美女読書が考える「分散型メディア戦略」とは?

美女読書が考える「分散型メディア戦略」とは?




(この記事は、2016年3月17日に書かれた記事のリライトです)



「分散型メディア」という発想の面白さにようやく気づいた

 2016年の夏頃から注目され始め、現在では多くのWebメディアが採用するようになった「分散型メディア戦略」という発想。

 バイラルメディアの代表格である米BuzzFeedが発案し、大きな成果を上げたことで注目された新しいマーケティング戦略です。

 言葉自体は以前から耳にしていましたが、正直その重要性があまりわかっていませんでした。

参考:“バイラル”の次にくるもの/「分散型 BuzzFeed」構想の衝撃

 分散型メディアとは、簡単にいうと、TwitterやFacebook、Instagramのように大量のユーザーを抱えるプラットフォームに、「分散して」コンテンツを配信していくメディア戦略です。

 プラットフォームによって適した情報や見せ方は異なるため、それぞれの特性やユーザー属性に合わせたコンテンツを制作することで、各プラットフォーム上でユーザーの関心を引きやすく、また「シェア」や「いいね」といったアクションも引き出しやすくなるというメリットがあります。

 これまでは、自社サイトのページビューがマネタイズの基礎になるという考え方が一般的だったため、メディアはメインサイトを保有してそこにコンテンツを集約し、SNSはそこへの誘導するためのリンク投稿に使うという形が主流でした。

 しかしTwitterもFacebookもInstagramも、直接画像や動画コンテンツを投稿できるため、わざわざ本サイトへ遷移してもらわなくても、それぞれのプラットフォーム上でコンテンツを閲覧してもらうことができるわけです。

 各プラットフォームの影響力が高まり、情報やコンテンツの消費がプラットフォーム上だけで完結する傾向が強まっていく中では、分散型メディアは非常に合理的な戦略と言えます。

 当初この考えを聞いたときは、「それだとメインサイトの収益力が落ちるのでは?」と思ったのですが、仮にメインサイトへの流入がなくても、ユーザーにコンテンツをリーチさせられればブランドの認知は広まり、ブランド価値を高めていくこともできるので、マネタイズに必要な本質的価値が揺らぐわけではないことに気づきました。

 わざわざリンクを踏んで本サイトのコンテンツを見に行く人は少なくても、FacebookやInstagram上で自動再生される動画に思わず目を止めてしまう人は多いでしょう。

 またそうして目に止まったコンテンツに対して「いいね」や「シェア」「コメント」といったアクションをするのも、リンクを踏んで遷移先ページで各種シェアボタンを押すことに比べて、ずっとハードルが低くなるはずです。

 こうして各プラットフォーム上でユーザーとのエンゲージメントが高められれば、そこにブランド(メディア)としての価値が生まれ、マネタイズの道が見えてきます。

 サイトのアクセス数に依存するバナー広告や記事広告だけでマネタイズするのではなく、プラットフォームごとに広告メニューを考えたり、それらを横断したプロモーションメニューを考えることで、マネタイズの幅を広げられる可能性もあります。

 実際、米BuzzFeedでは「分散されたコンテンツ環境下において同時にキャンペーン展開できる新商品の提供」を発表しました。

 美女読書でいえばバナー広告や書評コンテンツの制作だけでなく、「本」「美女」というカテゴリーにおいて各プラットフォームに合わせたコンテンツを制作していくことで、より多彩なプロモーションアイデアを実現できるはずです。

 美女読書では、下記のような形で分散型メディア戦略をとっていきたいと思います。



メインサイト

 「メインサイトやPCサイトを持たない」という戦略をとっているメディアもあるようですが、美女読書ではこれまで通り、長文の書評その他の記事コンテンツは本サイトにて更新していきます。

 ここで更新された記事はSmartNews、antenna*といったキュレーションアプリに配信されます。

Twitter、Facebook、Instagram

 これまでは、メインサイトの更新情報やニュース情報の投稿が基本でしたが、今後は画像コンテンツ、動画コンテンツを制作して投稿していきます。

 例えばオススメ書籍の中から含蓄ある一文や名言をピックアップして、美女読書の写真に載せた画像。

 TwitterやFacebookではお気に入りの画像を見つけたらそのまま保存する人が多いと思うので、心に留めておきたい名言や、仕事に役立つ学び、毎日意識したい気づきと合わせて、美女の読書写真を投稿していきます。

 また「30秒でわかるビジネス書ワンポイント!」のように、本1冊の内容を15秒~30秒で紹介する動画コンテンツも制作していきます。

 最近「Tasty」や「Tastemade」「Delish Kitchen」などの、スクエア型クッキング動画がFacebookで頻繁に流れてきますが、これの「ビジネス書エッセンス版」のイメージです。

FRESH!

 昨年末から「FRESH!」にて、ビジネス書の読み聞かせ生放送番組「美女読書TV」をスタートしました。

 モデルさん本人に読み聞かせしてもらうことで、普段本を読まない方にも興味を持ってもらうと同時に、ビジネス書の内容を気軽に学んでいただくことを目指しています。

 今後はFacebookやYouTubeのライブ配信機能、LINE LIVEなど他のプラットフォームにも展開していくことを考えています。

 また放送された動画は、一部を切り出して編集したものをSNSで拡散したり、書店店頭でDVDで流していただくといった分散のさせ方を考えています。

Youtube

 Youtube向けの動画コンテンツは、正直今のところ固まっていません。Facebookやインスタと違って、短尺の動画をわざわざYouTubeで見ようとは思わないはずなので、ある程度の尺がある動画コンテンツで、面白いと思えるアイデアが湧いたら制作します。

 現在は「美女読書TV」で放送した動画のアーカイブを公開していくことを考えています。

LINE@

 これもまだ使いこなせていないツールです。現在は更新情報の投稿のみですが、LINE@限定配信のコンテンツやサービスが作れれば面白いなと思います。

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Periscope

 Twitterから簡単にライブ配信できるサービスです。撮影風景の生配信や、美女読書TVの告知コメントなどの配信に利用しています。

リアル書店

 今後力を入れていこうと考えているチャネルです。過去には、取次大手の日本出版販売様と連携して、全国書店さんで「美女読書フェア」を実施してきましたが、今後は「美女読書」が直接書店さんとのコネクションを持ってネットワーク化することで、書店フェアやコーナーを、「美女読書」主導で企画・実施できるようになりたいと思っています。



まとめ

 今後も分散先として考えうるプラットフォームは増えていくと思うので、少しずつでも、美女読書の可能性を広げていくために、メディアもつ価値のアウトプットの方向性を考えていきたいと思います。




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