日頃からアタマのトレーニングを!
思考法や発想法の本を読んではいるけど、なかなか仕事の成果に繋がらない悩むことはありませんか?
普段から運動していないといざというとき思うようにカラダが動かないのと同様、アタマも、日頃から基礎的なトレーニングを積んでおかないと仕事のときに優れたアイデアは浮かばないものです。
とはいえ、負担が大きいトレーニングではなかなか継続できません。そこでオススメなのが本書、日々の行動に少しプラスするだけで発想力が鍛えられるTipsをまとめた『アタマの体質改善』です。
全体を通してポイントとなるのは、「いかに無意識的行動を意識的に排除していくか」という点。今回は、本書から7つのトレーニング法を紹介します!
1. 自販機では隣のボタンを押す。
無意識のうちに選んでしまう「定番」商品やメニューを意識的に変えてみることで、「なぜこれを選んでいた(いなかった)のだろう?」といった、いつもならスルーしてしまう些細なことに考えを巡らすきっかけとなります。
繰り返しているうちに、それがきかっけになり日常の何気ない些細なことでも「なぜ?」「どうして?」と考えるクセが次第についていくようになるのです。
2. ごはん日記をつける。
毎日の食事について「食べた場所(店か、家か、店ならばその名前)と料理」を手帳に記録することで、食事をフックに記憶をたどれるようにするトレーニング。
実際、お店の名前や料理を見返すだけで、何時頃、誰と、どんな流れで行ったのか、その日は他にどんなエピソードがあったか、といった周辺の記憶まで連想して思い出せることに気づくでしょう。
ポイントは「1日3度の食事すべてを日記につける」こと。特別な料理や友達と遊んだときだけではなく、「無意識のまま流してしまいがちなことをすべて意識化する」ことに意味があります。
日記は三日坊主で終わってしまう人でも、1日3食のメモだけでその日の記憶をたどることができると考えると、やってみたくなりませんか?
しかもこれが習慣になると、3度の食事がただ食欲を満たすためだけではなく、そこから派生する様々な話題にも意識が向くようになっていきます。
3. 満月の日はプリリッチに振る舞う。
月に一回、特別な日だけちょっと贅沢をするというトレーニング。例えば「百貨店で開催されいてる催事やイベント」「こだわりの飲食店・食材店・菓子店(老舗・名店)」や「ハイクラスなホテル」などを意識的に味わってみることが挙げられています。
高いお金を払ってでも、若いうちから「一流のもの」を知っておくべきだという教えを聞いたことがあると思いますが、その理由は自分の視界が広がり、感度が磨かれるから。
ただし、いつも「いいもの」ばかりでは逆に視界が狭まり、不感症に陥ってしまうとも注意しています。重要なのは「日常とのギャップ」があること。だからこそ感度が磨かれるのです。
著者は「日付や曜日で決めてしまうと、定期的に繰りかえされ習慣となって、特別感が失われていく」として、ほぼ月に一度だけで微妙にずれていく「満月の日」をプチリッチの日にしていると言います。
この辺りにも、習慣化や無意識化を意識的に排除する工夫が見てとれます。
4. シャンプーは毎回違うものを買う。
シャンプーがなくなったら、毎回違う商品に買い替えるというトレーニング。
何気なくいつも同じものを買っている消費財を、毎回「買い替える」と決めるだけで、これまで目のいかなかった商品や情報にも自然と注意が向くようになります。
歯磨き粉や洗顔料でもOKですが、ポイントは「毎日必ず使う消費財の中から、ひとつ決めること」。これによって、1日1回は必ず、身の回りの消費財に意識が向けられるようになるからです。
次第に、買い替えるタイミングだけではなく、日頃から、次はどんな商品にしようかと調べるようにもなり、関連情報にも敏感になります。
その他、「買ってから使い切るまでのサイクルが短いもの」であれば頻繁なきっかけが自分を煽ってくれるし、「新商品が定期的に発売されるものや競合商品がたくさんあるもの」であれば、選ぶ楽しみが増えるので意識も高まるとオススメされています。
5. 路線バスの旅に出る。
企画を考えることを「冒険」に見立て、週末の1日を使って「路線バスの旅」や「自転車の旅」「車や電車で遠い見知らぬ町に出かける旅」に出かけるトレーニングです。
「頭の中で想像を巡らせながら、たどり着くところも明確でないまま、先の読めないルートを開拓しなければならない」という点において、アイデアや企画を考えることは、「冒険のようなもの」だと著者は言います。
進んでも、行き止まりのことだってある。そうしたら後戻りして、また別の方向を探していく…。「想定外の発見」と出会うために、それを何度も繰りかえします。
こうした「冒険」をリアルで味わい、目的地が定まっていない中でも、それを無駄と捉えずに、誰もが選ばないルートや、目的地そのものを探し出すことを楽しめるようになることが、企画の発想力を高めることにつながります。
6. カフェにこもる。
優れたアイデアを得るためには、誰もが考えるような「単なる思いつき」のアイデアを出し切った後に、さらに思考を深めることが大切です。
そのためにカフェにこもって1時間ほど集中して、その仕事のことだけをひたすら考え、「みんなもおなじことを考えるであろう、単なる思いつき」を出し切るというトレーニングです。
こうして頭のスイッチをその仕事のことを考えるモードに切り替えておくと、日常のふとした場面でアイデアが湧いてくるようになると言います。
単なる思いつきを出し尽くした後だからこそ、さまざまな環境が刺激となって、優れたアイデアが思いつくようになるのです。
7. 馴染みの書店を3軒持つ。
「馴染みの飲食店を3軒持つべし」と同じ感覚で、馴染みの書店を持とうというもの。
書店によって店員さんの志向や客層、品揃えや企画が異なることから、それぞれに足を運ぶことで自分のモードを切り替えることができると言います。
著者は「時代に流れている空気を感じられる書店」「アイデアや企画に行き詰まった時に駆け込む書店」「将来に望みをかけるほんと出会える書店」の3軒を馴染みの店としています。
モデルプロフィール
・名前 :前田 紗希
・生年月日 :1992.2.19
・出身 :名古屋
・職業 :東京藝術大学院生
・将来の夢 :キリンを飼うこと
・Twitter :@sakirou3535
ご協力いただいたお店
・店名 :and people
・住所 :渋谷区宇田川町10-2 新東京ビル
・TEL :03-6416-3926
・営業時間:12:00〜24:00
・定休日 :不定休