世界のイノベーターから「自分を変えるアイデア」を学ぶ

世界のイノベーターから「自分を変えるアイデア」を学ぶ




 こんにちは、本貴典(ほんたかのり)です。熊本県でサラリーマンをしながら、読書ブログの運営をしています。

 みなさんは本を読むのは好きですか? 本を読む理由は人によって様々かと思いますが、僕の場合は、違う世界を体験できることが楽しいからです。ビジネス書でもSF小説でもノンフィクションでも、1冊の本を読むわずか2〜3時間で、普段と違う世界を覗き見ることができ、体験することができる。こんな素敵なことはありません。

 多くの世界を知っていると、仕事の悩みも解決しやすくなります。自分の仕事に関連する分野の本ばかりだと、それなりに経験を積んできたビジネスパーソンにとってはすでにわかりきったことばかりが書かれているかもしれませんが、異なる分野の本を読んでみると、別の世界から新たなヒントを多く得ることができます。

 そこで今回、僕が読んだのは『いつもの仕事と日常が5分で輝く すごいイノベーター70人のアイデア』です。

 この本には、各国のイノベーター70人による200を超えるアイデアが掲載されており、多様な分野のイノベーターのアイデアを、簡単かつ短時間で学ぶことができます。

 Appleのスティーブ・ジョブズや、Amazonのジェフ・ベゾスなど、世界的企業の経営者だけでなく、シンガーのデヴィッド・ボウイ、走り高跳び選手のディック・フォスベリー、天才古典派作曲家モーツァルトなど、幅広いジャンルに渡り、日本人からも本田技研工業創業者の本田宗一郎とソニー創業者の盛田昭夫が紹介されています。

 構成はいたってシンプル。70人のイノベーターのアイデアを、

  1. プロセスの変え方
  2. 取り入れ方
  3. 視点の変え方
  4. 人とのかかわり方
  5. 伝え方
  6. 価値のつくり方
  7. 苦境の切り抜け方
  8. 高い志

という8つの視点に分けて紹介しています。

 それぞれのイノベーターに与えられているのは、わずか4ページ。

  • イノベーターは何をしたのか
  • イノベーターから学ぶ「自分を変えるアイデア」

について、5分足らずで理解することができます。この記事では、本田宗一郎さんから学ぶ「自分を変えるアイデア」についてご紹介します。



本田宗一郎は何をしたのか?

 1908年に生まれた本田宗一郎さんは、22歳で自動車修理会社を立ち上げると、小型で低出力のオートバイを日本中に販売し、オートバイ会社として日本最大になります。

 従来の日本人実業家の型を破り、年功序列ではなく、功績によって社員を昇進させるなど、アメリカ式のビジネス手法を研究し、取り入れました。1972年には、アメリカ市場向けに小型で経済的な車「シビック」を売り出し、大成功を収めました。



「失敗にめげてはいけない」

 そんな本田さんから学ぶべき「自分を変えるアイデア」は、「失敗にめげてはいけない」ということです。本田さんは、1959年にオートバイでアメリカ市場に参入しましたが、そのときには、多くの失敗に見舞われたそうです。東京では人気を博した小型オートバイでしたが、幹線道路が広いアメリカでは受け入れられなかったからです。

 そこで、アメリカ市場に合わせて高性能のオートバイを販売。これが人気となり、アメリカ市場でも成功することができました。

 本田さんは、「失敗を繰り返して内省することによってのみ、成功は手にできる。成功とは99パーセントの失敗に支えられた1パーセントなのだ」と述べています。

まとめ

 このようにイノベーターのアイデアを、一人あたり5分程度の短時間で、しかもわかりやすく学ぶことができます。本書を通じて世界中のイノベーターから多くのヒントが得られることは間違いありません。

 僕の場合、走り高跳び選手のディック・フォスベリーから大きな学びを得ることができました。彼は、走り高跳びに「背面跳び」の技術を初めて取り入れた人物です。これまでの常識を疑い、意図的に異なる視点で高跳びに向き合ったこと、コーチや周りから批判されても自分の技術を磨き続けたことなど、ビジネスの視点でも活かせることばかり。

 普通に暮らしていたら、外国の高跳び選手と巡り合うことは難しいでしょう。本を読めば、そんな相手からも学びを得ることができるのです。

 自分の置かれている状況や抱えている悩みによって、そのとき必要な情報は様々でしょう。しかしこの本には70名ものイノベーターのアイデアが詰まっているので、悩み解決に役立つ情報に出会えるはずです。

 1ページ目から順に読み進めるのではなく、気になる人物から気まぐれに1人分ずつ読んでみるという読み方も面白いかもしれません。

 仕事の悩みを解決するヒントを探している人にお薦めの一冊です。






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本貴典
熊本県在住30代。読書好きな会社員。NPOでの勤務経験あり。

母は図書館司書。本を読むより、本のことで語りたい。

■ブログ:「読書の森」
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