最近、メディア出演機会が激増しているひろゆきさん。YouTubeでライブ配信した自身の動画の「切り抜き」を許可したことで、一気に登録者数やフォロワー数を伸ばし、話題になっています。
そんなひろゆきさんの新刊『ラクしてうまくいく生き方 自分を最優先にしながらちゃんと結果を出す100のコツ』では、「ラクしてしあわせに生きる」ための考え方について、全5章で100個のコツが紹介されています。
- 第1章 自分の行動を変えてみましょう
- 第2章 お金の使い方を変えてみましょう
- 第3章 人間関係を変えてみましょう
- 第4章 働き方を変えてみましょう
- 第5章 心の持ちようを変えてみましょう
「ラクして」というのがポイントでして、ひろゆきさんは「できるだけ働きたくないし、お金も使いたくない」という考え方で生きているそうです。「自分がしんどくなく生活できるお金を稼げれば、それで満足」という人向けの本なので、「仕事が大好きでどにかく高収入を目指したい」とか「起業して会社を大きくしていきたい」といった意識や熱量の高い人には向いていないかもしれません。
ただし、肩に力が入り過ぎていてカラ回っている人や、努力やがんばりがうまく成果につながっていない人は、読んでみると冷静に自分を見つめ直すきっかけになるかもしれません。
内容は過去の著作に書かれてることも多いですが、見開き2ページで1つのコツが紹介されているので、ひろゆきさんの考え方を簡単にインプットしたい人にはおすすめです。
ここでは、私が面白いと思ったトピックを10個ピックアップして紹介します。
ひろゆき流・ラクしてうまくいく生き方
①「自分ルール」をつくりましょう
「デート代は男が出さなければならない」「赤ちゃんは母乳で育てるのが母親として当然」といった「だれかが勝手に決めたルール」に自分から縛られにいくのはやめましょう。
それよりも「自分ルール」をつくって、それを元に生きていくことをひろゆきさんは勧めています。
本書に書かれているコツは、すべて「自分ルール」としてこんな考え方はどうですか? とひろゆきさんが提案しているものになります。自分の現状や考えに合うと感じたものを取り入れるとよいでしょう。
②目標はとことん低くしときましょう
人間には、やりたくないと思っていることでも、いったん始めてしまうとなんだかんだ気分が乗ってきて、その行動を続けてしまう習性があります。
そのため「やる気を出す方法」を考えるよりも、「行動しやすさ」を重視してトコトン低い目標を設定してしまうほうが、実際に行動に移しやすくなるかもしれません。
ひろゆきさんも、原稿を書きたくないときは「1行書いたら、1時間ゲームしていい」のような自分に甘すぎる目標を立てているそうです。そうやって1行書いてみると、案外2行、3行とスルスル出てきて、あっというまに原稿が完成することもあるそうです。
③「自分はバカだ」と思っておきましょう
ひろゆきさんは、自分のことはバカだと割り切って、スムーズに他人の力を借りながら、ラクをすることを勧めています。
自分が賢いと思っている人は、自分だけの考えで物事をすすめがちです。なんでも自分一人の力だけでやろうとして、他人の意見や力を借りようとしません。しかし1人でできることなどたかが知れてますし、どれだけ優秀な人でも、すべてを一人で担うことなどできません。
自分がバカだと思っていれば、まず人に頼ることを考えるし、プライドが邪魔して頼れないということもありません。自分以外の人の力を借りて、うまく物事をすすめようとします。そうすると、無駄な努力をしなくなって、生きるうえでのコストパフォーマンスがよくなります。
④消費ではなく生産によろこびを見出しましょう
お金を使うことでストレスを発散しようとすると、そのストレスの原因である仕事にますます時間を割かなければいけなくなります。
そのためひろゆきさんは、仕事のストレスを買い物などの「消費行動」で発散しようとするのではなく、絵や刺繍のような「生産行動」によってよろこびや癒しを得られるように生きていくことを勧めています。
こういった生産的なことは、時間や労力がかかりますが、大してお金をかけなくても楽しめますし、作品ができたときには、消費活動では味わえない達成感が得られます。今の時代は、作ったものをフリマサイトで販売すれば、小金を稼ぐこともできます。
消費はすればするほど、お金が減っていく不安やストレスを感じることになりますが、生産行動をすれば、お金を使わずによろこびや達成感を得ながら、収入を増やすことができます。そう考えると、消費より生産に時間を使ったほうがしあわせになれる可能性が高いと感じるのではないでしょうか。
⑤ちょっと難しく、苦にならないことを仕事にしましょう
仕事選びには誰もが悩むと思います。ひろゆきさんは「ちょっと難しく、苦にならないこと」を仕事にすることを勧めています。
「簡単すぎず、難しすぎない、適度に難しい仕事」のほうがやる気は高まりますし、「苦じゃないこと」であればストレスを感じづらく、前向きに取り組みやすいからです。
いまできないちょっと難しいことに挑戦する環境があり、その達成感を味わえるのがひろゆきさんの考える「いい仕事」です。
仕事選びに困ったら、「ちょっと難しく、苦にならない仕事」を選ぶとうまくいく可能性が高くなります。
