【要約】『LEAN IN(リーン・イン)』女性リーダーを増やして世の中を変える方法とは?

【要約】『LEAN IN(リーン・イン)』女性リーダーを増やして世の中を変える方法とは?






女性の働き方を変える方法とは?
朝陽しおり×『リーン・イン』

 美女読書×レースクイーンのコラボ企画では、普段外見磨きが求められるお仕事をしている9名のモデルさんに、内面磨きやお仕事のお悩み解決に役立つビジネス書を紹介していきます!

 4人目は朝陽しおりさん。起業家を目指して、普段からよくビジネス書を読んでいると言う彼女には『リーン・イン』を紹介!

 本書はFacebookの最高執行責任者(COO)シェリル・サンドバーグ氏の著書で、全世界で150万部を突破したベストセラー。「LEAN IN(リーン・イン)」とは「一歩を踏み出す」という意味。仕事や働き方に悩む女性に勇気を与えてくれる本です。

 また男性にとっても、職場と家庭で女性が抱える困難を理解し、この問題の解決に向けたパートナーとなる上で必読の一冊と言えるでしょう。

女性リーダーが増えないと世の中は変わらない!

 著者の主張は分かりやすく、「真の男女平等を実現するには女性のリーダーが増えなければならない」というものです。

 現在、日本の経営執行委員会の女性の割合はわずか1.1%に過ぎず、大企業の会長を務めている女性は一人もいないというデータがあります。こうした男女不均衡な権力関係にあっては、女性にとって真に平等で働きやすい世の中など実現できるはずができません。世の中を変えるには、女性自身が一歩を踏み出して、トップに就く比率を男性と同等にすることが欠かせないのです。

 女性リーダーが生まれにくい原因の1つに、「男は仕事、女は家庭」というステレオタイプを未だ払拭できない点が挙げられます。女性の「経営者を目指す」という言葉一つとっても、「男より威勢がいいのはいただけない」「家庭との両立が困難だからそこまで野心的にならないでほしい」と、ネガティブな視線を向ける男性は少なくないでしょう。

 こうした認識の中では、女性は「社会的に」女らしく見られるように振る舞うことが善となり、その分野のトップを目指すことを最初から目指さなくなってしまいます。

 もちろんすべての女性が仕事上の成功を望むわけではありませんし、著者も「人生には高い地位よりもめざす価値のあることがたくさんある」ことを否定していません。それぞれに生きたい人生があり、それはどれも尊重されるべきです。

 それでも、女性が選択肢を「不必要に」狭めることのないよう、世の中に女性リーダーを増やすべく、高みを目指すことを力づけていかなければなりません。

 今回は本書から、女性がトップを目指す上でなくてはならない考え方についてピックアップして紹介します。

1.「怖がらなければ何ができる?」

 女性が仕事での成功を目指す上での最大の障害物は、「恐れ」であると言う著者。それは「みんなに嫌われる恐れ、まちがった選択をする恐れ、世間のネガティブな関心を引く恐れ、力量以上のことを引き受けてしまう恐れ」など多岐に渡ります。

 女性は「制度的な障壁」だけでなく、こうした「内なる障壁」によってもトップを目指すための行動を抑制されています。

 女性はほしいものがすべて手に入ると期待するどころか、すべてを失うのを恐れている。仕事、子供の健康、家計の安定、そうしたものすべてだ。その原因は、よい社員でいることと親の責任を果たすことの両立があまりに困難だということにある。

 「内なる障壁」は自分次第で打破できるもので、その気になればいまこの瞬間に打ち壊すこともできるものです。「恐れ」がなくなれば、女性は仕事上の成功と家庭生活の充実をためらわずに追求できるはずです。



2.キャリアは梯子ではなくジャングルジムと考える

 梯子には広がりがなく、上るか下りるか、止まるか出て行くかのどちらかしかありません。ジャングルジムにはもっと自由な回り道の余地があり、てっぺんに行ける道筋もいくつもあります。

 キャリアをジャングルジムで考えれば、就職、転職は言うまでもなく、妊娠・出産などでしばらく仕事を離れてから復帰するときも、さまざまな道を探すことができます。

 ときに下がったり、迂回したり、行き詰まったりしながら自分なりの道を進んで行けるなら、最終目的地に到達する確率は高まるに違いない。それにジャングルジムなら、てっぺんにいる人だけでなく、大勢が素敵な眺望を手に入れられる。梯子だと、ほとんどの人は上の人のお尻しか見られないだろう。

 キャリアを一本道と捉えて、「女性はいずれ家庭に入って職場から離脱してしまうのだから、仕事でトップを目指すことは現実ではない」と考えるのではなく、どんな道筋であっても、常に高みを目指して全力投球してほしいというのが著者の願いです。

3.辞めなければならないときまで辞めないで

 女性の多くは、仕事を辞めるという一大決心はしなくても、家庭を持ったときに備えて微調整をするとか、ささやかな犠牲を払うといった、小さな決断を何度も積み重ねていく傾向にあります。

