仕事と家庭は両立できる!女性の新しい働き方を叶える本『ウーマノミクス』

仕事と家庭は両立できる!女性の新しい働き方を叶える本『ウーマノミクス』






10秒でチェック!

  1. いま企業は女性の「経済的価値」を評価し、一体感や思いやりを大事にする女性の特性を求め始めている。
  2. 女性への需要が高まれば、会社に柔軟な働き方を要求しやすくなり、仕事と家庭の理想的な両立が可能になる。
  3. 女性は他人の目線を排除して「自分の成功」を再定義し、自信をもって理想の生活を追求しよう。

「仕事か家庭か」の二者択一はやめよう!

 いま世の女性にとって「結婚・出産後の働き方」は大きな関心事となっています。

 ひと昔前と違って、「結婚したら会社を辞める、子供ができたら会社を辞める」という選択は当然ではなくなっており、経済的事情から働かざるを得ない人もいれば、自立した一人の女性としてキャリアを築きたいという人もいるはずです。

 しかし多くの女性が実感してきたように、仕事と家庭を両立させることはこれまでの職場環境では非常に困難でした。

 この傾向に前向きな変化が訪れ、仕事と家庭を両立した生き方を実現しやすくなっていると説くのが『ウーマノミクス』です。

 原著はアメリカなので、そのまま日本に当てはめられるわけではありませんが、間違いなく同様の波が日本にも来るでしょう。

 今、多くの企業の最重要募集者リストのトップに女性が載っているという事実を知り、「柔軟な働き方」を手に入れる方法を知りましょう。

女性が多い会社は業績がよいというデータ

 アメリカでは「女性が多い会社は業績がよい」という経済データが山のように出ており、女性の経済的価値に注目が集まっています。

 フォーチュン500社(売上規模全米上位500社)のうちの215社について19年に渡って行われた調査では、女性が多く上級職の地位に就いている会社ほど好業績を上げているという結果が出ています。

 もちろん女性の存在だけが理由ではないでしょうが、そこに少なからぬ影響を与えていることは確かです。

 というのも、いまや学士号や修士号の取得者の比率はどれも女性の方がリードしており、経営学でも全大学院生の3分の1以上が女性というように、アメリカでは高学歴で高度な技術を身につけた優秀な女性が増えているからです。

 企業は女性に便宜をはかるためではなく、ビジネス戦略的に正しいから女性を雇うようになっています。

 女性に対する企業側の需要が高まれば、女性は自分の求める柔軟な働き方を要求しやすくなります。企業側は、女性が思い通りに働ける柔軟な職場環境を整備して、有能な女性を獲得したいと思っているからです。

 こうした大きなトレンドと、それのもつパワーのことを本書では「ウーマノミクス」と呼んでいます。

なぜ、企業は女性の力を求めているのか?

なぜそんなに女性の力が求められているのでしょうか。理由は2つあります。

1. 女性の「特性」が企業の成長に役立つ。

 女性の経営スタイルは男性よりずっとオープンで、上手に人を巻き込んだり、競争やリスクよりも全体の総意や慎重さを大事にし、長期的な結果を重視するといった研究結果が出ています。

 女性のもつ、こうした一体感や思いやりを大事にする特性や、問題解決に対する柔軟なアプローチが好業績を生むとされ、多くの企業で求められています。

2. 女性の好きなものは女性が知っている。

 もう1つは、大きな購買力をもつ女性が欲しいものを知っているのは、女性だからという理由です。

 一大消費者である女性にお金を使ってもらうには、女性が欲しいものを提供しなければなりません。

 社内の女性を活用できる企業は、社外の女性消費者によりアピールできる製品やサービスを、より上手に開発できるのです。

 そして、女性社員でなければ女性消費者にアピールできないとなれば、企業にとって男性では代わりがきかない価値として認められ、女性の影響力はさらに強くなります。



3. 女性の需要が高いから、要望が通りやすい。

 こうした女性が生み出す利益(ピンク・プロフィット)の大きさを理解すれば、仕事と家庭の両立が困難になったとき、「辞める」という選択をとるのではなく、週休3日や在宅勤務など、柔軟な働き方を要求しやすくなります。

 「そんな交渉をしたら自己主張の強い女性と思われて敬遠されたり、仕事よりも家庭を重視する熱意のない人材と思われるのではないか?」と不安を抱く人もいるかもしれません。

 でも、会社の利益に貢献する働きをしながら、自分の人生も大切しようとする態度は、「自分と仕事を職業的にも精神的にもうまくコントロールして主導権を握れている人物」として、雇用主から評価されやすいポイントとも言えます。

 しかも、これは男女問わずですが、柔軟な労働環境を求めそれを獲得することは企業にとってもメリットがあるのです。

 誰だって規制の厳しい職場よりも、柔軟性のある職場で働きたいって思うはずです。企業が柔軟な働き方を許すことは、有能な労働者をつなぎとめておく効果に加え、社員たちからより高い生産性を引き出して、社員の仕事の満足度を高める効果もあるのです。

自分の成功を「再定義」しよう

 もし、あなたの成功が「家庭を顧みずに倒れるまで働いてトップに上りつめる」ことであれば、家庭に時間を割けるような働き方を要求する必要はないかもしれません。

 しかしご存知の通り、ほとんどの女性はそんな「成功」は求めていません。なぜならそれは、「女性によって女性のために定義された成功」ではないからです。

 それは「違うジェンダーの誰かが考えた成功」であって、女性たちが欲しいものではありません。

 だからこそ、女性は「自分の」成功を再定義する必要があります。

 それはデスクの前に座っていた時間や、出世や、気取った肩書きのような「他者のモノサシ」を取り除き、あなたが「真に人生に欲しているもの」を定義することです。

※この点は、「アドラー心理学「嫌われる勇気」をもって”自分の”人生を生きよう」を参照下さい。

 多くの女性が欲しているのは、「自分を知的に満足させてくれるけれど、充実した私生活を送れるだけの時間が確保できる仕事」です。

 仕事だけでもなく、家庭だけでもない、仕事と家庭の「本当の意味での両立」です。

 自分の成功の定義を決めたら、それを実現するために不要なことは罪悪感を捨ててNOと言わなければなりません。

 本書を読めば、あなたはきっと仕事を減らしながらもより大きな成果をあげて、より良い人生が送れるようになるでしょう。

まとめ

 本書では、「柔軟な働き方」を実現する上での心理的な障壁(勤務時間を減らせばステータスも下がるに違いないという恐怖心)を取り除く方法や、仕事を減らしても大きな成果を上げる方法についても具体的に記されています。

 冒頭で述べたように、本書の内容をそのまま日本に当てはめることができませんが、そのトレンドを知ることで、これからの女性の働き方に明るい兆しを見出し、勇気とモチベーションが得られるはずです。

 また、女性のもつ影響力や経済的価値を理解し、積極的に頼りにする意義を理解するためにも、ぜひ男性にも読んでいただきたい一冊です。



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 facebook社COOのシェリル・サンドバーグ氏の著書。結婚・出産を期に仕事を辞めてしまう女性たちへ向けて、自分らしく働き続ける勇気を与えてくれる一冊。10万部突破のベストセラー。

モデルプロフィール

・名前     :杉山史織
・生年月日   :1993.6.5
・出身     :福岡県
・職業     :大学生
・将来の夢   :広告代理店か編集者(ものをつくる仕事がしたいです!)

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