んで」「どんなリアクションを取るのか」までを考える必要があり、「自分にとっての『あたり前』は読む人にとって『あたり前』とは限らない」と認識することの重要性が語られています。
たとえば「再来週の金曜日に業績報告を兼ねた社内懇親会を予定しています」という一文を見て、あなたはどのように感じますか? 具体的に何日なのかわかりづらいし、ワクワクする情報もないから、なんだか参加する気が起きませんよね。読み手の立場に立って伝えていないため、めんどくさそうなイベントにしか見えないのです。
しかし私自身、ブログで自分が書きたいことを漠然とたれ流しているだけだったことに気づきました。「どんな世代、性別、職業の人に読んでもらいたいか」というターゲティングの視点がなく、読み手に何を感じ取ってほしいかもあやふやだったのです…。人のふり見て我がふり直します。
②気弱な表現は避けよ!
ついつい使いがちな「~と思います」や「~気がします」という文末表現。「クセ」で使ってしまう人が多いと思いますが、エントリーシートやビジネス文書では相手に気弱な印象を与えてしまうため、できるだけ使用を避けるべきです。バシっと言い切る文を増やすだけで、文章の勢いが変わってきます。
文章の書き方を意識するのはもちろんですが、発言でも意識するべきだと感じました。
③タイトルが本文を活かす!
ビジネスメールのタイトルを「おつかれさまです」のみで送ってしまうこと、多くありませんか? しかし一日何十、何百通のメールをさばく人が相手だと、こんなタイトルでは開くことを後回しにされる可能性が大です。タイトルはシンプルで、内容が一発でわかるようなものにしましょう。
これはブログのタイトルについても同様です。たとえば「ダイエットの方法」ではどんなダイエット方法かわからず、アクセスは期待できません。一方、「わずか3ヶ月でマイナス3キロ痩せる方法」だとついついクリックしたくなりますよね。これも結局は「読み手」を意識したひと工夫。
ちなみに私は、ブログ記事のタイトルやメールの件名は文章を全部書き上げてから書くようにしています。そうすることで内容とのズレが発生しにくく、内容をシンプルにまとめることができます。
まとめ
ほかにも「ひとつの文章にはひとつの意味を」「具体的に書くとダンゼン伝わりやすくなる」「読者が知りたいことを過不足なく書く技術」など、文章を書く上でのポイントが初歩の初歩から紹介されています。
仕事でもプライベートでも、文章力を高めたい!という方は手に取ってみてはいかがでしょうか?