 「いずれは子供を持とう」と頭のどこかで考えている場合は尚更、将来生まれる子供に備えて、仕事を少し控えようと決心するようになるでしょう。意欲的で有能な女性が、やり甲斐のある仕事に就いて熱心に働いていても、当人が意識していない中で、新しいチャンスに手を挙げるのを辞めてしまったり、新しいポストに就くことをためらい、チャンスを誰かに奪われてしまったりするのです。

 実際に母親になる何年も前から、このように高い目標を目指さなくなっていくと、同僚に後れをとるようになったり実力を発揮できなくなったりして、本当に妊娠する頃には目の前の仕事に前ほどワクワクしなくなってしまいます。

 仕事を控えるまではトップセールスだったかもしれないし、任される仕事も将来性も報酬も同僚と対等だったかもしれないのに、「幻の赤ちゃん」を抱えることで自らの選択肢を狭めてしまうのです。こうなると、産休をとって職場復帰しても、もう犠牲を払ってまでやる価値があるようには思えなくなるかもしれません。家計が許すなら、仕事を辞めていく可能性が高いでしょう。もっと仕事が好きで仕事に満足していれば、辞める確率は低くなるのにも関わらず、です。

 だからこそ、どうしても決断しなければならないときまで、アクセルを踏みつづけることを著者は勧めます。全力疾走しつづけるからこそ、その日が来たときに納得のいく決断が下せるようになるはずだからです。

 私が言いたいのは、子育てのために仕事を辞めるのはその必要ができたとき、つまり子供が生まれたときだということである。その前ではない。まして何年も前ではない。実際に子供が産まれるまでの年月は、けっして後退りする時期ではない。前に進むべき大切な時期である。

4.パートナーをほんとうのパートナーに

 女性がトップを目指すと強く志すだけで、仕事と家庭が両立できるようになるわけではありません。当然パートナーである夫のサポートが得られないと、キャリア形成はうまくいきません。著者は「トップの座にある女性で、パートナーの全面的なサポートを得られていない人を私は一人も知らない。一人も、である」と断言しています。

 「対等なパートナーシップ」はより幸せな関係を築くと言われています。夫が家事や育児を担当するようになると、妻のストレスは減り、夫婦喧嘩も減り、満足度も高まるからです。事実、妻が世帯収入の半分を稼ぎ、夫が家事の半分をこなすようになれば、離婚率は半分に下がると言います。

 対等なパートナー関係を築くために重要なのは、女性も育児をする男性をちゃんと対等に見ることです。こと家事や育児となると「母親の管理者意識」が働いて、女性は口を出しすぎたり、厳しい要求をしすぎたりして夫のやる気を削いでしまいます。夫が自分でやろうとする限りは、どんなやり方でも文句を言わないこと。女性のやり方を強制したら、結局は女性がやらなければならなくなってしまいます。

 それは役割分担をしたら各自がその役割を全うする責任を引き受け、「自分の仕事」と心得るということです。そうしないと、自分の責任を果たすのではなくて「やってあげる」という態度になりやすいためです。

 恋愛が始まったばかりでのぼせている頃は、とかく女性は古典的な「女らしさ」を示したがるものである。それで、いそいそと手料理をふるまったり、あれこれと世話を焼いたりしがちだ。(中略)二人の関係がこんな風に始まった場合、子供が生まれると、役割分担はいよいよ古典的になりやすい。だから最初から分業を確立する方が好ましい。

 対等のパートナーシップを望むなら、「いまこの瞬間に」始めることが重要なのです。

まとめ

 白状すると、この記事のタイトルは最初「Facebookの女性COO」と表記しようと考えていました。その方がキャッチーだと思ったからです。しかしこういう意識が働くうちは、つまり「女性」が「COO」であることに意外性があると思われているうちは、真の男女平等社会に実現には程遠いということに気づかされました。

 「気づいていないことを変えることはできない。だがいったん気づけば、必ず変えられる」と著者がいうように、世の中を変えるための第一歩は、「真の平等が長きにわたって望まれながらもいまだ実現していないこと」や、「この目標の達成には、政府でも産業でもトップの地位に就く女性が増えることが必要」であることに気づくことなのだと思います。

 ハーバード・ビジネススクールでは、「より平等な環境をつくれば、組織としての生産性が上がるだけでなく、すべての人がよりしあわせになれる」という実験結果が出ています。より平等な環境は誰にとってもハッピーなのです。女性を特別待遇するわけではなく、男女の違いを受け入れた上で、それを乗り越えていくことが望まれます。



モデルプロフィール

・名前    :朝陽しおり
・生年月日  :1991.3.31
・出身    :静岡県
・趣味    :ホットヨガ・読書・ドライブ
・職業    :レースクイーン、モデル
・やってみたい仕事:経営者(世の中に必要とされているのにまだないモノやサービスを自分で形にして、たくさんの人に届けたい!)
・Twitter:@shiori_asahi

おまけ




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