なぜ「心配性」の人は成功するのか?長所に変える4つの方法

なぜ「心配性」の人は成功するのか?長所に変える4つの方法




 はじめまして。本屋、図書館、ブックカフェといった「本が並ぶ空間」を愛するkeikoです。

 たくさんの本が並ぶ場所にずっと身を置いていたいのですが、そういうわけにもいかず。仕事は、ホスピタリティ業界の事務屋をしています。表舞台は毎日お客様のことを考え、私はそれを支える裏方です。

 仕事をしていると、様々な問題に直面しますよね。私は解決法を探すために、大好きな場所でビジネス書を手にすることが多いです。

 今回は、『成功する人は心配性』を読みました。

 みなさんは、何事もスパッと決断できる人を羨ましく思ったことはありませんか? 私の上司に、トラブルがあっても素早く判断し、いつも的確な指示を出してくれる人がいました。相談すると何らかの答えが返ってくるので、安心して業務に取り組めたものです。

 でも、もし私が相談される立場になったら、どう決めていけばいいのか分からず、うまく対応できないかもしれません。

  • 「せっかく相談されたのだから、完璧に対応しなければ」
  • 「でも、この判断をすると、あの部署が困るのでは?」
  • 「そもそも私なんかが決めたら失敗するかも」

 こうした不安にかられることが多かったので、何か解決のヒントが得られればと思い、この本を手に取りました。

 本書は、何をやるにも不安が先にきて一歩を踏み出せない、思い切った決断ができないという人に向けられた一冊です。

 脳外科医である著者は、「心配性であることは、成功するための条件」であると述べています。仕事で成功する上で、心配性を治す必要はないということです。

 本書を読んで、心配性のままでも「決断ができる人」になる方法を身につけたいと思いました。ここでは、不安をコントロールして行動力に変える4つのコツについて紹介します。

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心配性は「才能」である

 もともと日本人は心配性の人が多いと言われています。「空気を読む」という文化の中で、他人の表情を深読みする癖が沁みついてしまっているからでしょう。

 それだけでなく、遺伝子的に見ても、日本人には心配性の人が多いようです。ヒトの気分を大きく左右する「セロトニン」という神経物質があります。その量を調整するのが「セロトニントランスポーター」なのですが、日本人は「セロトニントランスポーター」の働きが弱いタイプの遺伝子を持っている人が多く、不安を感じやすいそうなんですね。

 でも、気にする必要はありません。著者曰く、心配性はひとつの「才能」でもあるからです。

 例えば、「経営の神様」と呼ばれるパナソニックの創業者・松下幸之助さんは、「社長は心配するのが仕事だ」とおっしゃっていますし、インテルの初代CEOであるアンドリュー・グローブの座右の銘は、「パラノイア(病的なまでの心配性)だけが生き残る」です。

 いわゆる「成功者」と呼ばれる人たちの多くは心配性なのです。

  • 「明日は売り上げを出せないかもしれない」
  • 「仕事を失うかもしれない」

 こうした不安があったからこそ、心配性の彼らは、細心の注意を払って、成功を引き寄せるための行動を起こし、大きな成果をあげることができたのです。

 では、心配性であることを武器にして、望み通りの人生を歩むためにはどうすればよいのでしょうか。

心配性のまま、新しい一歩を踏み出す方法

①「今、思考停止している」と自覚しよう

 心配性で悩んでいる人は、自分の考え方の癖によって、わざわざ視野を狭くし、問題解決の方法が目に入らないようにしているきらいがあります。

 日々、膨大な量の情報が流れ込む脳には、できることはなるべく習慣化して自動処理しようとする性質があります。そのため不安から一刻も早く解放されたいときは、時間のかかる合理的な考え方を避け、不合理でも慣れた考え方にしがみつこうとするのです。

 これが「思考停止」の状態です。心配性の人が思考停止に陥ると、「どうせ私なんか」「できなかったら恥ずかしい」「私のせいで」といったネガティブなフレーズが、無意識に思い浮かぶようになります。

 そのセリフを唱えている自分に気づいたら「今、思考停止して、大事な問題をスルーしようとしている」と考えてみましょう。不安な感情に囚われている自分を離れ、全体を俯瞰して見ることで、思考停止を解除することができます。

 そうすれば、問題解決の方法を冷静に考えられるようになるでしょう。



②不安になる前に、相手の状況を聞いてみよう

 心配性の人は、思慮深く慎重です。そのため相手の顔色や心情を気にし過ぎてしまう傾向があります。

 もともと不安要素が目に付きやすい人が多いですが、度が過ぎると、不安な情報をこれでもかというくらい掻き集め、それらを勝手に関連づけて、自分にとって最悪のシナリオを想像してしまうのです。

 相手の状況や気持ちは、相手に聞いてみなければわかりません。聞かないままでいるから、不安が募るのです。わからないことを考えて、無意味に不安になるくらいなら、まず相手に状況を聞いてしまいましょう。

 ちなみに、相手の状況を聞くときは、「大丈夫?」という聞き方ではなく、「何かあった?」「どうかした?」のように事情を問う形で質問した方が、話してもらえる可能性が高くなるそうです。

③「ヒヤリ・ハット」をリスト化して、トラブルに備えよう

 「ミスするかも…」と不安になって前に踏み出せない人は、準備不足が原因です。

 重大事故はたまたま起こるのではなく、その背景に潜む重大事故未満のアクシデント(=ヒヤリ・ハット)が溜まった結果、引き起こされるのです。

 普段から日常に潜むヒヤリ・ハットを収集・分析する癖をつけると、様々なトラブルを未然に防ぐことができます。そうすれば、ミスを気して一歩踏み出せないということもなくなるでしょう。

④「質」を求めるなら、まず「量」をこなそう

 心配性の人は何をするにも慎重で、とにかく丁寧にことに当たろうとします。

 もちろん丁寧なのは良いことですが、完璧さにこだわる「量」をこなせなくなってしまうと、求めている「質」にたどり着くことができません。

 持っている慎重さはキープしつつ、スピードアップして「量」をこなす。こまめにチャレンジを繰り返すことで、次第に「質」も高まり、大きなチャレンジにも自信を持って取り組むことができるようになります。

「アグレッシブ・ネガティブ」を目指せ

 本書を読んで、冒頭でお伝えした不安について、次のように考えれば解決できそうだと思いました。

「せっかく相談されたのだから、完璧に対応しなければ」

 →自分の実力を認め、失敗を恐れずチャレンジしよう。

「この判断をすると、あの部署が困るのでは?」

 →困るかどうかは、その部署に確認すればいい。

「そもそも私なんかが決めたら失敗するかも?」

 →できると信じることができれば、できる道を見つけられる。

 「成功のために必要なのは、問題を無視して突き進むポジティブ・シンキングではなく、「アグレッシブなネガティブシンキング」であると著者はいいます。

 ポジティブなだけの人は、「前に踏み出す力」が極端に強い代わりに「考えぬく力」が不足している一方、心配性の人は、細心の注意を払ってリスクに対処するため、前に踏み出すことさえできれば、着実に成果を出し続けることができるからです。

 まずは本書を手にし、心配性のままでもいいので、勇気を持って一歩を踏み出してみましょう。

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