堀江貴文・落合陽一が考える未来の働き方!「好きなこと」で価値を生み出せ

堀江貴文・落合陽一が考える未来の働き方!「好きなこと」で価値を生み出せ


 インターネット黎明期から業界の注目を集め、常に既存の組織や常識に挑み続ける起業家の堀江貴文さん。今なお、様々な分野の最前線で活躍されています。

 また、連日メディアに登場し、Twitterのプロフィール欄には14もの肩書が記されている、メディアアーティストの落合陽一さん。

 注目され続けているお2人の共著『10年後の仕事図鑑』をファンの1人として楽しみにしていた米田です。

 当然のようにどこの書店でもランキング入りし、約1か月で20万部を超えるベストセラーになっています。本書について、落合さんはご自身のラジオ番組で「村上龍さんの『13歳のハローワーク』の現代版をイメージしてつくった」と述べています。

 お二人が対談を繰り返してつくられた本書には、約40におよぶ仕事の未来についてイラスト付きで解説されているパートがあり、時間のない人でもパッと見て理解できる作りになっています。

 また「お金」をキーワードに社会の変化を読み解きながら、これからの激動の時代に向けて私たちがどのように未来を切り拓いていけばよいのか、お二人から様々な示唆と提案がなされています。



好きなことが仕事になるまで遊びつくせ!

 お二人が提案する、「これからの未来を切り拓いていくための戦略」はいたってシンプル。

 自分にしかできない「好きなこと」でお金が稼げるだけの価値を生み出す!

 これに尽きます。ITや人工知能が加速度的に発展していく未来において、「好きなことをやる」ことの価値は、より大きくなっていくといいます。

 仕事と人工知能の関係と言えば、2015年に野村総合研究所とオックスフォード大学のオズボーン准教授が共同で発表した、「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能」という研究が有名です。

 これに対し堀江さんは、人工知能に仕事を奪われても「なんら問題ない」と言い切ります。なぜなら、その方が「より自由な時間が増えるから」。しかもその先の未来には「働かなくても良い」社会が待っていると言います。

 「働かなくても良い社会」というのは、2つの切り口から説明されています。

 一つは政府が国民に現金を支給する「ベーシックインカム」という制度が導入されること。もう一つは「遊びを極めることでお金は稼げる」ということです。

 後者は、近年、堀江さんが一貫して主張していることでもあります。2017年以降の堀江さんの本のタイトルには、「好きなことだけで生きていく」「自分のことだけ考える」「仕事も人生も娯楽でいい」といったキーワードが含まれており、その考えが伝わってきます。

 一方の落合さんは、少子高齢化による人材不足の問題は、「半人力半AI」の考え方で解決ができると主張しています。

 たとえば回転ずしチェーンの「くら寿司」では、注文やお皿のカウント、シャリの握りをすべて機械が行うことで、人員を削減しつつ効率化を進めています。これは機械ができる仕事から、人間が解放されるということです。

 2045年には人工知能が人の知能を超える「シンギュラリティ」が起こると予言されています。それが意味するところは、人工知能やロボットが私たちの代わりにほとんどの仕事をしてくれる世の中になり、私たちには新しい時間が生まれるということです。

 落合さんは、「新しく生まれる時間をどう活用するのか?」という問いを投げかけます。

シンギュラリティ時代を生き抜く2つの方法

 シンギュラリティが訪れる未来に向けて、私たちがとるべき戦略は2つあります。

①コンピューターの指示通りに動く

 一つは、「コンピューターの指示通りに動く」戦略です。たとえばカーシェアリングサービスの「Uber」。運転手は「誰をどこで拾い、どこに届けるのか」をコンピューターに任せて、自分は車を運転するだけです。

 これを堀江さんは映画「マトリックス」に出てくるエージェント・スミスになる生き方と表現します。誰かに指示されたことをただ実行するだけの楽な生き方。そこにオリジナリティは存在しない。

 一見ネガティブに見えるこの生き方ですが、堀江さんは、「自分の責任で決めている限りにおいては決して間違いではない」と言います。

②自分にしかできないことをやる

 もう1つは「コンピューターも誰もやらない領域で一点突破」する戦略です。一言でいうと「自分にしかできないことをやろう」ということであり、そのために重要なのが「遊び」です。

