こんにちは、Yukaです。今回は、マツダミヒロさんの『質問は人生を変える』を読みました。
なぜこの本を選んだかというと、自分が本当にやりたいことや実現したい働き方とは何なのか、自分自身に問うて本音を探ってみたい、そして誰かからこうした相談を受けたときにも、相手の本音ややる気を引き出せるような質問ができるようになりたいと思ったからです。
著者のマツダさんは「質問家」という肩書きを持ち、相手のやる気や自分の潜在能力を引き出す質問、組織力を高める質問など、質問の専門家として活躍されています。
今でこそ、質問を軸に全国、または海外で公演を行うなど精力的に活動されているマツダさんですが、大学卒業後に起こした会社では突然社長をクビになるという挫折を経験します。
そこで自分自身にいくつかの質問を重ねるうちに、みるみる人生が変わったといいます。マツダさんの人生を劇的に変えた質問とは一体どのようなものだったのでしょうか?
本書で解説されている4つの質問と、3つのルールについて紹介します。
人生を変えた「魔法の質問」とは?
マツダさんは、以下4つのシンプルな質問で人生が変わったといいます。
- 「何を?」(What?)
- 「本当に?」(Are you sure?)
- 「それで?」(What do you want?)
- 「どのようにすれば?」(How?)
この4つの質問は「魔法の質問メソッド」と呼ばれていて、この順番で自分に問いかけ、答えていくことで、劇的に人生が変わってしまうといいます。
早速1つずつ説明していきます。
第1の質問:「何を?」
目的や、目の前の課題を明確にする質問であり、まずはここからスタートします。
- 課題解決の場合 → 「何が問題だと思う?」
- 目標実現の場合 → 「何がしたい?」
第2の質問:「本当に?」
第1の質問で答えた内容について、確認するための質問です。
- 「本当に解決したいと思っているのか?」
- 「本当に実現したいものなのか?」
マツダさんはここがとても重要なパートだと言います。躊躇なく「YES」と答えられるのであれば次の質問へ移りますが、そうでなかった場合は「なぜ?(Why)」という質問に移行します。
「なぜそう思うの?」と問い、出た答えについて、もう一度「何を?」に戻って考えます。そして「YES」という答えがすぐに出るまで、繰り返します。
第3の質問:「それで?」
その先にある真実を考える質問です。
- 「その目的が達成されたら、その先に得られる姿や成果はなんだろう?」
- 「その問題が解決したら、何がどう変わって、どんな風に良くなるだろう?」
このタイミングでこの質問をすると、なんと答えて良いかわからず混乱してしまうことが多いそうですが、それが目的だといいます。その混乱の中で出てきた答えこそ、解決へのヒントになるのです。
第4の質問:「どのようにすれば?」
「どのようにしたら、うまくいくと思う?」ーーここで答えを得られると、行動が生まれます。行動をすると成果が出たり、変化が起こったりするので、また「何を?」に戻って、次のサイクルの循環に入ります。
これら4つの質問は、自分に対してはもちろん、部下や友人のような第三者に向けて聞くことで、相手のやる気や本音を引き出すことができます。
しかしマツダさんは、これらの質問をすること以上に大切なのが、「質問をする時の心得」であるといいます。なぜなら、どのような心持ちでこれらの質問を口にするかによって、その効果は大きく変わってしまうからです。
たとえば相手にイライラしながら、責めるような口調で「どのようにしたら、うまく行くと思うんだ?」と質問したり、ため息をつきながら「どのようにしたら、うまくいくと思う?」と質問したりしては、「本音」や「本気」を引き出すことはできません。
そこで重要なになるのが、「魔法の質問」における3つのルールです。
「魔法の質問」における3つのルール
魔法の質問では4つの質問の他に、「3つのルール」を大事にしています。それは、
- 「答えはすべて正解」…どんな答えも否定しないこと
- 「答えは出なくても正解」…答えを急がないこと
- 「答えはすべて受けとめる」…否定せずに「いいね」「そういう考えもあるよね」と受けとめる
というもの。自分に対しても、人に対しても、この心得を持って質問することが大切だといいます。
この心得を持った人からの質問であれば、安心して答えることができますよね。
これらのルールを知ることで、より深く質問の答えを探れるようになりますし、答える方も今まで考えたことがなかったような自分の気持ちを知るきっかけになるのではないかと思います。
まとめ
本書では、あなたの「本音」と「本気」を引き出してくれる質問とともに、46のエピソードが紹介されています。どれも分かりやすく、自分事として当てはめながら読み進めることができました。
マツダさんの「質問は未来をつくる」という言葉の通り、毎日1つずつでも自分に対して質問を続けることで、人生の選択に迷わず決断できるようになれるのではないかと思います。
自分の中に眠っている答えを見つけることほど素晴らしいものはありません。
それは、ちょっとしたきっかけがあれば誰にでもできることです。
頭で考えるのではなく、心から生まれてくる答えを大切にしてください。(p.219)
皆さんも、本書の質問を通して自分自身を見つめ、より良い人生に変えてみませんか?