こんにちは、WEBマーケッターのいとうじゅんぺいです。
年を重ねるごとに知識と経験が増えている感覚はあるものの、同時に物忘れも激しくなっているなぁと痛感している今日この頃です。
「さっきの会話で言わなければならなかったことが、その場で思い出せなくて言えなかった」という経験がみなさんにもありませんか? 状況によっては、これがきっかけでトラブルに発展することさえあります。
情報があふれて生活スピードが速い現代では、いかに効率的に記憶し、いつでも脳の中から情報を引き出せるようにしておくかが重要ですよね。
そこで記憶力が良くなる方法や記憶のメカニズムに触れた『ハーバード式 最高の記憶術』を紹介することにしました。著者の川崎康彦さんはハーバード医科大学の元研究員で、ご自身の体験を元に記憶のコツと実践方法をまとめています。
この記事を通して、そのメソッドの一部をお伝えできればと思います。
長期記憶をつくる3つのコツ
記憶には短期記憶と長期記憶の2種類があり、長期記憶のほうが重要である。そして人生は長期記憶をつくる旅である。
著者は記憶に関して冒頭でこのように述べ、長期記憶をつくる3つのコツをまとめています。
Ⅰ 新しいことをできるだけたくさん経験する
→何事にもチャレンジする精神を持つ
Ⅱ 失敗を恐れない
→知識を得るだけでなく行動してインパクトに残ることをする
Ⅲ 記憶に執着しない
→知識や常識にとらわれず常に柔軟でいる
著者の長年の経験からすると、記憶力に関してベースにある根本思想はこの3つだそうです。
以降は、具体的な方法をいくつか紹介していますが、この3つのコツを意識しながら読むと、スッと自分の中に入りやすくなります。実際に印象に残ったものをいくつか紹介します。
①脳の準備運動で「ドーパミン」を出す
体を動かすときと同じで、記憶にも準備運動が必要だといわれています。たとえば下記のようなことを行うと、ドーパミンを放出されて脳が活発化しやすくなるそうです。
例
- お気に入りの音楽を1曲聴いてから記憶する。
- 腹筋運動してから記憶する。
- ストレッチ運動を1セットしてから記憶する。
- 5分くらいの身の周りの整理整頓をしてから記憶する。
日常の中でいくつか試してみて、自分に合ったものを見つけていくのが良いですね。
②エビング忘却曲線に逆らう復習法
ご存知のとおり、人は一度覚えたことをすぐに忘れてしまうので「復習」が必要です。できるだけ少ない復習回数と時間で記憶を維持させるために、下記の訓練方法が紹介されています。
手順
- 記憶したいことを当日の寝る前にA4用紙1枚にまとめる→15-30分間
- 記憶した翌日の起きた直後に、1でまとめたものを見直す→15分間
- 記憶して3日目の寝る前に、1でまとめたものを見直す→10分間
- 記憶して5日目の寝る前に、サイドA4用紙にまとめる。なかなか覚えきれないところは大きく書いたり色をつける→10分間
- 記憶して7日目の寝る前に、4でまとめたものを見直す→3分間
- 記憶して1カ月後の寝る前に、1でまとめたものを見直す→2分間
一度忘れてしまったとしても気にせず、新たに上書きする意識で行うとより効果的だそうです。
6ステップもあるので続けられるか不安に思う方もいるかもしれませんが、覚えたことを忘れにくくなっている実感が伴えば継続できるはずです。
③感情とともに記憶する
みなさんは好きな映画や小説のワンシーンであれば、かなり昔のものまで忘れずに覚えていませんか? これも長期記憶の一種であり、「前向きな感情をまた経験してみたい」と脳が感じて、無意識にそれを望むようになるため記憶に残りやすくなるそうです。
この現象を意識的に応用する方法として、記憶する前の1〜2分だけ感謝の気持ちを唱えることが勧められています。そうすることで前向きな気分になれ、その後の物事を記憶しやすくなります。
例
- 「朝だ。太陽に会えて、ありがとう」
- 「今日も元気な身体で、ありがとう」
- 「おいしい朝ごはんが食べられて、ありがとう」
- 「私に意識を与えてくれた宇宙に、ありがとう」
これなら誰にでもできますね。
まとめ
ここまで長期記憶をつくる方法のほんの一部を紹介してきました。本書では他にも興味深い方法がたくさん書かれており、どれも比較的簡単に取り組めるものばかりです。
記憶力を伸ばして仕事や日常生活に活かせれば、記憶することがさらに楽しくなり、良いスパイラルが生まれそうですね。私も早速反復して自分の習慣の中に定着させている最中です。みなさんも簡単にできる方法から試して、記憶力アップに挑戦してみませんか。