こんにちは、井田祥吾です。
今回は『人生の主導権を取り戻す「早起き」の技術』を読みました。著者は習慣化コンサルタントの古川武士氏です。
「早起き」というのは誰もが身につけたい習慣でしょう。しかし同時に、なかなか継続するのが難しい習慣でもありますよね。
本書では、早起きはあらゆる習慣の中で、とても何度が高いものの1つと言われています。なぜなら、仕事の習慣、人間関係の習慣、家族との時間、平日と土日のリズムの違いなどは、必ずしも自分ですべてコントロールできることではなく、様々な不確定要素が絡んでいるからです。
また、「人間の脳には一定のリズムを保とうとするメカニズム」があり、脳は安定・安全を維持するために、無意識的に変化を排除して、「いつも通り」を維持しようとするため、習慣化しづらいという理由も挙げられています。
著者はこれを「習慣引力」と呼んでいます。早起きが習慣にできない人は、「毎朝ギリギリに起きる」という既存の習慣の「引力」があるため、簡単に変えることができないのです。
では、どうすれば早起きを習慣にすることができるのでしょうか。
本書の内容をいくつか紹介していきます。
早起きする目的を明確にせよ
まず、一番大事だと感じたのは「早起きをする目的」を明確にするということです。「そもそも自分はなぜ早起きをしたいのか?」ーーこの問いの答えを明確にすることが何よりも大切です。
なぜなら、早起きというのは「手段」であって「目的」ではないからです。
- 朝から余裕を持ちたい
- 家族とのコミュニケーションの時間をとりたい
- ゆっくり趣味や自分の好きなことをしたい
- 運動、読書、資格の勉強など自己投資をしたい
など、「もっと充実した生活を送りたい」「効率的な生活を送りたい」「人生を豊かに生きたい」など、理想の生活習慣を手に入れるために、早起きをするのです。
たとえば私の場合、「本を読んで、それをビジネスや実生活に生かすために早起きをしたい」という感じです。
とはいえ、早起きする目的が定まったところで、明日から急に5時起きが続けられるかというと、そんな簡単な話ではありませんよね。
それは先に述べた「習慣引力」があるからです。頭ではよいとわかっている習慣でも、この性質があるため一気に変えることは難しく、少しずつ変えていく必要があるのだといいます。
では、具体的にどのように変えていけば良いのでしょうか?
早起きの技術
本書では、早起きの習慣化には3ヶ月が必要だとして、次の4つのフェーズに分けて具体的な方針と対策が紹介されています。
- 1〜3週目 :やめたくなる「反発期」
- 4〜7週目 :振り回される「不安定期」
- 8〜10週目 :快適になる「安定期」
- 11〜13週目:飽きてくる「不安定期」
一気に変化しようとすると、習慣引力の抵抗も大きくなるので、少しずつ慣らしていくステップにすることで、挫折しづらくなります。
1〜3週目
方針:寝る時間が早くなればOK!
- 寝る時間を少しずつ早める
- 睡眠記録を取る
4〜7週目
方針:本格的に起きる時間にこだわる!
- 起床・就寝時間を固定する
- 例外ルールを発動する
8〜10週目
方針:理想に限りなく近づく!
- 記録を分析する
- 成功率80%にするための対策を考える
11〜13週目
方針:生活イベントに変化を持たせる!
- 予定で毎日に変化をつける
- 1週間の中で変化をつける
この4つのフェーズを乗り越えれば、早起きの習慣化が実現します。
初期の方針と対策がシンプルで、ハードルが低く設定されているため取り組みやすくてよいですね。
著者曰く、いきなり「朝5時に起きるぞ!」と目標を立てる人は多いけど、ほとんどの場合、寝る時間を変えることは考えていないといいます。寝不足になって挫折しやすいのです。まずは「早く寝れば早く起きられる!」という原則からスタートすることが大切なのだそうです。
まとめ
早起きは習慣化が難しい。でも、だからこそ実現できれば自信につながり、自己肯定感や幸福度が高まります。
ぜひ、この本をきっかけに「早起き」の習慣化にチャレンジしてみてください。