Google流「10x」の成果を上げる「頑張らない働き方」とは?

Google流「10x」の成果を上げる「頑張らない働き方」とは?




 グーグルでは、常に「10x(テンエックス)」、つまり「10倍の成果をあげよう」という目標を掲げているそうです。

 10倍となると、作業スピードを上げて1分1秒短縮するといった方法だけではとても届きません。どうすれば生産性を大きく高めることができるのでしょうか。

 そんな「10x」を達成するための働き方を教えてくれるのが、本書『ゼロから“イチ”を生み出せる! がんばらない働き方』です。

 ざっくり言うと、「がんばらず、不要な仕事を捨てましょう」という内容です。日本では、当たり前のように「頑張ります」「頑張れよ」などと言いますが、私は「頑張る」という曖昧な言葉が嫌いです。

 著者のピョートル・フェリクス・グジバチさんは、仕事の過程よりも成果を重要視しているそうで、部下がどこで何をしているか、正確には把握していないのだとか。日本ではまだまだ考えられない働き方ですよね。

 今回は、そんなグーグル流の「がんばらない働き方」から、仕事の生産性を上げる働き方を3つご紹介します。

  1. 「not to do リスト」を作ろう
  2. 「SPRINT(スプリント)」という働き方
  3. 幸せに働くための5つの条件
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「not to do リスト」を作ろう

 みなさん「to doリストをこなそう」と頑張っていませんか? 「to do リスト」を作れば、タスクをやり忘れることなく効率的に消化でき、目標達成に近づいていく。このように考えている方が多いと思います。

 しかし実は、「to doリスト」には危険な側面もあるのだそうです。

 それは「インパクトが小さく、学びも少ない」作業ばかりを書き連ねて、それを「こなそうと頑張ってしまう」危険です。

 そのような仕事を「捨てる」ことが、ピョートルさんがこの本で最も伝えたいことです。

 捨てることが、生産性を5倍、10倍に高め、インパクトの大きい仕事を実現する上で欠かせないことなのです。ズバリ「to doリストはもう、捨てましょう」ということです。

 to doリストよりも重要なのが、「not to doリスト」、つまり「やらないことリスト」です。今「to doリスト」に入っているタスクは「本当にやる必要があるのか?」と疑うところから始めてみましょう。

 自分の仕事を「インパクトの大小」と「学びの大きさ」でマトリスクにすると、次のように分類できます。

  1. インパクトが大きく、学びも多い仕事
  2. インパクトは大きいが、学びは少ない仕事
  3. インパクトは小さいが、学びは多い仕事
  4. インパクトが小さく、学びも少ない仕事

 最優先したいのは、当然①「インパクトが大きく、学びも多い仕事」です。端的にいうと、「自分以外にはできない仕事」がこれに当てはまります。

 ②「インパクトが大きいが、学びは少ない仕事」は、その仕事を学びたいと思っているほかの人達に回していきましょう。自分でやる必要はありません。

 ③「インパクトは小さいが、学びは多い仕事」は、長期的な投資として行うイメージを持つとよいそうです。自己投資がまさにこれに当てはまりますね。すぐにはお金にならないかもしれませんが、将来の土台づくりのため時間を充てるのです。

 最後の④「インパクトは小さく、学びも少ない仕事」は、最も優先度が低く、もはや自分でやる必要のない仕事です。いわゆる「作業」で、ここに当てはまるものは、not to doリストに入れてしまいましょう。

 ④を極力捨てて、①や②の仕事にフォーカスすることが、生産性を高めるための基本的な考え方です。



「SPRINT(スプリント)という働き方

 優先順位考えず、降ってきた仕事に反射的に対処するようだと「他人に振り回されている」という感覚が強くなり、疲労もたまってしまいます。

 グーグルらしい働き方に「SPRINT(スプリント)」があります。マラソンのようにずっと走り続けるのではなく、全力ダッシュと休養を繰り返すものです。仕事に集中する時間と、休息に当てる時間を、意識的に作ります。

 ピョートルさんは、全力ダッシュをするためにスマホを機内モードにして、集中する時間を作っているそうです。また通常モードの場合でも、メールやメッセージをチェックする時間を決めて、それ以外は見ないようにしているといいます。

 メールに即レスするのは、相手からすれば嬉しい反面、自分の人生を犠牲しているような気にもなります。また返信が来るたびに作業を中断して対応していては、集中力も生産性も落ちてしまいます。仕事をするときは仕事をする。休むときは休む。メリハリをつけるようにしたいものです。

 日本では、スプリントと反対の「マラソン型」が多いですよね。仕事のスピードはのんびりしていますが、長時間労働が常態化しています。残業するのが当たり前で、定時に帰ろうものなら白い目で見られる。こんなこと甚だおかしいですよね。

 そうしたムダな長時間労働の疲れが、生産性の低下を招いてしまっているのです。

 「制限時間を設けて仕事をするか」という質問に対して、「はい」と答える割合は、グロバルエリートが72%であるのに対し、日本人はわずかに33%というデータがあります。(『PRESIDENT』2018年1月29日号)。

 目標を決めず、ダラダラしていることがこの数字からわかりますね。生産性を高めたいのであれば、不要な仕事を捨て、「スプリント」を意識するべきなのです。

幸せに働くための5つの条件

 ピョートルさんが考える、人が幸せに働くための5つの条件がこちらです。

  1. 自己認識をする
  2. 自己開示をする
  3. 自己表現をする
  4. 自己実現をする
  5. 自己効力感をあげる

 出発点は①です。自分の本当の価値観を知り、「社会に対してこんなインパクトを与えたい」と明らかにしましょう。いわゆるミッションや軸、目標がこれにあたります。

 ②は、そうして思い描いた自分の理想や未来を手に入れるために、「これがほしい」とオープンにすることです。

 そのとおりの形で、③自己表現、④自己実現ができると、⑤「自分はできるんだ」という自己効力感が上がり、自信や幸せを感じるようになるのだとか。

 これを仕事に置き換えてみるとどうでしょう。あなたが今やっているその仕事の先に、自分自身の価値観に根ざしたミッションや目標がありますか?

 自分の価値観から生まれた仕事だからこそ、それが認められたり評価されると自己効力感が上がり、幸せな気持ちになれるのです。

 最近、不要なものを捨てて原点に帰るという「ミニマリズム」の考え方が流行していますね。この「捨てる」という言葉には、「自然に戻る」という意味も含まれているそうです。

 そう、あなたが生きる上での目的やミッションというものを見失っているのであれば、シンプルな生き方に立ち返るために、「捨てる」という行為を実践してみることが必要なのです。

まとめ

 以上、『ゼロから“イチ”を生み出せる! がんばらない働き方』のポイントをご紹介しました。

 ゴールの見えないことに頑張り続けていても意味はありません。頑張らなくてもいいんです。まずは「やらないこと」を決めて、大事なことにフォーカスすることから始めましょう。

 グーグル流の働き方を取り入れげ、10倍の生産性を目指すことができるはずです。

 生産性を上げたい人、仕事の成果をもっと上げたい人は、今の仕事のあり方を省みるためにも、ぜひ本書を読んでみてください。

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中宮新
初めまして、フリーランスとして働くことを目指す現在23歳です。
2月5日よりブログ始めました。

https://new-aratastyle.com

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