 なぜなら「仕事が遊びで、遊びが仕事」になっている人の方が、他の人ができない質や量のレベルでやり続けることができるので、より優位なポジションをとりやすいからです。

 堀江さんは、自分の好きなことしかやっていないと明言しています。ロケット事業も、面白いと思った事業への投資も、オンラインサロンもすべてそう。

 落合さんも同様です。「ワーク・アズ・ライフ」という生き方を提唱し「睡眠以外は全て仕事であり趣味である」とおっしゃっています。

 私たちは、堀江さんや落合さんのように、「自分にしかできないことをやる」という後者の戦略を選びたいと思いながらも、現実では前者の戦略で仕事を続けていないでしょうか。

 今、上司だったりお客様だったり、自分以外の人に目標やノルマを決められ、それに従って働いている人は、近い将来、その指示がコンピュータに出されるようになるかもしれません。まさに堀江さんが言うエージェント・スミス的な生き方そのもの…。

 これは自戒を込めて言いますが、コンピューターの指示通りに動く働き方を避けたいのであれば、本当に好きなことを見つけるためにも、今すぐ何かしら行動に移した方がよいです。でなければ、本書を読んだ価値は半減してしまいます。

 しかしここで大きな問題にぶつかる人も多いでしょう。「好きなことがわからない…」と。

「好きなこと」の見つけ方とは?

 筑波大学准教授として学生の指導もされている落合さんは、「自分が何をしたいのかわからない」と質問された際、「夕飯から決めよう」と答えるそうです。

 身近で簡単なことでよいから、何事も自分の意思で決めるようにする。そして「いま、何したい?」と聞かれたらパッと10個くらいあげられて、それをすぐに実行できるようなレベルを目指す。そのためには練習あるのみだと主張します。

 行動し続けるなかで、好きなことが見えてきたら、あとはそれを徹底的にやり続けてみましょう。どれだけ続けても飽きることなく、楽しいと思えることこそ、本当に好きなことであり、それを続けていれば、自分にしかできないことが確立されていきます。

 たとえば、堀江さんは現在ロケット事業に注力していますが、そもそものキッカケは子供のころから宇宙が好きだったからだといいます。

 落合さんは、子どもの頃から工作と実験が趣味で、小学2、3年生のときに祖父を説得してパソコンを買ってもらうような子供だったそうです。大学時代に研究者を志してからは、コンピュータと物理学を組み合わせて独創的な作品を生み出し続け、現在も自分で会社を経営しながら大学教授として後進の育成と研究をしつつ、メディアアーティストとして数々の作品を発表しています。

 お二人とも、子どもの頃からすでに好きなことを見つけ、その情熱を持ち続けてきたことが、今の活躍につながっているのです。

 ちなみにお二人とも東京大学出身(堀江さんは起業のために中退、落合さんは大学院から)なので、「自分の好きなことを仕事にできるのは、優秀で頭が良い天才だからできるのであって、自分にはできない」と感じる人もいるかもしれません。恥ずかしながら僕も同じようなことを考えてしまいました。

 そんな僕らに堀江さんからのエールを紹介します。

 かつては、何かにチャレンジするためには、様々なハードルがあった。(中略)今や、そんなものは何一つ持っていなくていい。勇気をもって、自信をもって、一歩踏み出せ。(p.248)

仕事と人生が楽しい未来を手に入れる

 本書の本当の価値は、私たちが一歩を踏み出すかどうかにかかっています。

 もし今やりたいことや好きなことが分からなければ、まずは「夕食を決める」ことから始めてみてはいかがでしょうか。

 自己責任で選択し続ける生き方は、決して楽な道ではないでしょう。しかし、10年後の仕事を自分で作り出すためには、今日からこれまでとは異なる選択・行動をしていくことが大切です。

 そして本当に好きなことを見つけて、それをやり続ける。その先には、本書『10年後の仕事図鑑』にも載っていないようなあなたにしかできない仕事を、心から楽しんでいる未来が待っているはずです。

執筆者プロフィール

米田直弘
現在4つの月額会員制コミュニティ立上げのマーケティング&セールスの責任者を兼務しているフリーランスです。
他に100名規模の経営者団体の幹事、営業パーソン向けのマーケティング研修もしています。
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