“仕事か趣味か”の二者択一はやめよう!
「好きなことを仕事にするには会社を辞めなければならない」「会社を辞めるのは怖いから、好きなことを仕事にするのは諦めなければならない」
このように、未来の働き方を「会社を辞めるか、残るか」の二者択一で考えてしまう人は多いでしょう。
どちらか一つしか選択できない「OR」の発想では、失敗した時のリスクも高いので、なかなか一歩が踏み出せないものです。
そうではなく、今の会社で働きながら自分のやりたいことも仕事にしてしまうという「AND」の発想を持ちましょう、と提案するのが本書『「キャリア未来地図」の描き方』です。
「好きなことを仕事にしたいけど、会社を辞める勇気がない」のように、キャリアを一本道でしか考えられずに悩んでいた人は、非常に現実的でワクワクする未来の働き方を描けるようになる一冊です。
ポイント
- キャリアは”2軸”で考えよう!
- 仕事も趣味も”創造者”を目指そう!
- “キャリア未来地図”を描こう!
キャリアは”2軸”で考えよう!
本書でいう「AND」の発想とは、「ライスワーク(食べるための仕事)」と「ライフワーク(生きがい、やりたいこと)」の「2軸」でキャリアを考えようというものです。
ライスワーク(Rice-Work)とは、文字通り「ご飯を食べるための活動」で、主に会社の仕事のような「本業」を指します。
ライフワーク(Life-Work)は、「夢や自分の好きなことを追い求める活動」で、主にプライベートでの趣味や特技を指します。
「仕事に生きるか趣味に生きるか…」という「OR」の発想ではなく、会社に所属しながら自分の好きなこと、やりたいことも追求するのが「AND」の発想です。
これによって、「どちらか一方を選んだ結果、途中で失敗して立ち直れなくなった」といったリスクを軽減できるだけでなく、自分らしくイキイキと働くことができるようになります。
なぜなら、「ライスワーク」も「ライフワーク」も、それぞれが分離したルートではなく、相互に良い影響を与えながら自身の能力を高める作用があるからです。
ライスワークでは「やりがい」を、そしてライフワークでは「生きがい」を。二つの車輪を回すことでスキルやモチベーションを相互に移動させ、シナジー効果を生み出す。
とはいえ相乗効果が得られるようになるには、どちらも「創造者」領域までその能力を高めなければならなりません。
どうすれば「創造者」になれるのでしょうか。
仕事も趣味も「創造者」を目指そう!
新卒で入社したばかりの若手社員だと、仕事は上司から言われたことをこなすだけの「やらされ仕事」、趣味は日々のストレスを発散するための単なる「消費活動」になってしまう人が多いと思います。
特に趣味については、それを仕事に活かそうという意識のある人は稀で、「憂さ晴らし」や「瞬間的な満足」で終わってしまう人がほとんどでしょう。
これらは一概に否定すべきものではありませんが、自らが価値を生み出す「創造」とは異なり、単に時間やお金を「消費」している状態に過ぎないとも言えます。
創造者は、趣味も仕事も「消費」するだけではなく、自ら新しい価値を生み出せるようにならなければなりません。
「消費から創造へシフトするときのコツ」として、本書では2つのポイントを挙げています。
1つ目は、「小さくても創造的な工夫を積み重ねること」、2つ目は、「一歩でも、半歩でもいいから主体者、当事者の側に踏み込んでみること」です。
たとえば社内の宴会幹事のような、一見仕事と無関係のことであっても、「消費を作り出す側」として参加者に満足してもらえる価値が発揮できれば、立派な創造活動になると言います。
ちょっとした工夫で作業が効率化できたり、利益率を上げたりすることも立派な仕事。商品開発だけが「仕事」じゃありません。社内の伝票フォームを改良するのだって、地味ですけど大事な仕事だと思います。
ただ言われたことをこなすだけの「労働」から、付加価値を提供する「仕事」へ。
自分が満足するだけの消費的な「趣味」から、他者に価値を与えられる「特技」へ。
それぞれを「創造者」領域へと高めて行くことが「未来の自分への投資」となり、そのための地図を描くツールが、本書で言う「キャリア未来地図」なのです。
「キャリア未来地図」を描こう!
「自分はライスワークでもライフワークでも、創造者といえるスキルは持っていない」という方でも問題ありません。
「キャリア未来地図」は、自分の「現在地」を整理しながら「向かう先」をイメージし、自分の可能性を描くためのツールです。
まずは「仕事」と「趣味」の領域において、「今やっていること」と「なんとなく、こうしていきたいな」と思うことを書き出してみましょう。
「描く」ことで、「今やること」と「向かう先」が見えてきます。そう、描くだけでいいのです。
そして、「それぞれを”創造者”領域まで高めると、どんな未来が見えてくるか?」「自分にとってのライスワークとライフワークは、どのような相乗効果を生み出しそうか?」と、その可能性をイメージします。
今は上司からの「やらされ仕事」であっても、そこにわずかでも創造的な工夫を加えていけば「自分の仕事」になります。
また今は「消費」に過ぎない趣味であっても、突きつめれば人に役立つ価値が生み出せるようになります。それはあなただけが持っている「強み」にもなり得ます。
自分の強みは何なのか知りたい方は、リクルートが提供している無料診断ツール「グッドポイント診断」を利用してみましょう。無料の会員登録後にプロフィール情報の入力を求められますが、無視してTOPページに移動すれば、すぐに診断を始めることができます。
また、本書には「キャリア未来地図」の作成フォーマットが用意されており、誰でも手順に沿うだけで自分だけの未来地図を描くことができるようになっています。ぜひ実践してみて下さい。
まとめ
フリーランスやプロブロガー、YouTuberのように、会社に勤めることなく、個人の活動で収入を得る人が増えてきている今、会社に所属することを前提としたキャリア論は、どこか古臭く感じられるかもしれません。
しかし会社を辞めて起業したり、フリーランスとして食っていける人はまだまだ少数派で、多くの人にとっては、会社での仕事が生活のベース(=ライスワーク)になるはずです。
その意味で、本書は大多数の人にとって極めて現実的で、具体的な行動に移しやすい指針を示してくれる良書と言えます。
「今の会社ではやりたいことができない。でも、会社を辞めて食っていける自信もない」という方は、ぜひ本書から「AND」思考と実践法を学んで、どちらも追求する「キャリア未来地図」を描いてみてください。
もっと言えば、会社での仕事(=ライスワーク)も、できるだけやりがいを感じられた方がいいのは言うまでもありません。新しく未来のキャリアを考え直す上では、転職も現実的な選択肢として考えられるはずです。
その場合は、「リクルートエージェント」のような転職エージェントサービスで相談してみましょう。あらゆる業界・職種に対する専門的な知識をもったキャリアアドバイザーに無料で相談できるので、使わない手はありません。
ご協力いただいたお店
店名 :kawara DINING -瓦- 渋谷文化村通り
住所 :東京都渋谷区宇田川町28-3 クロスアベニュー7F
TEL :03-6455-1870
営業時間:11:45~24:00
定休日 :無
モデルプロフィール
・名前 :橘ひろな
・生年月日 :1992.5.23
・出身 :千葉
・職業 :タレント、モデル
・将来の夢 :自分が好きなことができればいいな。
・Twitter :@hirona523
・ブログ :『橘ひろなのたちばなし〜♪』