⑥適当なところで見切りをつけましょう
仕事で100%のクオリティに仕上げてから提出するという信念を持っている人は要注意。このような完璧主義が仕事の効率を下げている面もあるとひろゆきさんは指摘します。
たとえばプログラミングは、「少しでも処理速度を高めよう」と思うと、どこまでも改善することができます。でも、それは90%のものを92%にする、といった話であって、それをやったからといって報酬が2倍になるほどの価値にはなりません。
そのためプログラマーとして稼いでいる人は、「動けば問題ないよね」くらいの態度で適当なところで見切りをつけ、仕事を早く仕上げるタイプが多いといいます。
60%のものをつくったら次の仕事に移り、また60%のものをつくる。これだと生産性がグンと高まるので、給料や報酬も上がります。
ラクして評価や報酬をいまよりも得たいのであれば、1つのものを時間をかけて100%に練り上げる能力よりも、60%のものをすばやく連続でつくっていく能力を身につけるようにしましょう。
⑦人にやってもらいましょう
ひろゆきさんはプライベートなことはほとんど人に頼まないものの、仕事は仕事と割り切るので、ガンガン人に頼んでいるそうです。
そもそもが働きたくない人間だから、ひろゆきさん自身が何かやらなければならないという状態になると、そこがボトルネックになって、プロジェクトが止まったりするからです。
人に頼み、自分がボールを持たないことを徹底することで、プロジェクトがうまく回るようにしているそうです。
人に任せることを覚えると、自分がやらなくても、問題なく仕事が回ることに気づくでしょう。
⑧サブスキルを育てましょう
スキルアップというと、つい自分の仕事に直接かかわるものばかりを育てがちです。
しかし自分のメイン武器となるスキルをある一定レベル以上のものにしようと努力しても、労力の割に成果につながりません。
それよりも、メインスキルがそこそこのレベルになっているなら、サブとなるスキルを育てておくことをひろゆきさんは勧めています。
たとえば営業職の人が、趣味で始めたユーチューブによって、動画作成・編集能力を育成していたとしましょう。すると、それを知った社長や上司から「仕事で使う5分程度の動画をつくる事業を始めようと思っているんだけど、責任者やってみない?」といったオファーがあるかもしれません。
もしくはウェブディレクターの人が、マンガを描くサブスキルを持っていたら、友人から「広報に使うマンガを描いてくれない?」と頼まれて、副業としてお金を稼ぐことができるかもしれません。
サブスキルを持つことで、仕事の幅が広がり、収入アップの機会にも恵まれるようになるでしょう。
ただし、メインスキルが一定のレベルに達していないのにサブスキルを磨いても「どっちも使えない」スキルにしかならないので注意してください。あくまでメインスキルが一定の(仕事を任されたときに問題なく完遂できるような)レベルに達している人が、サブスキルを身につけることを考えてみてください。
⑨自分が勝てるところで勝負しましょう
自分より仕事ができる人と自分を比べて「自分は無能だ」「自分には価値がない」と落ち込んだ経験はありませんか?
そんな方におすすめなのが「自分が勝てるところでしか勝負しない」という考え方です。たとえばひろゆきさんは、講演会の仕事は受けないようにしているそうです。YouTube配信のように、誰かの質問に答えてしゃべるのは得意ですが、一人でずっとしゃべり続けることができないからだそうです。
自分で仕事を選り好みできない立場の人は、評価するポイントを変えてしまいましょう。営業マンだったら、営業成績ではなく「あのお客さんとの仲の良さだったら自分が一番だ」など、どんな小さなことでもいいから自分がほかの人より勝っているポイントを見つけるのです。それ以外は「どうでもいい」という考え方を持てれば、ラクになるといいます。
このように自分の得意・不得意を理解した上で、得意な部分だけで勝負するようにすると、他人と比べて落ち込むことがなくなります。
また自分が得意な分野だけで活動すれば、成功したりうまく行ったりすることが増えるので、勝手に自己肯定感が高まりやすくなります。
勝てる場所や相手を探すことは、ラクに生きるための大事なコツなのです。
⑩「すべてはネタになる」と考えましょう
どんなにイヤな出来事も、だれかに「ネタ」として話すことができれば、「まあいいか」と思えるもの。
これは「感情のラベリング」といって、つらかったことを言語化して表現すると、ストレスが緩和されたり、ストレスへの耐性を高めたりする効果があるのです。
世の中のことは、どんなことでもすべて「ネタ」にできます。「ネタ」にできると思えば、いろんなことに挑戦できるし、結果として成功する可能性も高まるでしょう。
楽しい人生を送るために、なんでも「ネタ」にしていこうくらいの気持ちを持つことをひろゆきさんは勧めています。
まとめ
自分のことを無能だ、ダメなやつだと思ってしまっている人は、本書を読み、ひろゆきさんの考え方に触れることで、生きるのが少しラクになるでしょう。
今の生き方にストレスや不安、息苦しさやを感じている人は、ぜひ読んでみてください。