田端信太郎『MEDIA MAKERS』〜Webメディア運営3つの心得

田端信太郎『MEDIA MAKERS』〜Webメディア運営3つの心得






メディア運営者が持つべき心得とは?

 スマホやSNSの普及によって、誰もが気軽に情報発信できるようになりました。

 無料のブログサービスを使えば、初期費用をかけることなく、すぐにでもメディアビジネスを始められる環境が整っています。

 しかしながら、ブログやWebメディアで収入を得て、会社に雇われない働き方を目指す個人が増えている一方で、ほとんどの人は思うように収入につなげられず、途中で挫折してしまいます。

 個人がWebメディアで稼ぐために、重要なポイントとは何でしょうか。

 今回は、「LINE」「livedoorニュース」「R25」など数々のメディアビジネスの立ち上げ・運営に携わっている田端信太郎さんの著書『MEDIA MAKERS』から、メディア運営の基本となる心得について紹介します!

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今回のポイント

  1. メディアは「受け手こそが王様」!
  2. 「後から直せばいい」では稼げない!
  3. 読者の「キャラ設定」が価値を高める!

メディアは「受け手こそが王様」!

 誰もがメディアを作れるとはいえ、ただ情報を発信しているだけではビジネスとしてのメディア価値はありません。

 本書でも強調されているように、「メディアは必ず、受け手を必要とする」ものであり、「コミュニケーションにおいては、”受け手こそが王様”である」からです。

 コミュニケーションにおいては、「いいね!」や「ウンウン」と読者をうなずかせる、あるいは「何だ、これは!」でも構いませんが、受け手に何らかの印象を残し、心理的に、あるいは行動として反応がなされることが、その存在基盤となります。

 自己満足な情報発信に陥らないように、受け手の興味を惹き、受け手のためになる情報を発信し続けることが、収益を得るためのメディア運営の基本です。

「後から直せばいい」では稼げない!

 ネットメディアでは、一度発信した情報でも後から簡単に修正・削除ができるため、「間違っても後から直せばいい」と軽く考えてしまいがちです。

 しかし、こうした態度では「いつまで経っても、”クリックいくら”、”インプレッションいくら”というコモディティ化された広告スペースの量り売りから脱却」することができないと田端さんは言います。

 なぜなら、テレビや新聞のようなレガシーメディアが「高い広告単価をエンジョイできる理由」というのは、ユーザーからの信頼が強く関わっているからです。

 この点について、田端さんはメディアのもつ「予言の自己実現能力」という視点で説いています。

 「予言の自己実現能力」とは、カンタンに言うと、影響力の強いメディアは、たとえ「予測」や「誤報」であってもそれを「現実」に変えてしまう力があるということです。

 例えば、日経新聞が「◯◯社、資金繰り悪化により倒産危機か?」のような(予測)記事を書けば、その時点では倒産していないのにそれを現実にしうる力があるという意味です。

 これは、大手ジャーナリズムがもつユーザーからの信頼によって生まれるもので、その信頼は、徹底された「事実確認」と、「禁欲的で手間暇のかかる非効率的とも言える情報発信の態度」によって醸成されたものだと田端さんは説きます。

 だからこそ、企業の広報や経営者は「予言の自己実現能力」のあるメディアに対して無意識のうちに「畏怖の念」を感じてしまい、そのメディアの持つ価値を高く評価することになり、高い広告単価を支払うのです。

 もちろん、企業が運営するメディアと個人が運営するものとでは、そもそも目指すべきビジネス規模や責任意識は異なるでしょう。

 しかし、運営主体が誰であれ、それをビジネスとして成立させようと思うのであれば、「間違っても後から直せばいい」という考えは捨てなければなりません。



読者の「キャラ設定」が価値を高める!

 「受け手に届く」コンテンツを発信するには、当然「誰をターゲットとするか」を決めなければいけません。その際に重要なのが「ペルソナ」の設定です。

 「ペルソナ」とは実際のユーザーを、単なる定量的な属性データの共通項(性別、年齢、居住地など)からではなく、感性的、心理的な情報も含めてイメージできるように擬人化したものを言います。平たく言えば、ターゲットユーザーの「キャラ設定」です。

 なぜ、「ペルソナ」を設定するとメディアの価値が高まるのでしょうか。

 端的に言うと、「ペルソナ」が明確にイメージできるメディアは、そこに広告を出すことによって「読者がどんな反応をして、どんな行動を起こしてくれるのか」が想像しやすいため、広告効果が予測しやすく、期待度が高まるからです。

 広告主に向けて語られる「読者ペルソナ」の設定が、広告主の脳内に呼び起こす「ああ、このメディアの読者は、ウチの製品のターゲットユーザーと近いな!」と言うシズル感が強ければ強いほど、広告メディアとして、単なる「クリックいくら?インプレッションいくら?」のコモディティ商売からの脱却も可能になりやすいと私は確信しています。

 広告媒体としてのメディア価値を高めるためには、「ウチのメディアには、こういう読者がいるんですよ」ということを、広告主の頭の中で「”生き生きとしたイメージ”を持って理解してもらえるかどうか」が重要です。

まとめ

 本書は、「個人メディアの作り方」について具体的な方法論が書かれた書籍ではありませんが、メディアに関して本質的な理解を促す良書です。

 価値あるメディア作りをするためには、根底にある本質の理解が欠かせません。

 是非、本書でメディアの本質を学び、個人メディアの運営に生かしてみて下さい。

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今回利用したお店

店名  :CAFE ZENON
住所  :東京都武蔵野市吉祥寺南町2-11-3
TEL   :0422-29-0711
営業時間:11:00-24:00
定休日 :無

モデルプロフィール

・名前     :ゆーこ
・生年月日   :1988.4.4
・出身     :兵庫県
・職業     :広告代理店
・将来の夢   :知らない100万人の生活を、友達100人の生活を、変える子になる。

本日のおまけ




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