誰もが”創造的思考”を手に入れる方法!
ほとんどの人は、「人と違った存在になりたい」と思いながらも、周りと同じことばかりしています。できるだけ失敗を避けようとした結果、「みんながそうしている」という理由だけで、同じことをしてしまうのです。
クリエイティブであるためには、「失敗こそが褒められる」「試すという目的のためなら、無意味と思えることでもやってしまう」といった、自由にあふれた解放感のなかで生きることが大切です。
本書『「クリエイティブ」の処方箋』は、クリエイティブな人たちの思考の裏側を探り、誰にでも応用できる86のアイデアとしてまとめた一冊です。
今回は、ミスiD2016の受賞者であり、SNSでの個性的な投稿が魅力の中尾有伽さんと一緒に、本書のアイデアから特に気になった5つをピックアップしてご紹介します!
1. とにかくなんでもやってみる!
「クリエイティブ」と聞くと、才能をもった一部の人たちだけに与えられた特別な能力のように思われがちです。
「自分は”クリエイティブ系”じゃないから」と言って創造的な仕事から距離を置こうとする人や、本当はクリエイティブな仕事がしたいのに、自分には才能がないと見限ってしまう人もいます。
『クリエイティブ・マインドセット』 でも語られているように、創造性というのはすべての人間に生来備わっている能力であって、一部の人間にのみ特別に与えられた能力ではありません。
学校や社会、家族や友人たちによって、自分の創造性など取るに足らないと思い込まされた結果、創造する自信を失ってしまっただけなのです。
誰もが素晴らしい想像力を、直感を、そして知性を持ってこの世に生まれ出るのに、持って生まれた力を使わないように調教されてしまい、結果としてあなたが持つクリエイティブな心は萎れてしまうのだ。
クリエイティブであるためにはどうすればいいのか。それは「行動すること」です。
仕事だろうとプライベートだろうと、取るに足らない日常生活のワンシーンであろうと、常にクリエイティブな心構えをもって、何でもやってみることが大切です。
うまくいくときもあれば、いかないときもあるでしょう。しかし「ともかく何でもやってみること」が、クリエイティブに生きることそのものなのです。
創造性というのは電燈のように点けたり消したりできるものではない。あなたが置かれた世界を見る眼差しそのものであり、あなたが世界とどう関わるかという方法論なのだ。(中略)クリエイティブな人は、書類の整頓中でも、料理中でも、スケジュールの管理中でも、家事労働中でもクリエイティブなのだ。
2. 冒険心に溢れた努力をせよ!
クリエイティブな成功を手にした人とそうでない人の違いは、ほぼ100%間違いなく、自分を磨く努力をしたかどうかで決まると著者は言います。
成功する人は、身も心も捧げるように、時間と労力を費やしてよりよい結果を出そうとし、そうすることで能力がさらに増幅されていきます。
あなたよりいい結果を出している人がいたら、その人はほぼ間違いなく、あなた以上に自分を伸ばすことに時間を割いている。
ビートルズでさえ、活動初期の頃は特に優れた演奏者というわけではなく、歌もギターもドラムも、技術的に彼らに勝る演奏者はたくさんいたといわれていました。
それでも成功できたのは、彼らがクリエイティブな改良を加え続けたからです。ただ単調に練習を繰り返すのではなく、実験を重ね、即興を試し、常に特別な何かをつけ足しながら、それが自分だけのスタイルになるまで繰り返すような、クリエイティブな練習の鬼だったといいます。
4人は常に感想を伝え合い、意見を交換しながら改良に改良を重ねた。そうするうちにビートルズの音楽はその他大勢の音楽と同じであることをやめ、ビートルズの音楽になっていったのだ。
練習は大切ですが、根性勝負でただ長い時間を費やすだけでは意味がありません。機械的な反復から得られるものなはない、冒険心にあふれた練習こそ必要なのだということを、4人は理解していたのです。
3. 決めつけ禁止、選択の可能性を増やせ!
人は何かと、物事を決めつけたがる生き物です。他人の行動やモノの値段、商品の質について、「良いか悪いか」の二者択一で簡単に決めつけてしまいます。
この癖がやっかいなのは、一度決めつけてしまうと、簡単にはそれを覆せなくなってしまうということです。
決めつけてしまった時点で自由が奪われ、創造性を発揮できる余白が一気になくなってしまいます。
価値判断と創造性は、別々に扱うべきだ。自由のないところに創造はない。これは何だと断じながら何かを創造することはできない。これはこういうことだと考えたり、こうに決まっていると断じるのは、創造し終わってからでも遅くない。
「それが何であるか」という判断をとりあえず保留すると、選択できる可能性が増え、今置かれた状況からより多くを得ることができるようになります。
4. 無名という価値を最大限活用せよ!
クリエイティブな成功を手にしたいと願う人は、自分が無名である間、有名人や成功者を妬んだり羨ましがったりしてしまうものです。ほとんどの人は、「無名であることの価値」をわかっていないのです。
もしあなたが、誰からも見過ごされているような気がしているとしたら、誰にも相手にされないと感じていたら、今のうちにその状況を楽しんでおこう。誰にも知られていないというのは、クリエイティブな環境なのだ。好きなように試して、失敗する自由がある。
誰からも見られていないからこそ、数多くの挑戦ができ、失敗ができ、成功につながる礎を築くことができます。無名であるということは、試してみる自由、そして失敗する自由をもっているということなのです。
もしあなたが上場企業の最高経営責任者なら、あなたの下した決断は一つ残らず隅々まで分析されるので、安易に「失敗してもいいから試してみる」という選択を取れません。
無名の時間というのは、一度有名になってしまったら二度干と味わえない、最大限活用されるべき幸運な時間なのです。
5. 自分の生き方に合わせて仕事を考えよ!
一時期「ワーク・ライフ・バランス」という言葉が流行し、その重要性が叫ばれました。しかし、もし完璧なワーク・ライフ・バランスを獲得しようとすれば、「働かない」という方法をとるしかありません。
仕事と人生が別々の器に盛ってある時点で、すでに何かが間違っているのです。
クリエイティブな人たちは、まず自分の生き方を選び、その生き方に合わせて、どうやって食べていくか考えます。社会的な要請を満たしたり、周囲の期待に応えるために人生を選ぶのではなく、自分に満足を与える人生を選ぶのです。
クリエイティブな人にとって、仕事と人生は合わせて一つなのであって、別々のものではない。自分自身が仕事なのだ。セットで一つなのだから、バランスもへったくれもない。
まとめ
本書を読むと、創造性とは何ら特別なものではなく、誰もが生まれながらに与えられている能力であることがよくわかります。ただしその力を伸ばすためには、日々クリエイティブであるための心構えをもって、いろいろなことを試しているかどうかが大切です。
クリエイティブな成功を手にした人は、日々どんな心構えを持って仕事をし、人生を生きていたのか知りたい方は、ぜひ86のアイデアすべてをチェックしてみてください。
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