堀江貴文『ハッタリの流儀』「無謀な挑戦」が価値を生む理由

堀江貴文『ハッタリの流儀』「無謀な挑戦」が価値を生む理由




 こんにちは、HIKARUです。

 今回紹介する本は堀江貴文さん著『ハッタリの流儀』です。「ホリエモン」の通り名で知られる彼の経歴は波乱万丈で、ライブドア社の社長に就任後、球団買収計画やフジテレビ買収計画、衆議院選立候補など様々な挑戦を続けてきました。

 しかしここで着目したいのは、先に挙げた挑戦、実は「すべて失敗している」ということです。球団買収もフジテレビ買収も実現していませんし、選挙も敗戦しています。堀江さんは様々な挑戦をしてたびたび大きな話題を呼んできましたが、意外にも失敗に終わっていることが多かったのです。

 しかし多くの人はその事実をあまり気にしておらず、堀江さんといえば「いつも新しいことに挑戦して、成功を収めている人」というイメージを持っているのではないでしょうか。だからこそ堀江さんは、挑戦すること自体に大きな意味があるとして、「ハッタリ」を掲げることの重要性を説いています。

 なぜならその挑戦が成功しようがしまいが、ハッタリを掲げたことで共感や注目が集まり、影響力が高まっていくからです。その結果、自然とその挑戦の成功確率も高まっていきます。

 この記事では、ハッタリとは何なのか、なぜこれからの時代はハッタリを掲げることが重要なのかをご紹介します。



労働オワコン時代に必要なことは?

 AIやロボットの急速な発達から、「AIに仕事が奪われるのではないか?」「お金を稼げなくなるのではないか?」という不安の声をよく耳にします。

 しかし堀江さんは心配無用だと断言します。なぜならAIが仕事を肩代わりしてくれることで、人間の生活コストは下がって余暇時間が増え、人間は好きなことをする時間、楽しいことをする時間が増えるからです。その結果、世の中には「面倒くさくなくて楽しい仕事」が多くなります。

 つまり堀江さんは「労働そのものがなくなる」わけではなく、「つまらない仕事はAIに任せて、自分の好きな仕事だけをすることができるようになる」と考えているのです。

 堀江さんは「真剣に遊ぶことと真剣に仕事をすることには、何ら違いはない」と言い、実際に好きなことや遊びを仕事につなげてきました。グルメが大好きなので美食を突きつめた結果、グルメアプリ「TERIYAKI」が生まれ、マンガが好きという理由から漫画レビューサイト「マンガHONZ」が生まれました。

 大好きで、楽しんで、ハマった先に、結果的に新しいビジネスを見つけることができる。仕事でも趣味でも何でもいい。まずは、徹底的に何かにハマることだ。気の向くままに好きなことにハマっていると、君にしか持ち得ない唯一無二の感覚が備わってくる。それがいずれ思いがけないことにつながっていく。ハマっている最中に,「この知識はいずれ何かの役に立つだろう」などとは思っていない。ただただ、目の前のことに夢中になっているだけである。(p.42)

 実はこれらのことは、AIにはできないことでもあります。単なる頭脳労働ではなく、好きなことを楽しんだり熱中したりすること、熱中してる人に共感することなどは人間にしかできません。だからこそAIが発達し、人間に余暇時間がもたらされるようになれば、人は自分の好きな仕事だけをすることができるようになると堀江さんは説いているのです。

「ハッタリ」が価値を生む理由

 ハッタリとはズバリ「無謀な挑戦」です。なぜ「無謀な挑戦」が重要なのでしょうか?

 それは共感を呼びやすいからです。たとえ無謀な目標でも、真剣に挑戦する姿や努力の過程、成長の軌跡をSNSなどで発信すると、多くの人から興味や関心、共感を得ることができます。

 現代では、オンラインサロンやクラウドファンディングなどで、興味や共感を抱いた相手に金銭的援助をすることができ、結果的に無謀な目標に果敢に挑む姿そのものに価値が生まれます。

 「ハッタリ」のよってこの一連の流れを起こすことができるのです。

 誤解を恐れずに言えば、ハッタリが実現するかどうかは、実は世間にとって、そこまで “重要ではない”。実現させるためにたどった奮闘の軌跡こそが、大切なのだ。そのストーリーをみんなで共有していくのが、今最も熱いエンターテイメントだ。(p.66)

ハッタリ人間が捨てるべき3つのもの

 では、ハッタリをかます「ハッタリ人間」になるにはどうすればよいのでしょうか?

 ここではハッタリ人間になるために「捨てるべきもの」を3つピックアップしてご紹介します。

①もっともらしい言葉

 「こうあるべき」という世間一般の常識を捨てることがまず必要だと堀江さんは言います。

 残念ながら日本では、常識から外れた新しいことをすると「胡散臭い」「いかがわしい」などと叩かれてしまいます。しかしこれらの戯言は無視しなければなりません。誰もが予測しうるもの、予定調和なものに人々は熱狂できないからです。

 「そんなことできるわけないじゃん」ということを自信満々に言い切るのが肝なのだ。誰かが思いつきそうなことを言っても「価値」にはならない。唯一無二の希少性こそが「価値」なのだ。(p.112)

②親の教え

 親の教えに従う。まじめな人からすれば何ら問題のないことのように思われますが、実はこれが落とし穴だと言います。

 私たちの親は30年程前に価値観を形成し、その価値観を未だに持ち続けていることが多く、変化の激しい現代社会では、親世代の価値観は全く通用しません。

 「もっともらしい言葉」と合わせて我々が縛られやすいものですが、ハッタリをかます為には勇気をふり絞って捨ててみましょう!

③プライド

 最後に捨てるべきものはプライドです。世間の目を気にしすぎて動けない人は、プライドが高すぎるのかもしれません。

 自分の望みとは関係なく、世間の目を気にして物事を決めてしまうようなツマラナイ人間には、人もお金も集まってこないと堀江さんは言います。

 たとえばSNSを見ると、派手なハッタリをかまして挑戦している人と、その挑戦をバカにして揶揄する匿名アカウントたちがいます。一見、冷静に人を論評する匿名アカウントのほうがクールに見えるかもしれませんが、よく考えてみると、必死に論評する彼らには一切、フォロワーも共感も集まりません。お金を一円ももらっていないのに、毎日せっせとAIのように休まず、批判的なコメントをしているのです。

 一方、バカ丸出しで挑戦するハッタリ人間は、最初は周りがバカにし、笑いものにしていても、とにかく目立つため、ツッコまれることによって良くも悪くも注目されます。すると局地的に熱が生まれ、次第に共感が集まり、結果として人とお金が回っていくようになります。

 プライドを捨て、人の目を気にせずに果敢に挑戦することで、人々の共感や注目が集まり、お金や影響力を得られるようになって、それが成功や目標の実現につながっていくのです。

最後に

 本書からは「ハッタリの流儀」はもちろん、堀江さんの現代社会に対する考えも多く学べました。

 もっと詳しくハッタリのメソッドや現代社会を生き抜くための知恵を知りたい方は、ぜひ読んでみて下さい。




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HIKARU
ロック大好き大学生。『美女読書スキルアップサロン』『箕輪編集室』に参加しています。
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