齋藤孝先生『読書の全技術』から3つの読書法を紹介!

齋藤孝先生『読書の全技術』から3つの読書法を紹介!




 こんにちは。読書より美女が好き…いや、読書の方が圧倒的に大好きなYUSUKEです。

 今回は『大人のための読書の全技術』を読んでみました。著者は、テレビ番組でもよくお見かけする齋藤孝さんです。

 明治大学文学部の教授として登壇する一方、テレビ番組の出演もこなし、著書も多数出版されている大変多忙な齋藤さんですが、そんな中でも読書は欠かさず、多い時は1日に10冊以上読むといいます。

 なぜそこまで読書をするのかというと、「読書をしなければ、絶対にいい仕事などできないから」と考えてらっしゃるからです。齋藤さんが読書から得たものを仕事に活かせているのは、本書で紹介されている読書術を実践しているからなのです。

 本書には「誰よりもたくさんの本を、誰よりも精密に読み込み、すぐに仕事に応用できるようになる方法」が惜しみなく書かれています。

 その中でも、特に学びになった部分をピックアップしましたので、以下にご紹介します。

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①自分自身の「脳内図書館」を構築する!

 美女読書を読んでいるあなたは、きっとビジネス書がお好きなことでしょう。もしかしたら、ビジネス書に偏った読書をしている人が多いかもしれません。

 私は、完全にビジネス書一辺倒でした(汗)

 しかし齋藤さんは「森のような読書」を心がけるべきだと言います。様々なジャンルの本を読むことで、自分自身の脳内図書館を構築していくのです。

 10冊、20冊、50冊、100冊と読んでいくと、頭の中で、本と本がつながりはじめます。身につけた知識、知性、教養がネットワークとなり、そのつながりがいつしか自分の個性となっていきます。

 いろんなジャンルの本に触れることで、あなたの心は、森のように豊かなものになっていくのです。

 ビジネス書以外は読まない私でしたが、今後は、本書でも勧められている以下の2種類のジャンルにもチャレンジしてみようと思います。

1. 小説

 小説を読むことで、イマジネーション力を鍛えることができます。登場人物の外見や心情、風景やシチュエーションなど、文字で表現されたそれぞれの場面を思い浮かべることで、人間の思考や意思、創造力などを司る前頭葉がフル回転で作動します。

 小説を読むことは、単に娯楽として楽しむばかりでなく、イマジネーション力を鍛えることもできるという「究極の遊び」なのです。

2. 古典

 齋藤さんは、「精神力を支えてくれるという意味では、いろんな本を100冊読むよりも、古典を一冊持って繰り返し読んだほうが効果的だ」と言います。

 古典には、時代を超えても活用できる普遍の真理が詰まっており、誰もが身につけるべき基礎教養を学ぶことができるからです。

 古典を読むことで、現代のように次々と新しい情報がなだれ込む時代でも、振り回されることなく、10年、20年、30年先まで人生の指針となるような知的筋力を鍛えることができます。

 ただデメリットとして、難解で読みづらいという点があります。そんな時は「解説本」に助けてもらいましょう。ベストセラーになるような有名な古典には、たいてい平易な言葉に言い換えられたものや解説本が出版されています。わかりやすい解説本を先に読むことで、スムーズに内容を把握することができます。

 もし、あなたも偏った読書をしている自覚があるのなら、様々な分野の本にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。



②「音読」することで「精読」する!

 読書術の本では、速読の方法を紹介したものが多いように思います。本書にも速読の技術を紹介しているパートがありますが、私が重要だと思ったのは「精読の技術」についてです。

 速読は内容を把握したり、大事な部分を選び抜いたりする手段としてはよいでしょう。しかし本当に身になる読書をするには、速読だけではなく、重要な部分を繰り返し「精読」することが重要なのです。

 斎藤さんは、精読に欠かせないのが「音読」だと言います。声に出して読むことで、言葉の意味が自分の内側に乗り移ってきて、いつでも使いこなせる知識として身につけることができるからです。

