今回ご紹介する『DaiGoメンタリズム 誰とでも心を通わせることができる7つの心理法則』は、人との会話に苦手意識のある方、緊張することが多い方にお勧めの一冊です。
「心を操る」というと大袈裟に聞こえてしまうかもしれませんが、本書のテクニックを活用すれば、「自分がコミュニケーションを主導している」という心の余裕を持つことができるでしょう。
DaiGoさんといえば、テレビでの人の心を自在に操るようなパフォーマンスが印象的ではないでしょうか。しかし実は、メンタリズムを使ったパフォーマンスのみならず、心理学の深い知識を応用した企業のコンサルティングから、ビジネスや自己啓発、育児・片付けといった日常生活にまつわる著書の執筆など、活躍の場を広げ続けている「人間心理のプロフェッショナル」です。
そんなDaiGoさんの処女作であり、「メンタリズムを日常生活でどう活用するか?」という実践テクニックに重きをおいた本書。
「試してみたい!」と思える数々のテクニックの中から、3つピックアップしてご紹介します。
①集中力や緊張を自在に操る
緊張を和らげたり、集中力を高めたり…心を操ることができたら、大事なプレゼンや商談などでも良い結果を導きやすいと思いませんか?
実は「条件付け(アンカー)」と呼ばれるテクニックで、自分自身の緊張や集中を操ることが可能です。「条件付け」とは、心のなかにあるイメージや感情を、特定の仕草や行動と結び付けること。
たとえばDaiGoさんは、レポートなどを集中して書きたいときに、指輪の位置を変えているそうです。「指輪の位置を変える」という行動と、「集中してレポートを書く」という行為を繰り返すことで、指輪の位置を変える行為と集中している状態が結びつきます。つまり指輪を付け替えることが、集中力を高めるスイッチとなるのです。
働く女性だとイメージが付きやすいと思いますが、「大事な仕事の日は普段とメイクや服装を変えると、気合いが入る」なんてことはありませんか?
私は、大勢を前にしたプレゼンのときは、ヒールが高めのパンプスを履いていくと、堂々と話すことができていました。これも「条件付け(アンカー)」の一種なのかもしれません。
②相手に「ノー」と言わせない質問の魔法
続いて、誰かに何かを頼むときーー「仕事でやってほしい作業がある」「デートに誘いたい」など、「ノー」と断られる確率を下げるテクニックです。
それは、「すでに相手がOKしていることを前提として話を進めていく」こと。
- A「デートしない?」 → 「イエス」or「ノー」
- B「ご飯を食べにいかない? それともお茶にする?」 → 「ご飯」or「お茶」
Aのように「ノー」という選択肢ありきで質問するのではなく、Bのようにデートすることは前提として質問をするというテクニックです。
もちろんBの質問の仕方でも「ノー」と言われる可能性はありますが、意識の中に「ノー」が思い浮かびづらくなるので、断られにくくなるとのこと!
このテクニックは、「電化製品などのオプション営業」にも応用されているという話が面白かったです。「オプションつけますか?」と聞くのではなく、「オプションを選んでください」と質問することで、オプション加入率を高められるそうです。
③反発をかわしたいときは問題を「細分化」
最後は、反発を受けたときに役立つテクニックです。仕事において、提案した企画が先輩や上司からNGを出された…という経験は誰もがもっているはずです。私も会社で何度か経験しました。
相手から自分の意見を否定されたとき、どのようにして相手の意思を覆すことができるのでしょうか?
そういうときは、相手がどこまで妥協できるのか、話の内容のどこがダメで、どこまではOKなのか、細かく問題を分割することで良い部分を抽出していくと、意外と簡単に話がまとまることがあります。
たとえば、とある企画を提案し、上司からNGが出た場合、「何が問題なのか」を切り分けて検討します。NGなのは予算なのか、日程なのか、コンセプトなのか…と、個別に確認していくと「予算は問題ないけれど、コンセプトがいまいちだ」というように、「全否定」を「部分否定」に変えることができます。
企画がまるごとNGなのではなく、コンセプトを見直せばOKになる可能性が出てくるわけです。一度否定されても、良い点悪い点を細かくしていくことで「堤案そのものがダメなわけではない」ということが分かります。
まとめ
メンタリズムは、特別な勉強をした人だけの特殊能力のようなものだと思っていました。しかし本書では、仕事やプライベートの具体的な場面の事例と合わせてテクニックが紹介されているので、「あれ、これって普段何気なくやってることだ!」「こういう場面たまにある!」という発見や気づきがたくさんあります。
メンタリズムを身近に感じられ、自分も試してみたい!と思わせてくれる一冊でした。
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