誰でもアイデアを思いつける発想法!右脳を活用する技術を学ぼう!

誰でもアイデアを思いつける発想法!右脳を活用する技術を学ぼう!




 アイデア発想法やアイデアのつくり方に関する本は、世の中に大量にあります。

 個人的にこれまでかなりの数を読んできたので、「もうアイデア関連の本は読まなくてもいいかな」と思っていたのですが、書店でなんとなく手にとった本書は、ちょっと立ち読みをしただけで即購入を決めました。

 それだけ役に立つノウハウが、わかりやすくまとめられていたからです。

 本書のアイデア発想法のポイントは、アイデアは才能ではなく「技術」だということ。そして、いかに左脳(顕在意識)を働かせないようにして、右脳(潜在意識)によってアイデアを思いつかせるかという点です。
 
 「面白いアイデアが思いつかない」「自分にはクリエイティブな才能がない」と諦めている人でも、左脳の働きを制御する発想法を技術として身につければ、確実にアイデアを生み出せるようになります。

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左脳の働きを制御するアイデア発想法

 よく言われるように、左脳は「分析的な機能」を、右脳は「創造的な機能」をつかさどります。

 分析的な左脳(顕在意識)は、思っていることを口に出したり、考えていることを実行すたりするのを制御します。そのためアイデアを生みだすうえで役に立たないだけでなく、創造的な右脳(潜在意識)が作業するのを阻害してしまいます。

 アイデアを効果的に生み出すためには、左脳のスイッチを切り、右脳に考えさせる方法を学ぶことが必要なのです。

ウォルト・ディズニーの3段階の思考戦略

 たとえば世界最大級の総合エンタテイメント企業をつくり上げたウォルト・ディズニーは、新しいアイデアを生み出すプロセスで、自分の思考を3段階に分けていたといいます。

 「空想家」「現実主義者」「批評家」の3つです。

①「空想家」──独創的なアイデアを生み出す

 まずは「空想家」として、独創的なアイデアをできるだけ多く考えます。

 このとき分析的な左脳のスイッチを切って発想することが重要です。アイデアを判定し、検証することは、創造的な右脳を阻害してしまうからです。アイデアを判定し検証する機会は、あとでいくらでもあります。

 自分は魔法の杖を持っていて、なんでもできると想像しよう。空想家にとって、猫は空を飛び、家はアイスクリームでつくられ、テレビはダンスをする。(P.15)

②「現実主義者」──アイデアを現実にする

 次に、「現実主義者」として「このアイデアを現実にするにはどうすればいいか?」という質問に答えます。

 この段階では、アイデアをそのまま採用するか、マーケットに合わせるために修正するかを決めます。

 たとえあとでそのアイデアを捨てることになっても、まずそれを現実的にするために、どうすれば他のアイデアと組み合わせられるかを熟考する必要がある。判定する前に、一つ一つのアイデアにチャンスを与えよう。(P.16)



③「批評家」──アイデアの欠陥を見極める

 最後に、「批評家」として自分のアイデアに潜んでいる欠陥を見極めます。

 「なぜそれがうまくいかないのか?」「このアイデアを実行すると、どんな問題や困難が発生する可能性があるか?」について検証しましょう。

 重要なのは、「空想家」と「現実主義者」になったあとで、初めて自分のアイデアを判定し検証することです。

 たいていの場合、アイデアは最初のうちは奇抜に見えるかもしれないが、少し修正したり他のアイデアと組み合わせたりするとビジネスを成功に導く可能性がある。(P.16)

 大多数の人は「空想家」の段階で自分のアイデアを判定してしまうので、アイデアを生み出すプロセスを阻害するだけでなく、そのアイデアをあまりにも早くつぶしてしまっているのです。

まとめ

 この発想法のポイントは、「空想家」というステップを設けることで、意図的に左脳のスイッチを切り、右脳で発想させようとしていることです。

 このように、いかに左脳に仕事をさせず、右脳を使って発想できるプロセスを取り入れるかが、アイデアを効果的に生み出すために重要な視点となります。

 本書では他にも、「アイデアの質より量を重視する理由」「アイデアの原材料を集めるために、さまざまな人生経験を積むことの大切さ」「脳を創造モードにする方法」など、アイデアに関する興味深い技術や考え方が20も紹介されています。

 上司やクライアントから評価されるアイデアが思いつかずに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。すぐに実践できて、効果が期待できるノウハウがたくさん詰まっているので必ず役に立ちます。

 以下、個人的にためになった箇所を一部引用します。

 眠っているあいだ、潜在意識は日中よりはるかに生産的になる。なぜなら、それは分析的な左脳に邪魔されないからだ。潜在意識をうまく働かせれば、ビジネスを成功に導くすぐれたアイデアを生みだしてくれる。(P.26)

 多くの場合、アイデアを生みだせないのは、自分に投げかける質問が間違っているからだ。行き詰まって進歩が止まったら、質問の仕方を修正してみよう。自分に投げかける質問を変えれば、問題を新たな視点で眺めることができる。(P.36)

 脳に一生懸命に考えさせて画期的なアイデアを生み出せる唯一の方法は、たくさんのアイデアを生みださせることである。偉大な発明家はそれを知っているから、課題について考えるとき、思い浮かんだ最初のひとつかふたつの解決策で満足しない。彼らはできるかぎり多くのアイデアを生みだし、そのなかから最も有望なアイデアを選ぶ。(P.58)

 アイデアは他のいくつかのアイデアの組み合わせである。(中略)さまざまな人生経験を積み、他の人たちのアイデアを学べば学ぶほど、脳はますます創造的な組み合わせをつくり、より貴重なアイデアを生みだすことができる。すぐれたアイデアマンになりたいなら、新しい創造的な原材料を探し求めることを習慣にすべきである。(P.90)

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