 ここで大事なポイントは、「暗唱できるまで音読する」ということ。

 読んだ本から大切な部分を抜き出し、コピーしてそれを完全に覚えるまでいつでも確認できるように持ち歩きましょう。散歩しながら音読したり、通勤の電車内では心の中で唱えたりして、好きなアーティストの歌を覚えるような感覚で繰り返し音読すると、自然に覚えられるようになります。

 暗唱できるくらい完璧に覚えると、その知識や知恵は一生ものの財産となります。

 是非、日頃の生活の中に音読を取り入れてみてください。

③アウトプットの極意!「概念活用法」

 読書をしていると、今まで知らなかった言葉に出会うことがあります。そうしたとき、言葉そのものの「意味」だけでなく、「概念」として理解して自分の中に取り入れ、応用していくことがとても重要です。このことを齋藤さんは、「概念活用法」と呼んでいます。

 たとえば「ベネフィット(benefit)」という言葉。意味は「便益」「恩恵」ですが、ビジネスやマーケティングの場では「商品・サービスを手にしたあとに得られるメリット」として使われます。

 ダイエットで有名なライザップのCMを思い浮かべてください。ぽっちゃりした人が出てきて、途中で見事なボディラインに変身。「ライザップに入会すれば、自分もあんな風になれるんだ!」と魅力を感じて入会する人が多いと思います。

 あのCMは「ベネフィット」を提示して、入会した後の未来を想像させているのです。

 「ベネフィット」という言葉を、単なる「意味」としてだけではなく、「〜することで得られる利益(と、それによって手に入る未来)」という「概念」として理解しておくと、ビジネスの場だけでなく、様々な局面で活用できるようになります。

 私は「子供の勉強」に当てはめて考えてみました。勉強は「つまらないもの…」「仕方なくやるもの…」とネガティブな印象を持っている子供は多いですが、

  • 「勉強をすることでこんなに良い未来が待っているんだよ!」
  • 「今している勉強が将来こんなに役に立つんだよ!」

 という「ベネフィット」を大人がしっかり伝えてあげれば、子供は明るい未来を想像でき、勉強に前向きに取り組んでいけるのではないでしょうか。

 このように、マーケティング用語として使われる「ベネフィット」という言葉を、「概念」として理解することで、他の場面でもアウトプットできるようになるのです。

 本で読んだことを「これ知ってます」で終わらせないこと、そして本で学んだ知識をいかに他のことに活用するかをいつも考え続けること、それが「概念活用法」を自分のものにするための第一歩です。



概念活用力が高いと人生が楽しくなる!

 「概念活用法」を身につければ、読書以外のありとあらゆることから新しい概念を取り入れ、人生に活かすことができるようになります。

 ビジネスで成功している人の中に、まったくビジネス書を読まないという人がいます。そういう人の話を聞いていると、マンガや映画、テレビ番組、アイドルのLIVEなど、至るところから新しい概念を得て、ビジネスに応用していることがわかります。

 こういう人たちは「概念活用力」が非常に高いのだと思います。

 概念活用力が高ければ、毎日自分の好きなことに没頭することが新しい概念の発見につながり、それを仕事や自分のビジネスにどんどん活かしていけるようになります。

 そしてたくさんの価値を世の中に提供し、ビジネスを大きく発展させることが可能になるのです。

 読書は自分の知らない新しい「概念」を学ぶために絶好の教材です。まずは読書を通じて、「概念活用法」を身に付けることから始めてみて下さい。

本を読む時間がないなら読書術を学ぼう!

 今回ご紹介した内容は、本書の中のほんの一握りで、他にも様々な読書の技術が詰まっています。

 読書は自分を磨き、豊かな人生を送るための力を与えてくれます。ただ、忙しくて本を読む時間がないという人もたくさんいると思います。だからこそ、読書術のスキルを身につけて、効率良く本を読むことが大事なのです。

 齋藤さん自身が、読書から学んだことを活かし、様々な業界の第一線で活躍されているように、あなたもこの本から多くのことを吸収して、思う存分人生に活かしてください。

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