目標は「定量化」しなければ意味がない!成長を加速させる目標設定法

目標は「定量化」しなければ意味がない!成長を加速させる目標設定法




 こんにちは、大関です。今回ご紹介するのは『コピー1枚とれなかったぼくの評価を1年で激変させた 7つの仕事術』です。

 本書は「ド落ちこぼれ」状態だったという著者のShinさんが、1年で若手ナンバー1にまでのぼりつめる過程で実践してきた仕事術について紹介された一冊です。

 Shinさんはまず自分の現状を見つめ直し、以下の7つの問題点をあぶり出します。

  1. 吸収力
  2. 主体性
  3. 目標設定力
  4. 思考力
  5. 資料作成力
  6. コミュニケーション力
  7. 生産性

 これらは「仕事ができる人が兼ね備えている力」だと言います。そして個々の問題を解決するための本や情報は世の中に無数にあるものの、そこで紹介されている情報は、仕事ができる人がやっている方法であり、基礎能力が劣っている人が真似をしてもうまくいかない、というところに目をつけます。

 「落ちこぼれ」から脱却するためには、1つだけを改善してもダメなのです。これら7つの問題点を1つずつクリアし、バランスよく身につけていく必要があるのです。

 この記事では、7つの仕事術のなかから、僕が気になった「目標設定力」について紹介します。



目標は「定量化」しなければ意味がない

 「目標設定とは定量化である」とShinさんはいいます。定量化にあたっては「KPI(Key Performance Indicator)」化という概念を用います。

 目標設定の手順は下記の通り。

  1. 心から達成したい定性的な目標を設定する
  2. KPI化する
  3. アクションを定義する
  4. 効果的に振り返る

 以前ご紹介した『努力不要論』では、「正しい努力」とは

  1. 目標を設定する
  2. 戦略を立てる
  3. 実行する

 という3つのステップを踏むことであると書かれていました。これをより具体的にしたのが、Shinさんが示す4つの手順と言えますね。



①心から達成したい定性的な目標を設定する

 目標を定量化する上で大切なのが、「心からそうなりたい」と思うものにすることです。人から強制された目標や、自分の本心とは違った目標を達成するのは困難ですよね。

 最初から細かな目標数値を設定しようとせずに、「自分がなりたい」「達成したい」ことをイメージして、言葉に落とし込んでいくようにしましょう。

 以下のように問いかけると、目標を見つけやすくなると言います。

  • 自分が目標としている人、その人が持っている能力とは?
  • 1年後に達成したいこと、そのために必要なこととは?

 Shinさんの場合は、

  • コンサルタントとして必要な知識量を増やす。
  • 海外でもバリバリ働けるレベルまで英語力を強化する。
  • どんなプロジェクトでも完遂できるようになる。

 ことを目標として掲げています。

②KPI化する

 数値に落とし込み、KPI化すると、主観ではなく、誰が見ても目標を達成できたかどうか分かるようになります。また、振り返ったときに自分がどのくらい成長できたかも実感しやすいですし、次の目標を立てる際の参考にもなります。

 ①で掲げた目標について、いくつかの要素に分解してそれぞれ数量化していきましょう。

 Shinさんの場合ですと、目標の一つである「海外でもバリバリ働けるレベルまで英語力を強化する」を、「リスニング」「スピーキング」「リーディング」「ライティング」の要素に分けてKPI化しています。

  • TOEICで900点以上を取る。
  • 海外メンバーと電話会議を実施し、後ほどアンケートを取って自分の話したことがどれだけ伝わったかをパーセンテージで教えてもらい、平均で80%以上を獲得する。
  • 英語で社内向けに20分ほどのプレゼンを実施し、満足度で80%以上を獲得する。

 尚、目標設定のレベルについては「現在の実力の1.3倍のものにする」ことが勧められています。

 無理なく背伸びができる目標を置くことで、モチベーションを保つこともできますし、半年ごとに1.3倍の力がついていけば、3年後には約4.8倍の力になります。これは大きな成長になりますね。



③アクションを定義する

 目標を設定したあとに肝心なのが、「アクション(行動)を定義すること」です。定量化しただけで終わってしまっては、絵に描いた餅。すぐに取り組める状態まで、アクションを細分化するのポイントです。

 ②で分野分けした要素それぞれについて、達成するための行動(アクション)に落とし込みましょう。

 たとえば「TOEICで900点以上を取る」であれば、

  • TOEICの解き方を丁寧に解説している参考書を1日20ページ読む。
  • TOEICの模擬問題集を購入し、毎週1回解く。
  • TOEICの本試験を毎月1回受験する。

 といった行動を挙げることができます。

④効果的に振り返る

 最後は「振り返り」です。目標をしっかりと振り返ることによって、設定した目標、KPI、アクションをリマインドしましょう。
 
 タイミングとしては、「1週間に一度」。設定したアクションを実施できたのかどうか評価し、もしできていなければ、なぜできなかったのか、どうしたらできるようになるのかを考え、次につなげていきます。

 また目標については「1ヶ月に一度」、進捗を確認することが重要だといいます。アクションができているのに、数字がついてこない場合、無駄な努力をしてしまっている可能性が高いため、その場合は、アクションを再設定しましょう。

 以上、「目標設定力」について紹介しました。

 仕事ができない人が、仕事ができる人へと成長していくために必要なアイデアが詰まった一冊です。

 いまの自分の仕事のやり方を見直したい方、ぜひ参考にしてみてください。






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