こんにちは。Yabechonです。今回は、ジョイ石井さん著『努力をやめるノート』を読みましたので、ご紹介します。
僕は、どちらかと言うと努力家です。人並み以上に努力をしてきた自負もあります。だから、この本のタイトルには衝撃を受けました。
最初に言ってしまうと、本書は、僕のような努力家にはぜひとも読んでもらいたい、目から鱗の本でした。
著者の石井さんは、25年のキャリアをもつカウンセラー。経済界・政界・プロスポーツ界など、各分野のトップや著名人から絶大な支持と信頼を得ており、現在、新規予約は3年待ちだそうです。
本書では、石井さんの25年間のカウンセリング経験を活かした、努力不要のシンプルな願望実現メソッドが紹介されています。
今回は、以下の3つのポイントをご紹介します。
- 努力はしなくて良いの?
- 「エゴリスト」とは?
- 「エゴリスト」の活用方法は?
努力はしなくて良いの?
努力とは「できないことを実現しようと意識的にチャレンジすること」です。努力することは素晴らしいことだと、誰もが知っています。なぜなら、努力には苦痛がともない、忍耐力、精神力が必要とされ、誰でも簡単にできることではないからです。
しかし意識的に「努力」することは「今からのチャレンジが難しいことだ」というイメージを自ら作り上げてしまい、実現のハードルを上げてしまっているとも言えます。
意識には「潜在意識」と「顕在意識」の2種類があり、顕在意識が4%、残りの96%は潜在意識(=無意識)が占めているそうです。
つまり、意識した努力(顕在意識)で実現可能なことは、残念ながらとても限られており、そのほとんどの能力は発揮されずに眠ったままの状態になっているのです。
それよりも、潜在意識をうまく使うことができた方が、努力をはるかに超えた能力を引き出すことができます。
たとえば「お金持ちになりたい」という願望があるとします。しかしそれは、あなたが本当に心から望んでいる嘘偽りのない願いでしょうか。実は「月末の資金繰りが苦しい」という理由から生まれた願望なのではないでしょうか。これは意識的な願望です。
一方、潜在意識にあるものは、その人の本気の本音です。著者のカウンセリング経験上、成功者は共通して、以下の3つのイメージを強烈に明確にもっているそうです。
- 自分の欲しているモノ
- 求めているやりたいこと
- なりたい理想の自分
これは彼らの本音であり、本人からすれば「努力」している意識はありません。自分が求めている理想に向かって、自分の意思で勝手に行動を起こしているにすぎないのです。
最初の質問に戻ると、「努力しなくて良いの?」に対する結論は、「努力は必要。しかし潜在意識(本音)で動いている人はそれを努力とは捉えていない」となります。
このような意識を生むための手段として、本書では「エゴ・リスト」というものを紹介しています。
「エゴリスト」とは?
エゴリストとは、一言で言えば「潜在意識を活性化させて願望を実現するノート」です。具体的には、以下のステップとなります。
- 自分の想いを毎日書き出す。
- 書き出すのは「べき」でなく本音(想い)。
- 週の初めは時間を多めにとって、今週のエゴリストを書き出す。書き終えたエゴリストの中から、今週をワクワク過ごすための「メインワクワクイベント」を選ぶ。
これを続けていくと、
- 本音があぶり出される。
- 見返すたびに意識を深められる。
- 毎週、毎日がワクワク過ごせる。
という効果が得られます。
エゴリストは、潜在意識(本音)にアプローチするものであり、ただの目標を書き出すものではありません。
たとえば、
- 誰もが認める、凄腕のドクターになりたい。
という願望は、目標であって本音とは言えません。本音は、
- お金をたくさん欲しい
- より多くの人の命を助けたい
- みんなにチヤホヤされたい
かもしれません。しかしこの本音でOK。邪に思える欲望だとしても、書き出すことが大切なのです。
エゴリストは、自分の願望イメージを膨らませるノートなので、書き方は自由。制限は一切なしです。しかし、全く自由となるとかえって難しく感じるかもしれませんので、あえて以下の4つの初歩的ルールが紹介されています。
「エゴリスト」の書き方4つのルール
① 書き間違え、誤字脱字は気にしなくて良い。
➡︎心によぎる自分の本音を、瞬間的に掴み取って書き出しましょう。
② 物欲も大歓迎!
➡︎新商品が次々と登場してくる世の中ですから、心によぎる欲しいものならどんどん書いてOK。
ただし、書いていると昨日欲しいと思っていたモノが、今日は心によぎらなかったということがあります。それは昨日は衝動的に欲しいと思っていただけで、心から欲しているものではなかったかもしれません。
このあとご紹介するエゴリストの振り返りで、本音を整理しましょう。
③「期日を明確に」よりも「なるはや」で。
➡︎「期日を明確に」しようとすると、今までの経験や世の中の常識から設定しがちです。
エゴリストでは、常識や先人の例を参考にする必要はなく、また、経験や常識からイメージされる期日がかえって潜在能力の動きを鈍らせてしまう可能性があります。そのため、イメージによる願望達成期日をあえて設けるとしたら「なるはや」となります。
④ 3つの切り口で書き出してみる。
以下の3つの切り口でアプローチすると書き出しやすくなります。
- 何を手に入れたいか? →Have
- 何をしたいか? →Do
- どうでありたいか? →Be
たとえば、
- これで十分と思える目標収入額はどれくらいだろう?(Have)
- その目標収入があったら何をしたいだろう?(Do)
- その目標収入で老後はどう過ごしたいだろう?(Be)
そして最も大事なポイントは、「書いていてワクワクするかどうか」です。書いていて、自分が少しでもワクワクするものを書き出しましょう。
エゴリストの具体イメージを載せておきます。
「エゴリスト」の活用方法は?
続いて活用方法として毎月の振り返り(月一のチェック・マイ・エゴ)をご紹介します。これには3種類ありますので、図を使って分かり易く説明します。
① 1か月たまった欲求をプライベートとビジネスに分け、それぞれ何回心によぎったかを正の字で数える。
1か月分の統計をとり、俯瞰的に眺めてみると、今月自分が欲していたことが、遊びなのか仕事なのかに気づくことができます。
たとえば、仕事人間だと自他共に認めていたにも関わらず、心によぎる願望は意外と遊びに偏っていれば、それは大きな気づきです。
また「あるべき自分」と「ありたい自分」のギャップが見え、自分の本音が分かることもあります。
② ①で正の字の多かった上位3位くらいまでを選んで、実際の行動を振り返る。
よぎった欲求と実際の行動が一致しているなら、文句なく潜在意識を使いこなしており、充実した1か月を過ごしたことになります。ただ、そんなふうに過ごせることはなかなかできず、大抵反省が入ります。
しかし、「反省1分、後悔はしない」と決めましょう。反省は次に繋がりますが、後悔が次に繋がることはありません。
③ 今月の自分の時間の使い方を振り返る。
これは、スティーブン・R・ヴィー著『7つの習慣』でも目にしますが、「時間管理マトリクス」と呼ばれるものに似たものです。
図のような4象限に、この1か月どんなことに時間をかけたのかをマッピングしていきます。当然、やりたいこと(上半分)に時間をかけていることが理想です。こうして毎月末振り返り、効果的な時間の使い方を見つけ出していきます。
最後に
この本は一言で「潜在意識を使い本音のワクワクを引出すメソッド」と言えると思います。
ここで、僕が一番印象に残ったフレーズをご紹介します。
有限の時間に対して、私たちの可能性はあまりに無限です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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