「生産性」を高める3つの方法!著者が実験台となって効果を実証した稀有な一冊

「生産性」を高める3つの方法!著者が実験台となって効果を実証した稀有な一冊

「生産性の向上」は万人に重要なテーマ

 こんにちは、Matzと申します。東京在住のアラサー会社員です。

 今回、2冊目の書評を書かせていただきます。よろしくお願いします。

 最近、国レベルで「働き方改革」が叫ばれるようになりました。皆さんの勤務先でも「生産性向上」の取り組みがなされているかもしれません。

 そうでなくても、人生を有意義に過ごすためには、限られた時間を有効に活用しなければなりませんので、生産性は万人に関わる重要なテーマだと思います。

 しかし生産性を高めるには、具体的に何をすればいいのか悩む人も多いでしょう。

 今回ご紹介する『世界一の生産性バカが1年間、命がけで試してわかった25のこと』は、実生活での実践に裏付けされた、生産性向上に関する多くのノウハウを教えてくれます。

 生産性を向上させて、日々の生活をより充実させたい全ての方におすすめの一冊です!

生産性のプロジェクト「AYOP」とは?

 筆者のクリス・ベイリー氏は、タイトルの通り、「生産性バカ」ともいえるほど、生産性向上を究めた人物です。

 高校生の頃から「生産性」というテーマに夢中になり、大学在学中には魅力的な会社から内定をもらっていたにもかかわらず、内定を辞退して、「A Year Of Productivity(略してAYOP)」というプロジェクトを開始しました。

 このAYOPプロジェクトで筆者は、丸々一年間、生産性に関する書籍や学術雑誌を読みあさり、自らが実験台となって本当に役立つかの実験を行ったそうです。

 本書は、その一年間に渡る調査と実験の集大成です。幅広い研究結果を網羅している上、単なる学術理論に留まることなく、筆者が実際に試した上でおすすめしているものばかりなので、非常に説得力があります。

生産性に関わる3つの要素

 筆者によると、従来、生産性を向上するためには「時間管理」が非常に重要視されてきたそうです。

 しかしAYOPを通じてわかったことは、①時間、②活力、③集中力の3つをバランス良くコントロールすることが重要だということです。

 以下では、本書で紹介されている知見のうち3つをご紹介します。

1.「未来の自分」とつながって
先延ばしを防ぐ

 「①時間」の観点では、「先延ばし」が生産性を阻害する要因の一つになります。

 重要度の高いタスクほど実行するのに手間がかかったり、メンドくさかったりするので、つい着手することを先延ばししてしまいがちですよね。

 先延ばしを防ぐ手段の一つとして、筆者は「未来の自分とつながる」ことを提案しています。

 米国の大学が行った実験結果によると、人間は、未来の自分を他人としてとらえる傾向があるというのです。

 ぼくらは未来の自分を他人とみなしがちだ。本当は自分の問題なのに、他人に渡すように未来の自分へ仕事を渡す。結果、仕事を先延ばしにするようになる。未来の自分を他人とみなすと、未来の自分はこの本を読んでいる自分よりも疲れていないし、忙しくもない。集中力もあって仕事がやりやすい状態と考えがちになる。

 だらだらとやるべきことを後まわしにすると、未来の自分に損な役割を押しつけることになる。まずは一呼吸おいて、現在と自分の未来がどのくらいつながっているか考えてみよう。

 この考え方は、私にとって非常に納得できるものでした。これまで、溜まっているプライベートの用事を済まそうと思っても、「今日はもう疲れて眠いから」「今週末は用事があるから」といって先延ばしにしてしまうことが多くありました。

 しかし「未来の自分とつながる」ことを意識すると、「じゃあ、明日の自分は疲れないのか? 眠くならないのか?」「いつの週末なら、用事が入らなくなるのか?」と考えるようになるのです。

 そして「いや、未来の自分も今の自分と大差なく、そんなに余裕はないはず」、「今の自分が処理しておかないと、未来の自分も処理できず、むしろ迷惑をかけてしまう」と考えられるようになりました。

 今はまだ完全には克服できていませんが、このような考え方を習慣化することで、先延ばし癖を改善していけるのではと考えています。




2.シングルタスクを徹底させる

 「②集中力」の観点では、「シングルタスク(ひとつのタスクに集中する)を徹底させる」ことが重要で、「マルチタスク(複数のタスクに同時に取り組む)」は絶対に避けるべき」だと筆者は述べています。

 一度に複数のことに取り組むとき、脳は多くの刺激を受けて快楽物質のドーパミンを放出するため、「生産的になった」という錯覚を引き起こします。しかし、そもそも脳は一度に複数のことに注力するつくりになっておらず、単に集中力のスイッチをすばやく切り替えているだけなのです。

 そのためマルチタスクをすると集中力が分散し、生産性が低下してしまうのだそうです。

 私もこれまで特に意識せずに、効率を高めているつもりでマルチタスクを行っていました。しかし本書を読んでからは、できるだけシングルタスクに集中するようにしており、確かに集中力が続きやすいように感じています。

 どうしても他のタスクに目移りして、マルチタスクに走りそうになることもあるのですが、自らを律して踏みとどまることで、自制心の訓練にもなっているように思います。

飲み物と睡眠で活力をコントロールする

 「③活力」の観点では、筆者は日々の生活で口にする「飲み物」について実験を行っています。

 そしてコーヒー(カフェイン)を「何時間ぶんかの元気の前借り」と表現しています。なぜならコーヒーを飲むと、一時的には活力が湧いてくるものの、その後には活力レベルが低下して、生産性に影響が出てしまう(前借りした元気の「利息」を払わなくてはいけなくなる)からです。

 カフェインを摂取して8時間から14時間が経過すると、効果が消えて活力レベルが低下するそうです。

 そのため、朝起きてすぐにコーヒーを飲むと、午後の時間に活力が低下してしまいますし、逆に午後の遅い時間にコーヒーを飲むと、就寝時間になってもカフェインの効果が消えず、なかなか眠れなくなってしまいます。

 私はこれまでコーヒーを飲むタイミングを気にしたことはなかったのですが、最近は「今、コーヒーを飲んでも仕事中に活力が下がってしまわないか?」と意識するようになりました。

まとめ

 「先延ばしを防ぐ」「ひとつのことに集中する」といった教訓自体は、みなさんもどこかで耳にしたことがあるかもしれません。しかしスローガンだけ知っていても、実践できなくては意味がありません。

 本書では、具体的な実験結果だけでなく、それらを日々の生活に活かすための考え方やテクニックまで紹介されているため、自分の中できちんと納得した上で、実践してみようと思えるはずです。

 みなさんも是非本書を読んで、自分に合う考え方やテクニックを見つけてみてください!

執筆者プロフィール

Matz
都内在住の29歳会社員です。

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