がんばってるのに成果が出ない理由は?
「毎日忙しく仕事しているのに、思うように成果が上がらない」と悩むことはありませんか? 日々大量の仕事に追われ、目の前の仕事を「こなす」だけになっている人は多いと思います。
「5年後に向けて今すぐ身につけるべき働き方の心構え3つ!」でも紹介したように、市場価値の高い人材となるためには「目の前の仕事に全力で取り組んで周囲からの信頼を得ること」が大切です。
しかし、当然それは成果に結びつく仕事でなければ意味がありません。
生産性の高い仕事をするためには、「すべての仕事が等しく重要とは限らない」ことを知り、成果をあげるために「本当にやるべきたった一つのこと」に力を集中するべきだと説くのが本書。米不動産業界のカリスマ、ゲアリー・ケラー氏の著書『THE ONE THING』です。
ポイント!
- 「一つのこと」に集中しよう!
- 「一つのこと」を見つける質問!
- 「目的」を持って生きる!
「一つのこと」に集中しよう!
「仕事は優先順位を決めて取り組め」とはよく言われることですが、やるべき仕事は常に「一つ」という、極限までシンプルな視点を提示してくれるのが本書の特徴です。
なぜ「一つ」でいいのかと言えば、人はそもそも同時に二つ以上のことに「集中」することができないからです。
私たちの脳にはいくつもの回路があり、そのため、脳の別々の部分で別々のデータを処理することができる。しゃべることと歩くことが同時にできるのはそのためだ。だが、ここに落とし穴がある。両方の活動に本当に集中してはいないのだ。
峡谷に架かったつり橋を渡るとき、私たちはおそらくおしゃべりはやめるだろう。一度に二つのことをすることはできるが、二つのことに集中することはできない。
マルチタスクで複数の仕事を同時にテキパキこなせる人が優秀と思われがちですが、一度に多くをこなそうとしても、注意散漫になって成果のレベルが落ちてしまいます。
大量の仕事に追われると、どうしても「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ!」と焦りを感じてしまうものですが、「やるべき仕事は常に一つだ」というシンプルな思考癖をもつことができれば、落ち着いて対処ができるようになるでしょう。
その時々で最も重要なことを見極め、それに専念することが重要です。
焦っていくつものタスクに同時に手をつけるよりも、そのとき「本当に大切な一つの仕事」にしぼって取り組んだ方が、生産性を高めることができるからです。
「一つのこと」を見つける質問!
では、「本当にやるべき一つのこと」とは、どのように見極めればいいのでしょうか。
本書で紹介されているのが、次の「的をしぼりこむ質問」です。
それをすることで
他のすべてがもっと容易になるか
不必要になるような
私ができる「一つのこと」は何か?
この質問は、仕事の優先順位を決める上で極めて秀逸です。
例えば、毎日上司に直接日報を提出してサインをもらわなければ帰れない決まりがあるのに、上司の帰りが遅いから中々仕事が終わらず帰れないという場合。
「それをすることで他のすべてがもっと容易になるか不必要になるような」優先順位の高い仕事は、「日報を直接提出しなくても済む方法を考案すること」です。
「直接提出しなければいけない理由は何か?」「それをしないとどんなデメリットがあるのか?」を明らかにして、それをクリアする方法を提案すれば、これまでの非生産的な状況を改善できるかもしれません。
これは簡単な例ですが、どんなに複雑で重要度の高い仕事が大量にあったとしても、最も優先して取り組むべき仕事は必ず一つにしぼることができます。
「目的」を持って生きることが大切!
「一つのことにしぼり込む」上でもう一つ重要なのが、「目的」を明確にするということです。
目指すところが定まっていないと、優先順位を決めようがないからです。
方向や目的なしに漫然と何かをしていても、必ずどこかには行き着く。しかし、何か目的があってどこかへ行こうとするなら、”行かなければならない”ところに連れていってくれるはずの”すべき”ことが常に存在する。
目的を明確にすれば、そこに至るために「すべき」ことも明確になるので、目的地へ向かうための最善の手段(生産性の高い仕事)を見極められるようになります。
これに集中して取り組むことが「目覚ましい成果」を上げるための秘訣です。
生産的な人はまず目的を持ち、それを羅針盤のように使う。目的を優先順位を決める指針にしているのだ。これが目覚ましい成果に一直線にいたる道である。
まとめ
文字数の都合上、すべてを紹介しきれないのが惜しいくらい、本書には仕事で成果を上げるための方法や、人生の幸福度を高める目標設定の仕方について、本質的な考え方が記されています。
「熱心に仕事しているのにイマイチ成果が出ない」「非効率な仕事をしてるのは分かってるけど解決法が分からない」などの悩みをお持ちの方には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
今回利用したお店
店名 :ballo ballo -バロバロ‐
住所 :東京都渋谷区宇田川町12-18 東急ハンズB1
TEL :050-5852-1757
営業時間:11:45~24:00
定休日 :無
モデルプロフィール
・名前 :まゆ
・生年月日 :1987.2.28
・出身 :東京
・職業 :看護師
・将来の夢 :花屋さん