チョコレートの香りが書籍販売を伸ばす?『買いたがる脳』に与える匂いの秘密!

チョコレートの香りが書籍販売を伸ばす?『買いたがる脳』に与える匂いの秘密!

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 「美女読書×レースクイーン」のコラボ企画では、普段外見磨きが求められるお仕事をしている9名のモデルさんに、内面磨きやお仕事のお悩み解決に役立つビジネス書を紹介していきます。

 ラストを飾るのは、矢部文野さん。「将来は都内にコンセプトカフェや雑貨屋を創りたい」という矢部さんには、『買いたがる脳』をご紹介!

なぜ、脳は”それ”を選んでしまうのか?

 店舗経営を成功させるためには、どんな商品を揃えるか? どんな陳列にするか? どんな外観・内装にするか? といった問題だけではなく、消費者が「なぜ、”それ”を選んでしまうのか?」という無意識の習慣や購入判断、思考プロセスまで理解しておくことが重要です。

 本書は脳科学や行動経済学、消費者心理学の視点から、消費者の購買行動がどのように操作されているかを暴きつつ、マーケティングや販売の最新手法や技術、応用方法について紹介しています。

 どんなビジネスを始めるにせよ、消費者心理やその操り方を理解することは確実に商売の役に立つでしょう。

 今回は、店舗の売り場が醸し出す「雰囲気」による販売効果について紹介します。

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ショッピングを「楽しい経験」と思わせる「きっかけ」とは?

 一昔前までの商業施設では、売上を伸ばすために重要なのは「商品」と「環境」で、「経験」は付随的要素とされてきました。「商品」と「環境」に満足できれば、「経験」も同様だと思われていたためです。

 しかし従来の方法では競合施設との差別化が極めて困難になってきたことに加え、消費者の意思決定が無意識や感情に強く左右される事実が科学的に解明されてきたことから、「経験」の重要性が飛躍的に高まってきました。

 ショッピングは「面倒な雑事」ではなく、「楽しい経験」と認識してもらわなければ、売上が伸びなくなってしまったのです。

 その結果、近代的なショッピングモールでは「経験のきっかけ」が詳細に作り上げられているといいます。

 具体的には、建築、デザイン、照明、音響、香りなどを活用して、消費者を買いたい気分にさせる「雰囲気」が科学的に設計されています。

 「経験のきかっけ」は、「人的なもの」と「物的なもの」に区分され、それらは意図して作られているものもあれば、偶発的に生まれているものもあります。

1. 人的なきっかけー「アップルストア」

 人的なものとは、接客してくれる販売スタッフや周囲の買い物客のことを指します。

 たとえばアップルの新商品発売時には店頭にたくさんの人が行列を作りますが、これが話題を喚起すると同時に期待感を煽り、これまでアップル製品を買ったことがなかった人まで一団となって祭りを楽しむというのは、「周囲の買い物客」によって与えられるわかりやすい「経験」といえるでしょう。

 またアップルストアの「ジーニアス」は、ブルーシャツを着る前に2週間の研修を受けなければならず、そこでは禁止事項、使用禁止用語、顧客心理の把握術、購入してもらう方法などを学びます。

 マニュアルの基本的な考え方は、「強引ながら優しく、説得しながら受動的、共感による販売」というもの。

 具体的には、接近(Approach)、探索(Probe)、提示(Present)、聴取(Listen)、終了(End)というプロセスによって、購入を決定させます。

 まず挨拶を交わし(接近)、リラックスした穏やかな口調で顧客ニーズや懸念を確認し(探索)、商品を提案したうえで(提示)、問題点や質問を丹念に聞く(聴取)。それらに対しては、やはりマニュアルにしたがって、昔からある極めて効果的な「Feel(共感)-Felt(同感)-Found(実感)」という方法で対処する。

 アップルの顧客は、自分が主導権を握っているように感じつつも、本当はジーニアスに操られるようにして購入が決まっていくのです。




2. 物的なきっかけー「香り」

 物的なものとは、ショッピングセンターの景観、音、匂い、センス、印象、建物の様子、店舗レイアウト、店内ディスプレイなど数多くの要素があります。

 ここでは実際に売上に大きく影響を与え、サブリミナル効果を発揮する「香り」についてピックアップして紹介します。

 香りには記憶の想起、食欲増進、リラックスや覚醒効果による滞在時間の延長、売上の増加など、さまざまな効果が期待できると言われています。

 例えば韓国のダンキンドーナツは、珈琲の売り込みのために、公共バスの中でラジオCMが流れると同時にコーヒーの香りを吹き込んだことで、来店客が16%、売上は29%アップしたといいます。

 またユニバーサルリゾートのハードロックホテルは、人工的なクッキーとワッフルの香りで顧客を地下のアイスクリームショップへ誘導することで、売上が30%も増加したといいます。

 書店や出版社にとって興味深いのは、「チョコレートの香りは書籍販売に効果がある」という事例でしょう。

 ベルギーのハッセルト大学の研究グループによると、10日間に渡って、書店の営業時間中の半分にチョコレートの香りを流してみたところ、来店客の滞在時間や手に取る冊数、購入冊数が増えたといいます。

 なかでも食品や飲み物、恋愛小説への効果は大きく、チョコレートの香りがしている時間帯の売上は、わずかな香りですぐには気づかない程度だったのにも関わらず、なんと40%も増加したといいます。

 最近はカフェスペースが設置された書店が増えていますgあ、カフェか書店の方までチョコレートの匂いがすると、もっと本の売上が伸びるかもしれません。

 香りマーケティングで世界的に有名なセントエアー社のエド・バーク氏は、香りの開発プロセスを次のように説明しています。

 クライアントが何を目指しているのか、落ち着いて考える。すると目的に向けたソリューションが動きはじめる。どんな香りにするのか、どこで香らせるのか、1種類か複数の種類か、あらゆる事項を検討する。科学の要素もあればアートの要素もあり、クライアント側の嗅覚以外の感覚要素も調べる。それらを基に創造的なデザインのプロセスに進み、すべての要素と調和した香りを作り上げる。

 「香り」一つとっても、これほど入念かつ戦略的に考え抜かれ、作り上げられているというのは、非常に興味深く、驚くべき事実ではないでしょうか。

まとめ

 ここで紹介した要素は「買いたがる脳」に与えるほんの一部の事例です。人々の購買行動には、店舗の照明や色、BGMといった物的きっかけだけでなく、ブランドや広告など、様々なものが影響を与えています。

 私たちの脳を買いたい気持ちにさせるための仕掛けについて興味がある方は、是非手にとって読んでみてください。

 と同時に、今後ショッピングに行ったときは、人的なもの、物的なもの問わず、店内にどんな「買いたくなる」仕掛けがされているのか、あるいは「自分が買いたくなった理由はどこにあるのか」といった視点で眺めてみてはいかがでしょうか。

 自分が店舗を構えるときの参考になることはもちろん、無駄な買い物を減らす上での参考になるかもしれません。

ライター:渡邊

モデルプロフィール

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・名前     :矢部文野
・生年月日   :1990.6.24
・出身     :東京都
・職業     :レースクイーン、モデル
・Twitter   :@yabeayano

おまけ

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